レッスンの後

斉*先生のところに月一回レッスンに通うようになって、一年以上になっている。その間、先生の合理的なレッスンのおかげで、昔の勘を取り戻すどころか、以前よりもずっとうまくなっていた。
斉*先生「それにしても、聡一さん、よくなりましたね。」
私「先生のおかげで、すごく弾きやすくなったんですよ。」
斉*先生「でもそのヴァイオリンじゃ、やっぱもう限界ですね・・・」
私「やっぱそろそろ、もう少しいいのを手に入れないといけないですかね・・・」
斉*先生「この前、俊顕くんとこのコンサートで聡一さんに貸した楽器ですが、あれ、売っちゃいまして、今は俊顕の家のものになってます・・・」
私「そうなんですか、あのヴァイオリンは私にはすごく弾きやすかったんですけどね・・・」
斉*先生「なんか、あの家のコンサートに出てくれる演奏家に貸す予定だって言ってましたけど、聡一さん、なんか聞いてます?」
私「9月にまた演奏してほしいとは言われてますが・・・」
斉*先生「それじゃあ、やっぱ聡一さんに演奏してもらうために、私から買い取ったのかもしれません・・・」
私「その件はまた何も私は聞いてないんですけどね・・・」
斉*先生「もしも聡一さんがあれを借りるようなことがあれば、大切にしてやってください。」
私「でも、あの家のコンサートに、私以外が出る可能性もあるわけだから・・・」
斉*先生「俊顕くんに確かめてみてくださいね。」
とりあえずその件については後で俊顕に尋ねてみることにした。レッスンはこのところずっと続けているフランクのヴァイオリンソナタで、斉*先生の的確なレッスンのおかげで、私の演奏もかなり進歩していた。
斉*先生「この仕上がり具合なら、次のコンサートが9月なら、たぶん大丈夫だと思いますよ。」
私「なんか、予想よりもずっと早くかたちになってきて・・・ 先生のおかげです。」
斉*先生「聡一さん、子供のころ、けっこうマジで練習したんでしょう?」
私「そのくらいしか特技がなかったもんで、なにかひとつくらい上手なものがないといけないと思って・・・」
斉*先生「それが今役にたってるんですよ・・・」
その日もレッスンは順調に進んだので、予想外に曲の仕上がりが早くなっていた。この調子ならば9月には俊顕くんの家のコンサートに間に合うかもしれないと、私も思い始めた。
レッスンが終わって買い物をすませてマンションに帰ると、すでにジュンは戻ってきて相変わらず熱心に勉強をしていた。
私「晩飯までまだちょっと時間があるから、ジュンはそのまま勉強してな。準備はとうさんがするから。」
ジュン「オレもなんかちょっと勉強しすぎて、集中力が続かないから、もうやめる。」
私「そうか、じゃあいっしょに晩飯の準備する?」
ジュン「まだちょっと早いんじゃないかな。それよりとうさん、今日のレッスンはどうだった?」
私「斉*先生の教え方がうまいから、なんか今日でそこそこ仕上がった。」
ジュン「ホント、じゃあ、ちょっとオレと合わせようよ。」
私「疲れてるんだろう、いいのか?」
ジュン「ピアノを弾くと、けっこう気分転換になるからね。」
私「じゃあ、軽く合わせてみるか。」
そういうわけで、私たちは第1楽章から弾き始めた。まだまだならし運転のような、お互いの出方をうかがいながらの演奏だったが、とりあえず、あまり中断することもなく、全曲を弾き終えた。
ジュン「おお、とうさん、すごいじゃん、最後までちゃんと合わせられた。」
私「まだまだ弾いただけだけどね、これから少しずつ、練習していい演奏したい。」
ジュン「オレももっと練習しないといけないな。でもあんまりとうさんといい演奏したら、ヒロちゃんが嫉妬してオレにイジワルするかもね。」
私「おまえたちは、まったく、仲がいいんだか、悪いんだか・・・」
練習を終えて、晩飯の準備をしていると、ヒロがマンションにやってきた。
ヒロ「うわぁ、いい匂いがしてる。俺、腹減っちゃった。」
ジュン「ったく、ヒロちゃん、こどもみたい。」
