ジュンの卒業式

ジュンの卒業式には、親バカと言われようとジュンに鬱陶しがられようと、なにがあっても同席しようと思っていた。
私「ジュン、卒業式に行ってもいいだろう?」
ジュン「もちろんいいけどさ、保護者は会場には入れないみたいだよ。」
私「そうなのか・・・」
ジュン「でもさ、卒業証書はすぐにとおさんに見せたいから、会場の前で待っててよ。」
私「とうさん、行ってもいいのか?」
ジュン「来てくれるとオレもうれしいし・・・ それに俊顕とこも来るんじゃないかな。」
私「でも、その後は、友達と飲み会に行くんだろう?」
ジュン「べつにそれは断ってもいいし・・・」
私「まあ、友達に誘われたら、そっちを優先しなさい。」
ジュン「でも、そのまま院にいくやつらは、オレも含めて、なんか卒業したって言っても、実感ないというか・・・」
私「でも就職とかする友達とはこれからあまり会う機会が少なくなるだろう・・・」
ジュン「まあね。でも行くと帰るの夜遅くなるよ。」
私「いいよ、ジュンと祝杯をあげるのはいつだってできるんだから。」
卒業式当日、私は終了時間を見計らって、ジュンの大学に行った。会場の前はたくさんの人がいたので、ジュンを探せるかなと思っていると、俊顕君のご両親とばったり会った。
俊顕君の父親「ああ、聡一君も来てたのか。」
私「はい、ぜひ見ておきたくて・・・」
俊顕君の父親「大学の卒業式に親がのこのこ出てくるなんてと思ったんだが、妻のほうが来たいと言うもので・・・」
俊顕君の母親「どっちかというと、あなたのほうが来たがってたんじゃありませんか。」
父親「いやいや、一人息子のことになるとつい親バカになってしまって・・・」
母親「失礼ですよ、親バカだなんて、今日いらしてる他の親御さんに・・・」
私「私も実は親バカかなと思ったんですが、やっぱり来てしまいました・・・」
父親「おお、俊顕が出てきたようだ、ほら、あのあたり。」
母親「あら、ジュンちゃんもいっしょみたいね。」
たくさんの卒業生がぞろぞろと出てきているなかで、ジュンと俊顕君は光り輝いているように私には見えた。しばらく二人は友達と話していたが、すぐに私たちに気づいたようだった。
ジュン「とうさん、オレ卒業したよ。」
私「ジュンがもう大学卒業だもんなあ・・・」
ジュン「とうさん、ここまでありがとうね・・・」
私「卒業、おめでとう・・・」
そう言った時、私の目から自然に涙があふれていた。なんかジュンとのこれまでの記憶がいっぺんに頭の中でフラッシュバックしていた。
ジュン「とうさん、泣くなよ、オレまで泣きそうになるじゃん・・・」
私「ゴメン、泣くつもりじゃなかったのに、なんか自然に涙がでちゃって・・・」
ジュン「オレ、まだ院にいるあいだは、とうさんの世話になるんだからね。」
私「はいはい、それはじゅうぶん覚悟してる・・・」
ジュン「じゃあ、しっかりしてくれなきゃ・・・ はい、卒業証書を見てよ。」
そしてジュンは卒業証書を見せてくれた。
横を見ると、俊顕君のご両親も目を潤ませていた。俊顕君は両親が涙ぐんでいるのを見て、少し困ったような表情をして話しているのがなんかかわいかった。息子たちは友達と約束があるというので、親たちは名残惜しさを振り払って帰ることにした。
俊顕君の父親「聡一君、帰るんだったら、どうせ通り道だから送っていくよ。」
私「でも、ご迷惑になるといけないし・・・」
俊顕君の母親「たまには聡一さんともゆっくりとお話したいと思ってましたのよ。」
父親「いやじゃなければ、私たちの話の相手をしてくれないかね。」
私「いやだなんて、とんでもない・・・」
けっきょく車に乗せてもらうことになってしまった。大学を出ると、どこからともなく俊顕君の家の車が現れた。俊顕君の両親は後ろの席に並んで座り、私は運転手の○○さんに挨拶をしてから助手席に乗った。
