ロンドンの夜

ホテルに戻ると、長旅の後だったせいか、私はものすごく眠気を感じていた。
俊顕君「聡一さん、眠そうだね。」
ジュン「とうさん、先にシャワー浴びて、寝たら?」
私「眠ってしまう前にシャワー浴びてくるよ。」
そう言って私はさっそくバスルームに行って、熱いシャワーを浴びた。長旅の疲れが、汚れといっしょに洗い落とされてような気分だった。私の後、俊顕君とジュンが交代でシャワーを浴びている間、私はミニバーのビールを飲んで待っていた。
部屋には、キングサイズのでかいベッドがひとつと、セミダブルくらいのベッドがひとつあったが、俊顕君もジュンも私と一緒に寝たがったので、大の男が三人で、私を真ん中にして、左右に俊顕君とジュンが寝ることになった。ベッドの幅は1.8メートルあるので、多少きゅうくつではあるが、眠れないほどではないだろう。俊顕君もジュンも私の横にぴったりとくっついて横になっているので、思ったよりも左右に余裕があった。
私はやはり疲れているのか、横になると程なく眠ってしまっていた。
しばらくして、私がふと目覚めると俊顕君とジュンが小さな声でしゃべっていた。
俊顕君「聡一さんのアレってすごいデッカイよね・・・」
ジュン「俊顕だってそれほど見劣りしないと思うけど・・・」
俊顕君「ちょっとだけ触ってみてもいい? 聡一さん、よく眠ってるみたいだし・・・」
ジュン「とうさんは疲れてるんだから、少しだったら触ってもいいけど、起こさないようにしてね。」
俊顕君「じゃあちょっとだけ触っちゃうね・・・ あっ、まだ柔らかいけど、けっこうなボリューム・・・」
まだ小さいままの私のモノに俊顕君がためらいがちに手をのばしてきて、パンツの上から触った。
ジュン「ホントだ、ぜんぜん勃ってない・・・」
二人の手で触られて、私は急に快感を感じ始めていた。
俊顕君「うわっ、急に大きくなり始めた。」
ジュン「眠ってても感じちゃうと勃つんだね・・・」
俊顕君「すげえ、どんどん大きくなっていく・・・」
ジュン「でっかくなるとやっぱとうさんのすごい・・・」
俊顕君「すげえ、トランクスの上からはみ出しそう・・・ あれ、テントのてっぺんのあたりが濡れてきた・・・」
二人に触られているというだけで、もう先走りが漏れ出していた。このまま触られ続けていると、しばらくすると爆発しそうな感じだった。寝たふりをやめて、すぐに二人に触るのを止めさせたほうがいいとも思ったが、下半身から湧き上がる快感があまりにも強いので、結局私は寝たふりを続けてしまっていた。
俊顕君「完全に勃ったみたいだね、ねえジュン、ちょっとパンツを下げて、直接見てもいいかなあ・・・」
ジュン「ちょっと大きいというだけで、見たって同じだよ、きっと・・・」
俊顕君「ジュンは見慣れてるだろうけど、いちどどんな感じか見てみたい・・・」
そう言うと俊顕君は私のトランクスに手をかけて、ゴムの部分を下に押し下げて、私のモノを外に出した。
俊顕君「うわあ、やっぱでっけえ・・・ それに露茎ってすごいね。でも色がきれいだから、大きいのにふてぶてしい感じがしないね・・・」
ジュン「なんかガマン汁が溢れ出てきたね、とうさんどんな夢見てるんだろう・・・」
俊顕君「いいなジュンは、これ触り放題で・・・」
そう言いながら俊顕君は、大切なものを撫でるように、私のモノを触り続けた。私はそろそろ限界に達しそうになっていた。
俊顕君「すげえ、さらに硬くなって大きくなってきた・・・」