ヒロ「うるせえ、年下のくせに、いっちょまえのこと言って・・・」
ジュン「ヒロちゃん、また年上ぶってるぞ。」
私「ヒロ、食事の前に、シャワー浴びておいで。」
ヒロ「うん、そうする。」
その後、3人で夕食のテーブルを囲んだ。とくに豪華な料理はないけれど、3人でにぎやかに食べればなんでもおいしく感じられる。
ヒロ「今日、聡一、斉*のところに、レッスンいったんだろう?」
私「ああ、今日はなんか実りの多いレッスンだった。」
ヒロ「フランク、なんとかなったの?」
私「一応、斉*先生から、9月に弾いても大丈夫だろうって言われた。」
ジュン「そんで、晩飯前に、とうさんと一回やったんだ。」
ヒロ「えっ、ジュンちゃんずるい、俺より先にやっちゃうなんて。」
私「ご飯食べ終わったら、ヒロと合わせよう。」
ヒロ「聡一、疲れてない?」
私「今日はすごくノッてるから、大丈夫。」
ヒロ「よしっ、まだビールも飲んでないから、俺はいくらでも弾けるし・・・」
ジュン「オレが、ヒロちゃんのために譜面めくってやるからさ。」
ヒロ「ジュンちゃん、めずらしくかわいいこと言うじゃん。」
ジュン「なんか引っかかる言い方、そんなこと言ったらめくんねえぞ。」
ヒロ「ゴメンゴメン、ジュンちゃん、めくって・・・」
晩飯を食べて、しばらく休憩したあと、私とヒロは、ソナタを弾き始めた。ジュンと一度弾いてせいか、レッスンのときよりもさらに、うまく弾くことができた。
ヒロ「聡一、すげえいいじゃん。」
私「さっきいちど、ジュンと弾いたからね、だからけっこう余裕で弾けたし・・・」
ジュン「ヒロちゃん、ずるい、オレよりいい演奏して・・・」
ヒロ「だって一応俺、プロだもんね。」
ジュン「オレもいっぱい練習して、ヒロちゃんに追いついてやるからな、覚えてろよ。」
ヒロ「ったく、喧嘩じゃねえんだから・・・」
そのとき最初私は二人ともそれぞれいいピアノを弾いてくれて、うれしいなとのんきに考えていた。しかしよく考えてみると、こんど9月に俊顕くんの家でのコンサートでは、どちらかを選んで演奏しなければならないのだ。まさかソナタの前半はジュンと弾いて、後半をヒロとやると言うわけにもいかないだろう。とりあえず、私はその問題は結論を先送りすることにした。
練習が終わった後は、ビールで乾杯をした。演奏で適度に疲れたので、冷たいビールがことさらおいしく感じられた。
そして夜遅くなると、ジュンは勉強で頭がオーバーロードしているうえに、さらにピアノを弾いたので、電池が切れたようにベッドに倒れこんで眠ってしまっていた。
ヒロ「ジュンちゃん、がんばってるみたいだね。」
私「大学院は思った以上に大変らしい・・・」
ヒロ「ジュンちゃんが寝ちゃったら、次はお・と・な・の・じ・か・ん。」
私「ったく、ヒロは・・・」
ヒロ「キスして・・・」
私「キスだけだぞ・・・」
ヒロ「もっといいことしたい・・・」
私「ジュンがいるから・・・」
ヒロ「早くおとうさんから、俺のいとしい人に変身して・・・」
しかたなく私はヒロに思い切りキスをした。
ヒロ「聡一のくちびるが俺に触れただけで、すげえ気持ちよくなる・・・」
私「ほら、ヒロも眠そうにしてる、もう寝なさい。」
ヒロ「眠いのは事実だけど、ここは起き上がってきた・・・」
私「こらこら、明日してあげるから・・・」
ヒロ「しかたないなあ、明日予約したからね。」
そして私たちは、ジュンの寝ているベッドに抱き合うようにして横になった。私もヴァイオリンを弾いて疲れていたので、すぐに眠くなっていた。ヒロもすぐに眠ってしまったようだった。私も安眠できそうだった。

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俊顕くんが来た

金曜日の夕方、仕事を終えてマンションに帰ると、玄関に俊顕くんのおしゃれな靴がジュンの靴の横に並んでいた。久しぶりに俊顕くんが来ているようだった。リビングに入っていくと、ジュンと俊顕くんはなにかディスカッションをしている最中だった。私は二人にそのまま続けるように手で合図して、バスルームに行きシャワーを軽く浴びた。そして部屋着に着替えて、リビングに戻ると、二人のディスカッションも一段落したようだった。