母親「俊顕もジュンちゃんも、ほんとうにりっぱでしたわね。私はなんか涙ぐんじゃってしまって・・・」
父親「私も年のせいなのかな、涙もろくなってしまって・・・」
私「私もなんか思わず涙が出てきてしまいました。」
母親「そういえば、ジュンちゃんが俊顕と旅行に行ってくれて、ありがとうございました。」
私「お礼を言わなければいけないのは、こっちのほうですよ。」
母親「旅行が本当に楽しかったって、俊顕は言ってますのよ。」
私「ジュンのほうこそ、ふだんは行けないようなところに、いっしょに行けて、喜んでました。」
父親「ジュンくんと仲良くしてもらうようになってからは、なんか俊顕も少し性格が丸くなって、私は喜んでおるんですよ。」
母親「ジュンちゃんといっしょにいると俊顕がいきいきした顔をしますのよ。」
私「ジュンのほうこそ俊顕君と友達になっていろいろ成長しましたから・・・」
父親「本当にいい友人というのはお互いを高めあっていくものだからね。」
母親「二人の卒業パーティーには聡一さんも来てくれるんでしょう、楽しみだわ。」
私「呼んでいただいてありがとうございます。」
父親「今回はパーティーといっても、ほんの身内だけのお祝いだから、気楽に来てもらえばいい。」
母親「今回も聡一さんに何か演奏してもらえるのかしら。」
私「曲目はサプライズということで・・・」
母親「まあ楽しみだわ。」
そんなことをなごやかに話しているうちに車は順調に進み、私のマンションの近くに着いた。私が降りると車は静かに去っていった。
部屋に入ると、私はビールを飲みながら、ジュンの子供のころのアルバムを見始めた。しかし涙がまたあふれてきて、視界がにじんで写真が見えなくなってしまった・・・

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ジュンが帰ってきた

ジュンが帰国する日は早めに仕事を終えて家に帰ると、部屋に電気がついていて、夕食のおいしそうなにおいが、していた。ジュンが卒業旅行から帰ってきていたからだ。私がジュンのいるキッチンに入っていくと、ジュンはエプロンをつけて味噌汁に味噌を溶いている最中だった。
私「ジュン、おかえり・・・」
ジュン「とうさん、ただいま・・・ ちょっとこれ作っちゃうから、とうさんはシャワーでも浴びてきなよ。」
私「じゃあ、ここはジュンに任せて、ちょっとからだ流してくるよ。」
シャワーを浴びて、部屋着に着替えて戻ると、夕食はすでに準備されていた。
私「疲れてるだろうから、夕飯の準備なんかしなくてもよかったのに・・・」
ジュン「それほど疲れてなんかないよ。」
私「何時ごろ帰ってきたんだ?」
ジュン「空港には朝着いた。そんで、NEXで品川まで行って、そこからタクシーで俊顕の家に行って、お昼を一緒に食べて、その後俊顕が車でウチまで送ってくれた。」
私「俊顕くんはすぐに帰っちゃったのか?」
ジュン「今夜は両親と外で食事するんだって・・・」
私「旅行は楽しかった?」
ジュン「すげえ楽しかったよ。」
私「まずはミラノに行って、それからは?」
ジュン「ミラノで二泊して、スカラ座に行ったり、ダヴィンチを見たりして、それからヴェネツィアに行ったんだ。去年、翼兄ちゃんと直さんが行ってすげえよかったって行ってたから、行きたかったんだ。」
私「確かに直さんたちからヴェネツィアから絵はがきもらったね。」
ジュン「絵はがきよりも実物はずっときれいだった。この時期は年によってはカーニヴァルやってるんだけど、今年はもう終わっちゃってた。去年だとちょうどオレたちが行ってた時期がカーニヴァルだったらしいんだ。」
私「ヴェネツィアか、よさそうなところだね、とうさんも行きたいなあ。」