ジュン「そろそろみたいだね・・・ 飛び散るといけないから、なんとかしないと・・・」
すでに限界まできていたが、私はそれでも必死でイカないようにこらえていた。それでもこらえきれずに、少しだけ精液が漏れで始めていた。
俊顕君「聡一さん、もうイキそうになってる・・・ 飛び散らないようにこうするよ。」
そう言って俊顕君は、押し下げていた私のトランクスを急いで元に戻した。私はその刺激が最後の一扱きになったみたいで、我慢できずに激しく爆発し始めた。私のモノはトランクスの中で大きく律動を続けたので、亀頭が生地に擦れて弾けるような快感が体の中を駆け巡った。
俊顕君「聡一さん、すげえ量の夢精、パンツがどんどん射精でグショグショになっていく・・・ それ見てたら俺もなんかイキそうになってきた・・・」
ジュン「俊顕どうしちゃったんだよ・・・」
俊顕君「俺、いちど聡一さんの見ただけで、気持ちよくなっちゃって・・・ ジュン、お願いだから少しだけ俺のをパンツの上から触ってくれない?」
ジュン「げっ、俊顕のもとうさんに負けないくらい大きくなってる・・・」
俊顕君「あっ、ジュン、もう少し強く擦って・・・ あっ、イク、イク・・・」
どうも私だけではなくて俊顕君までイってしまったようだった。
ジュン「なんだ、俊顕、もうイッちゃったの?」
俊顕君「ジュンが触ってくれてると思うと、感じちゃって・・・」
そろそろ私も狸寝入りをしているのが限界になっていたので、そのときに目が覚めたふりをして、上半身をゆっくりと起こした。今度は俊顕君とジュンは寝たふりを始めた。
私「まずったなあ、こんなところで・・・」
するとジュンも私の声で目が覚めたふりをして言った。
ジュン「あれ、とうさん、どうしたの?」
私「いやあ、ちょっと変な夢見てね・・・」
ジュン「なんか怖い夢でも見たの?」
私「そうじゃなくてどっちかというと気持ちのいい夢・・・」
ジュン「あっ、とうさんのパンツ、濡れてる・・・ ひょっとして夢精?」
私「そうみたいだね・・・」
ジュン「なんか俊顕も変なうめき声出してたけど・・・ あっ、俊顕もパンツ濡らしてる・・・」
俊顕君「ふあぁ・・・ あれ二人ともなに話してるんですか?」
私「恥ずかしながら、夢精してしまったんだよ・・・」
俊顕君「聡一さんも! 実は俺もしちゃったみたい。パンツベトベトになってるんですよ・・・」
ジュン「へえ、二人そろってやっちゃうなんて、めずらしい・・・」
私「パンツかえよう、なんか気持ち悪い・・・」
ジュン「じゃあ、オレがパンツかえてあげるね・・・」
私「いいよ、ジュンにこんなことしてもらうとなんかとうさん、恥ずかしい・・・」
ジュン「だって、オレが以前オネショしたときはとうさんが後始末してくれたじゃん、だからそのお返し・・・」
俊顕君「いいないいな、聡一さんは、ジュンにパンツかえてもらえて・・・」
ジュン「それじゃあ俊顕のもかえてあげるよ・・・」
俊顕君「それじゃあ、ジュンがオネショしたときには、俺が後始末してあげるよ。」
ジュン「もうしてねえよ!」
俊顕君「ジュンってチョーかわいい!」
私「こら、ジュンは私の息子だからな・・・」
俊顕君「はいはい、聡一さんからジュンを取ったりしませんって・・・ ときどきちょっとだけ借りるかもしれないけど・・・」
私たちは、面映いような気分でジュンにパンツを交換してもらって、そのあと長旅の疲れも加わって、気持ちよく眠ることができた・・・