私「ずいぶん難しい論議をしてるんだね。」
俊顕くん「試験のときにどんな議論になっても大丈夫なように、いろんな角度からシミュレーションしてるんだ。」
ジュン「オレのために俊顕がやってくれてるようなもんだけどね・・・」
俊顕くん「ジュンは優しすぎるから、なんか反論しなきゃならない時も、ちょっと自分の意見を全面に出すのをためらうことがあるんだよね。」
ジュン「オレはそんなこと意識したことないんだけどね・・・」
俊顕くん「やっぱ海外の人たちと互角に渡り合っていくには、意見があったらちゃんと言えるようになったほうがいいからね。」
私「なんかかわいいジュンが、だんだんとかわいくない俊顕に影響されていくのは、ちょっとさみしいというか・・・」
俊顕くん「どうせ俺はジュンと違ってかわいくないですよ、ったく、聡一さんは、いつまでもジュンのことを子供だと思ってるんだから。」
私「だからさみしいとは言ったけど、ジュンが成長していくのをじゃましてるわけじゃないぞ。」
ジュン「とうさん、だいじょうぶだって、オレはいつまでもオレなんだから・・・」
俊顕くん「やれやれ、最近はジュンのほうが聡一さんよりも大人かもね・・・」
私「うるせえなあ、大人をからかうんじゃない・・・」
ジュン「なんか、オレ、もうすげえお腹減ってるんだけど・・・」
私「じゃあ、晩飯にするか、ちょっとだけ待てるだろう?」
ジュン「オレも手伝うから。」
私「たいした準備はないから、とうさんだけでたいじょうぶだ。」
商店街で買ってきた出来合いのおかずと、いそいで作った味噌汁とご飯をテーブルに並べた。
私「たいしたものはないぞ。」
俊顕くん「でもすごくおいしいから、俺こういう夕食、好きだな。」
私「まあ、おいしいんだったら、たくさん食べな。」
俊顕くん「なんか、あったかい家庭の夕食って感じで、いいなあ・・・」
ジュン「俊顕はいつもすごいものばっかり食べてるから、たまにはこういうおかずもいいでしょ。」
私「とうさんは、ビールを一杯飲むけど、おまえたちは?」
ジュン「オレたちは、食べた後もう少し続きをするから、飲めないよ。」
それほど豪華ではないが、あったかい惣菜の夕食をゆっくりと楽しんだ。食事を終わって、しばらくテレビを見た後、ジュンと俊顕くんはまた勉強の続きを始めた。私はベッドルームに行って、ベッドに座って、CDを聴きながら本を読んだ。
そして11時過ぎに、私は起き上がってリビングに行った。ちょうど二人の勉強も終わったようだった。
ジュン「なんか、疲れちゃった。」
俊顕くん「ちょっときつかった?」
ジュン「そんなことない、俊顕、付き合ってくれてありがとう。」
俊顕くん「俺の勉強にもなるからね。」
私「ジュン、眠そうだな。」
ジュン「なんか頭使いすぎたのかな、すげえ眠い。」
私「じゃあ、もう寝なさい。」
ジュン「うん、オレ、寝る。」
よほど疲れたのか、ジュンはシャワーも浴びずにベッドに入り込んだ。
俊顕くん「ジュン、ゴメンね、ちょっとがんばりすきちゃったかな。」
ジュン「俊顕、オレ、先に寝ちゃうね。」
俊顕くん「疲れてるからゆっくり寝るといいよ。」
ジュン「とうさん、おやすみのキスは?」
半分眠りながらジュンはキスをねだっていた。私は軽くジュンにキスをした。
ジュン「俊顕は?」
俊顕くん「してもいいのか?」
ジュン「うん、いいよ。」
ためらいがちに俊顕くんはジュンにキスをした。そしてジュンは安心したような顔をして眠ってしまった。
私と俊顕くんはリビングに戻った。二人でビールを飲みながら少し話した。
俊顕くん「聡一さんにきいておきたいことがあったんだ・・・」
私「なんだよ?」
俊顕くん「聡一さんって、女の人ともできるんだよね、だってジュンができたんだから・・・」
私「いきなり、そういう質問か・・・」