ジュン「そんで、ヴェネツィアを俊顕と歩き回ってんだ。夜になると、すげえ幻想的で、なんか来てよかったって言ったら、俊顕もすげえうれしそうだったし・・・ とうさんもヒロちゃんと行けばいい。」
私「そういう機会があったらね。そんで、ヴェネツィアのつぎは?」
ジュン「フィレンツェに行った。フィレンツェを2日くらい観光した。」
私「いろんなとこ、みたんだろう?」
ジュン「ポンテヴェッキオでしょ、ウフィツィ美術館、ドゥオーモもすげえよかった。それから、ミケランジェロ広場っていうところから見たフィレンツェ全体の眺めがすごかった。」
私「いいとこみたいだね。それから?」
ジュン「その次はローマに行った。ローマでは、トレビの泉、フォロロマーノ、コロッセオ、真実の口とか、とにかく見るものがありすぎて・・・」
私「バチカンは?」
ジュン「行ったよ、ミケランジェロがすごかったなあ。」
私「イタリアをけっこう見たね。たしかとうさんにメールをくれたのは、ローマからだったよね。」
ジュン「うん、そうだよ。そんでローマからは飛行機で、パリに行って、こんどはイタリアと違ってパリのホテルに5泊した。」
私「じゃあ、ゆっくりできたんだね。」
ジュン「なんかホテルの窓からパリの家の屋根が連なってるのが見えてすげえ眺めがよかった。」
ジュン「そんで、パリは5泊もしたから、ゆっくりといろんなところをまわった。ホテルから歩いていけるところにノートルダムとかルーヴルとかあるんだよね。それから、俊顕が、セーヌ川のほとりにあるすげえおしゃれなレストランに連れてってくれたし・・・」
私「二週間もべったりと俊顕といっしょにいて、ケンカとかしなかったか?」
ジュン「ケンカはしなかったけど、ちょっとビミョーな行き違いはあったかな・・・」
私「まあ、旅行だとずっと一緒にいるわけだから、ふだん見せないようなところが出たりするからね。」
ジュン「というか、10日もすると、だんだん、イライラしたりするというか・・・」
私「まあ若い男なんだから、一週間もすれば溜まってちょっといらいらするのはしょうがないけど、行き違いって?」
ジュン「たいしたことじゃないけどさ、ふつう俊顕はオレが買い物に時間がかかっても、いやな顔なんてしたことないけど、今回はなんかオレが見たいものがあって店に入ろうとしたら、ちょっとイラっとしたような表情をされたことがあったんだよね。」
私「で、その店には入るのはやめたのか?」
ジュン「オレ、絶対見たかったから入ったんだけど、俊顕がちょっとぶすくれてたから、まあ早めに出るようにしたけどね。でもホテルに帰ってから、ちゃんと俊顕に買い物に付き合わせてゴメンねってあやまったから・・・」
私「俊顕の機嫌なおった?」
ジュン「あやまっても、まだちょっと納得してないかんじだったから、しょうがないから、俊顕に軽くキスしてあげたら、あの俊顕が顔を赤くするんだもん・・・」
私「やれやれ、ヴァージンでもあるまいし・・・」
その後、ジュンと俊顕くんとなにがあったのか、気にはなったのだが、けっきょく私は聞けなかった。まあなにがあったにしても、たいしたことはなかっただろうと、ジュンの様子から私は判断した。
いろんなことを話しながら夕食を終えると、ジュンは眠くなったらしかった。時差もあるし、長時間飛行に乗っていたのだから、いくら若いといっても疲れがたまっているのだろう。まだ少し寝る時間には早かったけれど、私たちはベッドに並んで寝転がった。
ジュン「俊顕といっしょに寝るのもいいけど、やっぱとうさんと寝るほうが楽だなあ。」
私「ジュンと寝ると暖かいよ。」
ジュン「でも、オレがいない間は、ヒロちゃんと寝てたんでしょう?」
私「まあな、でもよくわかったな。」
ジュン「だって、ベッドにとうさんのじゃないにおいがかすかにしてるんだもん。」