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genre : 恋愛

tag : ゲイの父親 夢精

ロンドン到着

成田空港を昼前に出る日系の飛行機でロンドンに向かった。俊顕君の父上はなんとビジネスクラスを予約しておいてくれたので、ロンドンまでの12時間弱を快適に過ごすことができた。
ヒースロー空港に降りて入国管理をすませて出口に行くと、そこには俊顕君とジュンがならんで待っていてくれた。二人とも背が高いので、イギリスでもそれほど見劣りがしないくらいだが、ジュンのほうは少し華奢な感じだ。その点俊顕君はそこそこいい体をしているので立派に見える。その日は土曜日で、学校は休みなので、ふたりで私を迎えがてら一泊どまりでロンドンに遊びに来ているのだった。
ジュン「とうさん、こっちこっち。」
私「すぐに会えてよかった。」
俊顕君「けっこう混んでますからね。」
ジュン「とうさん、疲れてない?」
私「なんかビジネスクラスを取ってくれてたんで楽だった・・・」
俊顕君「それじゃあ、ホテルに行きましょうか。」
ジュン「さっきホテルに先にチェックインしてきたんだけど、ロンドンっぽいホテルだった・・・」
俊顕君「あんまり期待しないでくださいね、節約のために三人で一部屋ですからね。」
ジュン「でも部屋は広くて、窓から公園が見えて眺めもいいよ。」
俊顕君「それじゃあ、聡一さんも長旅で疲れてるだろうから、今回はホテルまでタクシーで行きましょう。」
ジュン「おっ、ロンドンタクシーに乗れるんだ。オレたち空港までは地下鉄で来たんだ。」
タクシー乗り場から黒いロンドンタクシーに乗ってホテルに向かった。タクシーは中は広いのだが、乗り心地はそれほどよくなくて、運転が少し荒っぽいせいもあってかなり揺れるのだ。後ろの席に三人で座っていると、前後左右の激しい揺れで、シートにならんで座っていた3人の体はこすれあってもみくちゃになっていた。
俊顕君「これならホテルの車を頼んだほうが良かったかな・・・」
私「これはこれで、ロンドンっぽくていいと思うけど・・・」 
ジュン「オレもこっちのほうが面白い・・・」
なんとかホテルの前にタクシーが着くと、ベルボーイが飛んできてドアを開けてくれる。ロンドンのタクシーは、料金は車を降りてから、前ドアの窓越しに運転手に払うようになっている。運転手はインド人のような感じで、けっこうなまった英語で料金を言うのでちょっとわかりにくい。それでもなんとかさっき空港で両替したポンドで初めての支払いすることができた。
フロントで鍵を受け取り、部屋に行くとすぐに私の荷物も届いた。部屋の中は、俊顕君は節約したと言っているが、広くて豪華だ。窓の外には公園が見えている。
私「前の公園は?」
俊顕君「グリーンパークですね。」
私「なんかイギリスに来たって感じがするね。」
俊顕君「気に入ってもらえて良かった・・・」
私「ふたりとも元気だった?」
ジュン「なんかあっという間に二週間過ぎたって感じで、すげえ忙しかった。」
俊顕君「ジュンはすごく英語上達してますよ。」
ジュン「だってさ、俊顕たら、オレと話すときもぜったい日本語使わないんだよ。オレがわかんなくて日本語で聞いても英語でしか答えてくれないし・・・」
俊顕君「勉強してるときはしかたないだろう。週末は少し日本語でしゃべることもあったじゃないか。」
ジュン「俊顕、あんま優しくない・・・」
私「こら、ジュン、俊顕君はジュンの勉強のことを考えて、そうしてるんだと思うな・・・ ジュンもそれはわかってあげないといけないよ。」
俊顕君「俺、ちょっと最初から厳しすぎたかなあ・・・」
私「そんなことないと思うよ。俊顕君のほうが正しいと思うな。」
俊顕君「こんなことでジュンに嫌われたくないし・・・」
私「大丈夫だって・・・ ジュンはちょっと甘えてるだけなんだよ。」
ジュン「オレもがんばってるんだぞ・・・」 
私「わかってるって・・・」
ジュン「じゃあ、とうさん、ハグしてくれる?」
私「まったくしょうのないヤツだなあ・・・ 少しだけだぞ。」
いきなりジュンは私に抱きついてきた。それで少しジュンの気持ちが落着くのならば、多少は甘えさせてもいいだろう。私が抱きしめてやるとジュンは頭を私の肩に乗せてきた。しばらくそのままジュンを抱きしめていたのだが、俊顕君がいるのでそれほど長くそうしているわけにもいかなかった。