俊顕くん「俺もそのうち結婚するわけだから、聞いておきたくて・・・」
私「この際はっきり聞くけど、俊顕はバイなのか、それともばりばりのゲイなのか?」
俊顕くん「俺ですか、俺はほぼ100%ゲイです。女の人にはぜんぜん感じないから・・・」
私「それなら、同じだ・・・」
俊顕くん「聡一さんもなんだ・・・ そんでどうやってジュンを作ったんですか?」
私「あの頃は、自分がゲイだと認められなくて、女の人と付き合うようにしたんだ。でも、実際女の人とベッドに入っても、ぜんぜん勃たないんだよ。」
俊顕くん「でも、ジュンができてるじゃないですか?」
私「だから、部屋を暗くして、勃つようなイメージを想像したら、若かったんですぐ勃ってきて、そのまま勢いで入れて・・・」
俊顕くん「それで射精できたんですね?」
私「若かったから、それなり敏感でそんなにもたないで出たな・・・」
俊顕くん「避妊はしてなかったんですか?」
私「いちおうゴムを着けていたんだけど、うまく装着できてなかったのか、それともサイズが合わなかったのか、いつの間にか外れてて、一発で妊娠した・・・」
俊顕くん「聡一さんの精液って、けっこう濃いんだ・・・」
私「それで、その後、学生結婚して産むことになったんだけどね・・・」
俊顕くん「結婚したってことは、ずっとエッチできてたんだ・・・」
私「なんか妊娠してから相手がちょっと情緒不安定になって、結婚はしたけど、エッチはあんまりしなかったな・・・」
俊顕くん「俺も、結婚して子供作って幸せな家庭を作るつもりだけど、聡一さんみたいに別れることにならないようにしないとね・・・」
私「俊顕はだいじょうだろう・・・ 俊顕がジュンにやさしくしてくれてるのと同じように結婚相手にしてあげたら、絶対うまくいくと思うね。」
俊顕くん「今夜は聡一さん、やさしいね。」
私「いつだってやさしいぞ。」
俊顕くん「じゃあ、ジュンにしたみたいに、俺にもやさしいキスをしてよ。」
私「どうしたんだ、今夜は甘えて・・・」
あいさつがわりの軽いキスを私はした。それでも俊顕くんはとろけるような表情になっていた。
俊顕くん「すげえ気持ちよかったから、勃っちゃった。」
私「遊びなれてるんだろう、こんなキスくらいで、どうしたんだよ・・・」
俊顕くん「聡一さんのキスは特別気持ちいい・・・」
私「めずらしくかわいいこと言うね・・・」
俊顕くん「聡一さんは勃ってる?」
私「ちょっとだけな・・・」
けっきょく私たちはいっしょに風呂に入ることになった。バスタブに立って、私たちはディープキスをした。
俊顕くん「やっぱ聡一さんって、ちゃんと勃ったらでっけえ。ジュンも大きいけどそれ以上だもんな・・・」
私「俊顕だって立派なものもってるだろうが・・・」
固く勃起した2本のものを私たちは下腹部ではさむように押さえつけて腰を振った。しびれるような快感が全身を満たして、二人ともそれほど長くもたないでいってしまっていた。
私「ベトベトだな・・・」
俊顕くん「俺もけっこう出しちゃったけど、聡一さん、アレが大きいだけあって、量もハンパじゃないんだもん・・・」
私「これっきりだぞ、もうしないからな。」
俊顕くん「俺のことタイプじゃない?」
私「そういう問題じゃない。」
俊顕くん「わかってるって、俺は聡一さんの息子の親友をちゃんとやるよ・・・」
最後に私は俊顕くんのおでこに軽くキスをした。そしてからだを洗い流してから、風呂から上がった。
俊顕くん「俺、帰ります。」
私「もう遅いぞ・・・」
俊顕くん「この後だらだらといっしょにいると、聡一さんのこと忘れられなくなりそうだから・・・」
私「そうか、そのほうがいいかもな・・・」
俊顕くん「次からはいままでどおり、俺はジュンの友達ですからね。」
私「わかってるよ。タクシー呼ぶよ。」
タクシーが到着するのを見計らって私たちはマンションの前に降りていった。
私「夜遅いから気を付けて帰れよ。」
俊顕くん「俺、女の子じゃないし・・・ でもありがとう。」