私「ほら、もっとくっついておいで。そうしたら、ヒロのにおいもしなくなる。」
ジュン「べつにヒロちゃんのにおいがいやだって言ってるわけじゃないよ。」
私「それならいいけど・・・ ほら、ジュン、眠いんだろう、もう寝なさい。」
ジュン「うん、とうさん、おやすみ。」
私「おやすみ・・・」
お互いの体温をここちよく感じながら、ジュンはすぐにすやすやと眠り始めた。私はまだ眠るのには早い時間だったせいか、すぐには眠れなかった。それでもジュンの体温と若い匂いが心地よくて、だんだんと私も眠りに引き込まれていった。

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ヒロといっしょに週末

土曜日の朝、私が目を覚ますと、ヒロはまだ熟睡していた。私のほうを向いて、安心しきったように眠っていた。私は指でヒロの顔をなぞるように触った。ヒロは疲れがたまっているのか、顔を触ったくらいではぜんぜん起きる気配がなかった。昨夜はあんなに朝いちでやるんだと言っていたのに、たまった疲れにはさすがのヒロも勝てないのだろう。私はヒロに軽くキスをしてから、目を閉じた。そしてしばらく気持ちのいい二度寝をしたのだった。
10時ごろ、ヒロがベッドから起き出す気配で私は目を覚ました。ヒロはバスルームのほうに足音を立てないように歩いていった。しばらくすると、シャワーの水音がかすかに聞こえてきた。ヒロはシャワーを浴びているようだった。私はまたうつらうつらと眠り始めた。
ヒロ「聡一、そろそろ起きようよ。」
私「ふああ、今何時だ?」
ヒロ「10時だよ。」
私「ああ、よく寝た。ヒロは?」
ヒロ「俺もすげえよく眠った。」
私「起きて、ブランチでもする?」
ヒロ「その前に、昨夜予約したことを・・・」
私「予約? なんだっけ?」
ヒロ「もう、わかってるくせに・・・」
そう言うとヒロは私の股間を触った。
ヒロ「ほら、聡一ももう勃起してるじゃん。」
私「それは朝立ち・・・」
ヒロ「どっちでもいいや、勃起してるのは同じだし・・・」
パジャマの上から触っていた手を、ヒロは私のパンツの中に差し込んで、直接触ってきた。
ヒロ「聡一ったら、こんなに大きくして・・・」
私「大きいのはもともとだ・・・」
ヒロ「すげえ熱くなってる・・・」
私「こらこら手を動かすんじゃない・・・」
ヒロ「聡一ったら、こんなになってるくせに・・・ 俺のも触ってよ。」
そう言われて、私もヒロのモノに手を伸ばした。ヒロのモノもものすごく固くなっていた。しばらく私たちは静かに手を動かしてこすりあっていた。
ヒロ「聡一の、舐めたいな・・・」
私「洗ってないから臭うかもしれないぞ・・・」
ヒロ「たいして臭わないよ、それに聡一の臭いだし・・・」
ベッドにヒロは起き上がって、私の穿いていたパジャマとパンツを脱がした。そして自分の穿いていたものも脱いだ。そして私のモノを口に含んで、キャンディーを舐めるように刺激をし始めた。
私「ヒロのモノを舐めたい。」
ヒロ「いいの?」
私「ヒロもいい気持ちにさせてあげたいからね。」
ヒロ「ホント、うれしいな。」
そうしてヒロは私のアゴのあたりにまたがってきた。私の口のところにヒロのモノが突き出していた。ヒロのモノはシャワーを浴びたばかりなのでせっけんの匂いがした。私たちはその後、お互いのモノを貪りあった。
そして先に私がヒロの口の中で果てた。すぐ後にヒロも私の口の中で爆発をした。
ヒロ「すげえ、気持ち良かった、気が遠くなりそうだったよ。」
私「すげえいっぱい出たね。」
ヒロ「聡一だって、すげえ大量に俺の口の中に・・・」
私「すっきりしたよ。」
ヒロ「俺も・・・」
そして私たちは久しぶりのエッチに満足して、ベッドを出た。ブランチをいっしょに食べると、昼を過ぎていた。
私:ヒロ、今日の予定は?