私「ほら、ジュン、もういいだろう・・・」
ジュン「とうさん、ありがとね・・・」
私「落着いたか?」
ジュン「うん、少し・・・」
俊顕君「ジュンはいいなあ・・・ 聡一さん、俺もハグしてよ。」
私「ジュンがいいって言ったらね・・・」
俊顕君「ジュン、ちょっとだけ聡一さんにハグしてもらっていい?」
ジュン「俊顕だったら少しならいいよ。」
私「ほら、少しだけだぞ。」
大きな体を少し折り曲げるようにして、俊顕君は私の背中に両手を回した。私が両手で抱きしめてやると、ああと少し色っぽい声を出した。ちょっとの間そうしていると、こんどはジュンまで私に抱きついてきた。
ジュン「とうさん、オレももう少しいっしょにハグしてよ・・・」
私「まったくしょうのないヤツだなあ・・・」
そう言いながら私は手を広げて二人を同時にハグしてやった。ふたりからは若い男特有のいい匂いがしてきたので、私は自然と少しずつ勃起し始めていた。それをふたりに知られると困るので、私は密着しているふたりを体から話しながら言った。
私「ほら、ふたりとも、もういいだろう・・・」
ジュン「もう少し・・・」
俊顕君「俺ももう少しハグしてほしい・・・」
ふたりはまた私に密着してきたので、私は思わず腰を引いたのだが、間に合わなかったみたいだった。
ジュン「あっ、とうさん、ひょっとして勃ってない?」
私「こら、ジュン、触るんじゃない・・・」
俊顕君「えっ、聡一さん、勃っちゃったの? 俺にもちょっと触らせてくれる?」
私「こら、私のはおもちゃじゃないぞ・・・」
俊顕君「げっ、聡一さん、でっけえ・・・」
ジュン「もっと大きくなるよ。」
俊顕君「ジュンもけっこういいもの持ってるけど、聡一さんからの遺伝だったんだ・・・」
ジュン「とうさんには負ける・・・」
俊顕君「ちょっと実際に見てみたいな・・・」
私「ほらほら、いたずらはそのくらいにして、メシを食いに行こう。」
どうもこのままでは危ないことになりそうだったので、私は夕飯のことを思い出したように言って、この状況から逃れようとした。まだ引き返せないところまではいってなかったので、ふたりとも少し不満そうな顔をしていたが、腹も減っていたらしく、結局すぐに食事に出かけることになった。
俊顕君「聡一さん、なにが食べたいですか?」
私「できれば、イギリスの伝統的なものが食べたいな。」
俊顕君「わかりました、ちょっといいところ知ってるんですよ。」
ホテルを出て地下鉄に少し乗って、目的の駅で降りて外に出て少し歩くと、ロンドン名物のタワーブリッジが見えてきた。それを渡って、対岸に行くと倉庫街を再開発した地区があって、そこにあるイギリス伝統料理のレストランに入った。
中はなんか少し暖かい家庭的なインテリアで、私たちは窓側の眺めのいい席に座ることができた。
私「へえ、コンランにしてはちょっとアットホームな感じ・・・」
俊顕君「ここはうちの両親も気に入ってるんですよ。」
ジュン「すごくいい眺めだね。」
俊顕君「それじゃあイギリスらしい料理を何品かたのみますね。」
ジュン「なんかおいしそう・・・」
まずはシャンパンで再会を祝して乾杯してから、ゆっくりと何種類かの料理を気に入ったものをそれぞれ取って食べた。イギリスの料理はまずいと聞いていたけれど、少なくともここの料理はおいしい。食事を楽しんでいると、店の中が急にざわついて、どうしたのかと思っていると、すぐに事情がわかった。
俊顕君「なんかあるんですか?」
ギャルソン「外を見てください、今タワーブリッジが開き始めてるんです。」
俊顕君「うわ、ホントだ、いつもこんなふうに開くのかな?」
ギャルソン「私も初めて見ました、あなたたちは運がいいです。」
ジュン「すごいラッキーだったんだ。」
俊顕君「これはすごい見ものですね・・・」
私「ロンドンに来てすぐにこんなものが見られて、幸先いいな・・・」
俊顕君「ほんとですね、せっかく俺たちのためにロンドンまで来てもらってるわけだから、聡一さんにみせてあげられて良かった・・・」
しばらくして、橋は元の状態に戻って、車も走り始めた。私たちは注文した料理を食べ終えた後、気分が良かったのでチーズを少し食べて、さらにデザートまで食べてから、レストランを出た。帰りはまたロンドンタクシーに揺られてホテルまで帰った・・・