ヒロ「ちょっとだけピアノをさらって、その後、聡一とデートする。」
私「じゃあ、ヒロが練習してるのを聞きながら、本でも読んでるよ。」
練習が終わった後、私たちはデートのようなことをして、夜は焼肉屋でビールを飲みながら、夕食をとった。
ヒロ「こんなに肉を食べたら、寝る前にまた聡一としたくなるかもね。」
私「朝したばかりだろうが・・・」
ヒロ「おいしい肉のあとは、聡一の特大アメリカンドッグを食べなきゃね。おいしいし、臭いもいいし、俺大好きだな。」
私「ばあか。」
ヒロ「今朝は聡一も俺のを食ったくせに・・・」
私「そういや、今朝はヒロの、せっけんの匂いがかすかにしてた・・・」
ヒロ「だって聡一にはきれいなモノをなめてもらいたいじゃん。」
私「はいはい、とりあえず今は焼肉を食べようね。」
お腹いっぱい焼肉を食べてから、私たちはマンションに帰った。帰るとすぐにヒロは焼肉の臭いがついたからといって、シャワーを浴びにいった。ヒロの後に私もゆっくりとシャワーを浴びた。ベッドルームに戻ると、ヒロは焼肉屋でビールを飲みすぎたのか、すでに気持ちよさそうに寝ていた。私はその横に腰をかけて、気持ちよさそうに眠っているヒロの顔を軽く手で撫でながら、「するんじゃなかったのか?」と小さな声で言った。ヒロはピクリともせずに眠り続けていた。
私はリビングで一人でビールを一杯飲んでから、ベッドルームに戻り、ヒロの横にからだをくっつけるように寝そべった。ヒロがいっしゅん目をあけて、私がいるのを確認すると、またすぐに寝息を出し始めた。わたしもしばらくすると深い眠りに引き込まれていった。

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ヒロが帰国して

3月になってすぐにジュンは俊顕君と仲良く卒業旅行に出かけていった。2週間ほどヨーロッパを回ってくる予定だ。ヒロは2月の下旬には帰国していたが、忙しくてこの週末まで私たちは会うことができなかった。金曜日の夜遅く、ヒロはやっと仕事を片付けて私のところにやってきた。
ヒロ「なんか早く終わろうと思ってたのに、長引いちゃって、遅くなってゴメンね。」
私「明日は休みだし、12時ならそれほど遅くない。」
ヒロ「聡一、ずっと会えなくてゴメンね。」
私「仕事なんだから仕方ないよ。」
ヒロ「なんか久しぶりに会ったのに、聡一はいつもと同じだね。」
私「仕事ばっかり優先してとか言ってスネればいいのか?」
ヒロ「そうだね、聡一がスネてるところ一度見てみたい気もする・・・」
私「スネるような年でもないし・・・」
ヒロ「それより、俺のことをすぐにベッドに押し倒すなんていうのもいいな・・・」
私「なに勝手に妄想してるんだ、まったく・・・」
ヒロ「ずっと会ってなかったから、溜まってるんだよ!」
私「それはあとでね。」
ヒロ「じゃあ、俺はまずシャワーを浴びて、準備をととのえる。」
私「はいはい、気が済むまできれいに洗っておいで。」
いそいそとヒロは部屋を出ていった。私はビールのつまみに、レタスを敷いた上にウインナーとチーズを乗せたものを準備した。それでもまだヒロがシャワーから出てこなかったので、ソファに座って録画しておいたアモイヤルのコンサートを見始めた。
ヒロ「ああ、すっきりした。」
私「ビール飲む?」
ヒロ「飲みたい。あれ、このコンサート、いつの?」
私「昨日の早朝に録画したんだ、コンサートは1月にやられたものみたいだね。」
ヒロ「タイス、最初から聞きたいな。」
私「いいよ。」
しばらく私たちはタイスの瞑想曲を聞いていた。
ヒロ「この曲、聡一、やりたくない?」
私「いい曲だけど、最後のほうがうまく弾けそうにない。それにピアノはあんまりおもしろくないんじゃない?」
ヒロ「まあね、でも曲は嫌いじゃないし。」
私「ほら、フランクが始まるよ。」
ヒロ「ああ、フランクやってるから、聡一、録画したんだ。」
約30分弱、私たちはフランクのヴァイオリンソナタをじっと聞いていた。
私「う~ん、ヴァイオリンはともかくとして、このピアノは・・・」
ヒロ「菅野さん、この日は調子が悪かったのかな・・・」
私「4楽章が特に良くなかったね・・・」
ヒロ「止まるんじゃないかとヒヤヒヤしたとこがあったね、なんとかごまかしたけど・・・」
私「それにミスったハーモニーが気持ち悪かったなあ・・・」
ヒロ「こんな演奏でも放送するのを許可するんだね、きっと契約とかでどうしようもなかったんだろうけど・・・」
私「それにしても、これでもブラボーなんて叫ぶ人いるんだね・・・」
ヒロ「こんなもんだよ、日本の聴衆は・・・ でも演奏したのは二人だから、両方をほめるんだったら、ホントはブラーヴィって複数形で言わなきゃならないのに、ブラーヴォって単数形でほめたのは、ヴァイオリンだけほめてるのかも・・・」
私「まさか、そこまで考えてないだろう・・・」
ヒロ「俺もフランクで聡一の伴奏をするときはこんな演奏にならないように、がんばらなきゃね。」
私「変な演奏聞かせてちゃったね。」
ヒロ「でもフランクのピアノは難しいんだっていうことがよくわかったからね。そういう点ではどこに気をつけたらいいか、この演奏は教えてくれたわけだから、聞いて無駄じゃなかった・・・」
私「ならいいけど・・・」
ヒロ「ねえねえ、聡一、フランクも終わっちゃったし、ビールも飲んじゃったし、そろそろベッドにいって・・・」
私「寝る?」
ヒロ「そうじゃなくて、もうわかってるくせに・・・」
私「ヒロ、目がトロンとしてきたね・・・」
ヒロ「キスしてよ・・・」
そう言ってヒロは目を閉じた。私は自然にヒロにキスをしていた。
ヒロ「ベッドでしたい・・・」
私「じゃあ行こう・・・」
そして私たちは自然に手をつないでベッドルームにいって、ベッドに並んで横になった。
ヒロ「なんか向こうにいる時、夜になると聡一のことばっか考えてた。」
私「行く先々に、男がいるんじゃないのか?」
ヒロ「以前はともかく今はそんなのいないよ、まったく聡一はイジワルだな・・・」
私「ゴメン、ちょっと嫉妬しただけ。」
ヒロ「だから今は聡一ひとすじだからね。」
私「ヒロはモテるから心配だった・・・」
ヒロ「聡一のことを思いながら、清く正しい毎日だったんだからね。」
私「じゃあぜんぜん出さなかったのか?」
ヒロ「うん、だって夜シコると翌朝なんかからだがダルくなるから、あっちにいる間はガマンしてた・・・」
私「溜まってるわりには、こんやはガッツイてないね・・・」
ヒロ「なんか眠くなってきちゃったよ、今夜はゆっくり寝て、明日の朝起きたら、すごいのしようよ。」
私「いいけど・・・」
ヒロ「聡一・・・」
私「まったく甘えて・・・」
ヒロ「このまま寝ていい?」
私「いいよ、寝なさい・・・」
ヒロ「明日の朝、激しいのを予約したからね・・・」
私「はいはい、わかったから、今夜はこのまま寝なさい。」
ヒロ「俺が眠るまで抱いててくれる?」
私「もちろん。ほら、おやすみ。」
ヒロ「おやすみ・・・」
疲れがたまっているのか、ヒロはすぐに寝息をたて始めた。ヒロが熟睡したのを確認してから、私は密着していたヒロから少し離れた。少しの間、私はすぐ前のヒロの寝顔を眺めていた。私の中を幸せな気分が満たしていくのを感じながら、私も眠りに引き込まれていった。

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ジュンは卒業旅行

2月最後の日、私は仕事を早めに終えて夕飯の買い物をしてマンションに帰った。玄関に入ると、ジュンの靴の横に俊顕君のしゃれた靴が仲良く並んでおいてあった。二人は私より先に帰ってきたようだった。買い物袋をキッチンにおいて、ベッドルームを見ると二人はいなかった。ということは洗面台のところに二人ともいるらしい。私は洗面台の前の扉をノックもせずに開けた。