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genre : 恋愛

tag : ゲイの父親

帰ってきました

今日、英国から帰ってきました。9日間の短い旅行でしたが、向こうではいろんなことがありましたので、またブログのほうに書いていきたとおもっています。
これからまたブログの更新をしていきますので、応援よろしくお願いいたします。

行ってきます

ジュンが留学に出発してから、もう10日が過ぎてしまった。ジュンからはときどきメール等で連絡があり、向こうの状況も少しずつわかってきている。
ジュンはロンドンから西のほうに列車で一時間ほど行った古い大学都市の学校に行っていて、厳しいけれど楽しい毎日をすごしているらしい。ジュンは三人部屋に入っているので、同室の人は、一人はオーストリアからか来た大学生、そしてもう一人はトルコからきた学生ということだった。今週末から私も英国に行くので、そのときにはひょっとしたら彼らに会えるかも知れない。俊顕君はすでに英語も出よくできるので、ジュンよりもずっとレベルの高いクラスに属していて、どうも学生というより、教師の助手のような働きもしているそうだ。ジュンはといえば、授業についていくのが大変で、ときどき俊顕君に補習をしてもらっているという。相変わらず俊顕君はジュンにとっては頼りになるお兄さんという役割らしい。

というわけで、今週末からはジュンたちのところに行ってきますので、それまでは一時ブログの更新をお休みいたします。また帰ってきましたら、更新も再開する予定ですので、よろしくお願いいたします。