私「なっ、なにしてるんだ、二人とも・・・」
驚いたことにジュンは下半身裸になって、シャツの裾を捲り上げて、下がらないように手で押さえていた。そして俊顕くんはジュンの前に向かい合ってひざまずいていたので、俊顕君の顔がちょうどジュンのモノのすぐ前に来ていた。私の声で俊顕君がこっちを向いた。
俊顕君「ああ、聡一さん、お帰りなさい。」
ジュン「とうさん、お帰り。」
私「二人で何してたんだよ、まさか俊顕がジュンをなめていたわけじゃないよな・・・」
俊顕君「はあ? 聡一さん、何言ってるんだか、まさかジュンを俺にとられたと思って、嫉妬で脳が腐っちゃったとか・・・」
私「こういう状況を見たら、誰だって疑うだろうが・・・」
ジュン「とうさん、だいじょうぶだって、そんなことしてないから。」
私「ホントか、ジュン・・・」
俊顕君「聡一さんはジュンの言うことはすぐに信じるんだから・・・」
私「それにしてもジュンはすっぽんぽんで、その前に顔をくっつけるようにして、俊顕、何してたんだ?」
ジュン「明日から卒業旅行で俊顕とヨーロッパ行くじゃん、そんであっちの人って下の毛をきれいに手入れしてるみたいじゃん、そんでオレもいく前にちょっと毛を整えたほうがいいのかなって言ったら、俊顕がやってくれるって言うから・・・」
俊顕君「まったく聡一さんは、変な想像をして・・・」
私「そんなことだったら、とうさんがやってやるから・・・」
ジュン「なんかとうさんには恥ずかしくて頼みにくいんだもん・・・」
私「ジュンのことだったらお尻の裏までとうさんはなんでも知ってるんだから、そのくらいのことで今さら恥ずかしいこともないだろう・・・」
ジュン「そうなんだけど、でもやっぱちょっとハズい・・・」
俊顕君「親よりも友達のほうが頼みやすいこともあると思うけど・・・」
私「普通の友達ならな・・・ 俊顕はそれ以上の感情を持ってるから心配なんじゃないか。」
俊顕君「いい年して、嫉妬は恥ずかしいですよ。」
私「すきあらば、ジュンのに食らいつこうとようすをうかがってただろうが・・・」
俊顕君「しませんよ、そんなこと・・・」
私「じゃあどうしてモッコリさせてるんだよ。」
俊顕君「げっ、勃起見つかっちゃった・・・」
ジュン「ええっ、俊顕、たっちゃったの?」
俊顕君「ゴメン、じゅん、つい・・・」
ジュン「それだったら、ちょっとくらいだったら、なめてもよかったのに・・・」
私「こらこら、ジュン、そんなこと言ってすきを見せたら俊顕がオオカミに変身するぞ。」
俊顕君「変身できたら、いいのになあ・・・」
私「とにかく、ジュン、パンツを穿きなさい。」
ジュン「毛の手入れ、まだ終わってないもん、ねえ、俊顕、急いで最後までやってくれる?」
俊顕君「いいよ、やってあげる。ほら、聡一さん、ジャマだから、あっちにいっててよ。」
私「俊顕、変な気起こすなよ。」
俊顕君「それとも聡一さんも下の毛の手入れ、俺にしてほしいとか言ったりして・・・」
私「アホ、言うかそんなこと。」
ジュン「これが終わったらすぐにキッチンにいって夕飯の準備手伝うから。」
それにしてもいくら仲がいいとはいえ、友達同士であんなことまでやるのだろうか。まあ仲のいい兄弟みたいなものだと思うことにした。
キッチンで夕食の準備をしていると、ジュンと俊顕君がじゃれあいながら出てきた。
俊顕君「俺もなんか手伝うことない?」
私「おかずは例のお惣菜屋で買ってきたものだから、もうだいじょうぶだよ。」
ジュン「俊顕は、テーブルに座ってなよ、すぐにできるから。」
夕食は買ってきた普通のお惣菜だが、俊顕君はこういうおかずが珍しいので、喜んで食べてくれる。話題は自然と翌日からの二人の卒業旅行のことになった。
私「明日は平日だから、空港まで送っていけないよ。」
ジュン「いいよ、どうせ俊顕といっしょだから。」
俊顕君「明日は、ここに寄って、ジュンを乗せて行きますから、心配なく。」
私「そこまでしてもらわなくても・・・」
俊顕君「ちょっとだけ遠回りするだけだから、気にしないでくださいね。それに荷物もあるから、やっぱ来たほうがいいし・・・」
私「また運転は○○さんだろ、なんか余計な仕事させると悪いし・・・」
俊顕君「○○さんはジュンのこと気に入ってるから、迎えに寄るのはむしろ喜んでますよ。」
私「そういうことなら、今回はお世話になるよ。」
俊顕君「このくらいは世話したうちに入らないんだけど・・・」
私「そんで明日は***泊まりだよね。」
俊顕君「夕方着くから、そのままホテルに入って、荷物を置いてから、夕食でも食べに行こうと思ってるんだ。」
私「その後は、ずっとヨーロッパをめぐるわけか・・・」
ジュン「俊顕といろいろどこにいいくか検討したんだ、だから二週間、いろいろまわってくるね。」
俊顕君「ジュンとなら、コンサートにも行けるし、おいしいものにも二人とも興味があるし、楽しく旅行できそう。」
私「まあ、ジュンをよろしく頼むよ。」
俊顕君「意外にジュンのほうがしっかりしてたりして・・・」
ジュン「でも、やっぱ海外だと俊顕のほうが経験豊かだもん。」
私「まあ、二人とも楽しく旅行しておいで。」
夕食が終わると、俊顕君はまだ荷物をつめてないということで、帰っていった。
私「ジュン、楽しそうだね。」
ジュン「なんか俊顕といっしょだとどこに行っても楽しいし。」
私「でも、とうさん、さっきは驚いたぞ。」
ジュン「オレと俊顕がやってると思った?」
私「最初ドアを開けて、あの二人の状態を見た時は、そう思った。」
ジュン「とうさん、嫉妬した?」
私「ちょっとした・・・」
ジュン「オレは俊顕もすげえ好きだけど、とうさんのほうがもっとずっと好きだから・・・」
私「ジュン・・・」
ジュン「そうだ、俊顕に手入れしてもらった毛、とうさん、ちょっと見てよ。」
そう言うと、ジュンは立ち上がって、さっさと穿いている部屋着を脱いだ。
ジュン「どう? ちょっと少なくしすぎじゃないかなあ?」
私「だいぶ少なくなったな・・・」
ジュン「俊顕は海外ではこのくらいが普通だって言うんだけど・・・」
私「普通の人もこれだけ少なくしてるのかなあ・・・」
ジュン「俊顕の見た限りは、このくらいの人が多いんだって。」
私「あいつは誰のを見て言ってるんだか・・・」
ジュン「俊顕があそこの毛を見た人って、あっちのゲイの人か・・・」
私「そういえば、ジュンが以前ロンドンで付き合ってた子はどうだったんだよ?」
ジュン「すげえきれいに手入れしてたよ、だって女の子だもん。」
私「そういえば、あれはルイスも手入れしてたのかもしれない・・・」
ジュン「じゃあ、やっぱ男でもこのくらい普通なんだ・・・」
私「まあ、人に見せるわけじゃないからね・・・」
ジュン「帰ってきたら、今度はとうさんのも手入れしてあげるね。」
私「いいよ、とうさんは・・・」
ジュン「じゃあ、ヒロちゃんにどっちが好きか聞いてみようっと。ヒロちゃんがいいって言えばとうさんも手入れするでしょう?」
私「こらこら、まったく・・・」
それにしても、下半身すっぽんぽんのジュンのせいで、私はすっかり勃起し始めていた。まったくこれでは俊顕君のことをとやかく言えない状態だ。
私「ほら、ジュン、もうパンツ穿きなさい。」
ジュン「なんか、この方が解放的で楽・・・」
私「まったくしょうがないやつだなあ・・・」
その後、ジュンはなんと下半身裸のまま、鼻歌を歌いながら、スーツケースに荷物をていねいに入れ始めた。こんなところは小さかった時とまったく変わっていない。

そして、今日の朝早く、俊顕君が迎えに来てくれたので、私はマンションの車寄せまで降りていって、運転手の○○さんにお礼を言った。そして二人の乗った車が見えなくなるまで私は手を振っていた。

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