tag : ゲイの父親

ジュンが留学に

先週、利彰君とジュンがイギリスに出発した。平日だったので送りにいくことはできなかったが、その前7月最後の日曜に直さんに会うことができた。その日はジュンとコンサートにいく予定だったので、直さんも誘っていっしょに聴くことにしたのだ。
コンサートは東京駅から東海道線で三つ目の駅前のホールで行なわれた。オールモーツァルトプログラムで、適度にピリオド奏法を取り入れたいいコンサートだった。
その後、駅の反対側のヨーロッパ風のショッピングゾーンの中にある、オープンテラスのあるレストランに行ってワインを飲みながら夕食を食べた。
直さん「このオーケストラ、こんなにうまいとは思ってなかった。」
ジュン「ピリオド奏法もこれみよがしじゃなくて、ちゃんと自分たちの表現としてこなれてたし・・・」
私「あのホールを本拠地にするようになってすごくよくなったみたいですね。」
直さん「変ロ長調のコンチェルト、すごく好きなんだ。」
私「明るくて透明で、なんか直さんにぴったりだ。」
ジュン「こんどオレが伴奏弾きますから、いちどいっしょにやってみません?」
私「それは楽しみだな。ピアノ二台あるとこ探さないと・・・」
直さん「じゃあ、ジュンちゃんが留学から帰ってくるまでの二ヶ月間、練習しとくよ。」
ジュン「オレもあっちでできるだけ練習しときますね。」
直さん「それにしても、あっちではどんなところに滞在するの?」
ジュン「オレは夏休みであいてる学生寮に入る予定。俊顕はホームステイするって言ってた。」
直さん「ええ、それじゃあ、ふたりは別々のところに滞在するの?」
私「私も最初驚いたんですが、同じところに滞在すると、いつもいっしょにいることになって、ほかの友達作るのがお互いに難しくなるので、あえて別の滞在場所にしたそうです。」
ジュン「けっこう利彰はこういうことには厳しいんだ。まあいつも利彰といっしょにいたら、ホント友達できないよね・・・ それに同じ学校に行くんだけど、俊顕は英語すごくできるから、たぶんオレよりずっとレベルの高いクラスになるだろうし・・・」
私「俊顕くんは、普段はやさしいですが、こういうことには厳しいようですね。まあその方が、ジュンには勉強になっていいのではと思いますが・・・」
直さん「学生寮って個室なの?」
ジュン「個室が基本みたいだけど、友達作りやすいということで、オレは三人部屋にした。」
直さん「どんな人といっしょになるんだろうね。」
ジュン「まだわかんないけど、いろんな国からきた留学生といっしょになるんだろうなあ・・・」
直さん「いい友達ができるといいね。」
私「そういえば直さんはいつ翼さんのところに行くんでしたっけ?」
直さん「1○日の飛行機。」
私「じゃあ、私と一緒の日ですね。何時出発ですか?」
直さん「それが、その日は成田発がなくて、関空から行くんですよ。」
私「そうなんですか・・・ それで関空へは?」
直さん「羽田から行きます。ちょっと早く出なきゃいけないけど・・・」
私「向こうで会えるといいんですが・・・」
直さん「翼が言うのには、イギリスとトルコじゃヨーロッパの端と端なんで、けっこう遠いって・・・」
ジュンちゃん「そうか、同じヨーロッパでも、けっこう遠いんだ・・・」
直さん「それに、せっかくトルコに行くんだったら、カッパドキアに行きたくて・・・」
私「そうですか、直さん、気をつけて行ってきてくださいね。」
直さん「ジュンちゃんもソウさんも気をつけてね・・・」
その後、私たちは帰り道も同じ方向なので、いっしょに帰り、私たちがすこし先に降りるので、直さんを電車に残して、最寄り駅に降りて、マンションに帰った。

そして出発の前の日、ジュンはなぜか妙にテンション高かった。
ジュン「とうとうオレ、明日出発するんだ。」
私「がんばっておいで・・・」
ジュン「オレが2ヵ月もいなくて、とうさんさみしくない?」
私「2週間後にはお前たちに会いに行くし・・・」
ジュン「そうだよね、とうさんが来るの楽しみ・・・」
私「明日早いんだから、早く寝なさい。
ジュン「なんかぜんぜん眠くならない・・・」
私「まるで遠足の前の子供みたいだぞ・・・」
ジュン「明日からのことを考えると、なんかドキドキするんだよね・・・」
私「ほら、とりあえずベッドに横になって、寝る準備!」
ジュン「ベッドに寝てもどうせ眠れないよ・・・」
私「じゃあ、いっしょに横になってやるから・・・」
ジュン「とうさん、いつもより優しい・・・」
私「とうさんはいつでも優しくしてると思うけど・・・」
ジュン「そうなんだけど、今日は特に優しい気がする・・・」
私「明日から2ヵ月も離れてるんだから、今夜はちょっとだったら甘えてもいいぞ・・・」
ジュン「じゃあ、オレが眠るまで、肘枕してほしいな・・・」
私「肘枕して、もう片方の手でジュンのこと抱いててやるから、早く寝なさい。」
ジュン「なんかオレすげえ幸せ・・・」
私「とうさんもだよ・・・」
ジュン「オレさあ・・・」
私「どうした?」
ジュン「・・・」
なんとかジュンが寝たようだった。私はなんかジュンが子供のころに戻ったような気がしていた。ジュンを起こさないように静かに肘をジュンの下から抜いて、ジュンの頭を撫でながら、私はジュンの寝顔を眺めていた。そうしているうちに私も自然に眠くなってきたのだった。

そして翌日の早朝、ジュンは出発した。私は平日なので空港までは送りに行くことができず、最寄り駅までジュンを送っていった。ジュンは力強い後姿を見せて、駅の階段に消えた・・・

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