私「じゃあな・・・」
俊顕くん「おやすみなさい・・・」
俊顕くんを乗せたタクシーが通りのほうに走り去っていくのを私は見送ってから、部屋に戻った。
ベッドにいくと、ジュンはからだを丸めるようにして、熟睡していた。私がベッドに横になると、ジュンは寝ぼけたように私のほうに頭をよせてきた。ジュンに小さな声で私はおやすみと言った。私もだんだんと眠くなっていた。

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ヒロのマンションに

どうも6月は祭日もないので、学校関係は言ってみれば勉強の書き入れ時とでもいうのだろうか、ジュンもヒロも普通よりも忙しい日々を過ごしているようだった。それにしても大学院と言うところは予想外に大変なところらしく、ジュンは平日の夜は真剣に勉強を続けていた。そしてよく解らないところができると、俊顕くんに電話をして、いろいろと議論をしてお互いに理解を深めているらしかった。
私は土日はヒロのところに泊まりにいったり、ジュンと食事をしに出かけたりと、楽しい日々をすごしている。
金曜の夜は仕事を終えてからヒロのマンションに出かけた。ヒロは仕事で帰宅は深夜近くになるらしい。このところ忙しいようなのでマンションの掃除とかもあまりしてないようなので、私は早めに行って、ヒロの帰ってくる前にいろいろと家事を片付けることにしたのだった。
二週間ぶりにヒロのマンションに入ったが、ヒロが電話で言っていたほど散らかっているわけではなかった。それでもいつもは整頓されているピアノの楽譜が何冊も広げられていたり、テーブルの上に資料が散らかっていたりはしていたが、仕事関係のものを片付けるとどこにいったかヒロがわからなくなるといけないので触れない。そのかわりに、流しにそのまま食器が何個か無造作に放置されていたのでそれを軽く洗剤で洗ってすすいだり、洗濯機には下着類が詰め込まれていたので、それを洗ったりして、私は夜を過ごした。
そして12時近くなってヒロは帰宅した。
ヒロ「なんか予定より遅くなっちゃった・・・」
私「仕事たいへんだね・・・」
ヒロ「大変だけど、けっこう充実してるからね・・・」
私「メシ、食ってきた?」
ヒロ「とりあえずは食ってる、でもちょっと小腹がすいてるかな。」
私「冷蔵庫に冷凍ご飯があったから、それでおにぎりでも作ろうか?」
ヒロ「おにぎり、食べたいな。」
冷蔵庫の中のご飯を解凍して、私は焼きおにぎりを作った。ヒロはその間にシャワーを浴びにいった。しばらくするとヒロは頭をバスタオルで拭きながらリビングに戻ってきた。
ヒロ「なんかすげえ食欲をそそる匂いがするね。」
私「しょうゆの焼ける匂いだからね。」
ちょっと大きめになった焼きおにぎりを、ヒロは三分の一くらいを手で割って分けた。
ヒロ「これ、ちょっとでっかいから、こんな時間にぜんぶ食べると太る。だから少し聡一も食べてよ。」
私「じゃあ、その小さいほうをもらおうかな。」
一個の焼きおにぎりを私たちは二人で食べた。
ヒロ「そういえば、洗濯機の中のもの、洗ってくれたんだ・・・」
私「けっこう溜まってたからね。」
ヒロ「中のもの、見ちゃった?」
私「もちろん汚れ具合を確かめなきゃならないから、いちおう見たよ。」
ヒロ「汚れてるパンツもあっただろう?」
私「あんなにゴワゴワになるまでほったらかしにしたら、洗っても染みになるぞ・・・」
ヒロ「あれは寝てるうちに出たんだからな、ワザと汚したんじゃないからな・・・」
私「わかってるよ、ちゃんと予備洗いようの洗剤つけて揉み洗いしておいたから、きれいになってるよ。」
ヒロ「そんなのなんか恥ずかしいから、今度からそのまま洗って・・・」
私「そんな恥ずかしがることじゃないのに・・・」
そのあと私たちはとりとめもないことを話しながら軽く酒を飲んだ。飲んでいるうちに、ヒロは仕事で疲れているのか、ソファでそのまま眠り始めていた。
私「ほら、ヒロ、寝るんだったらベッドに行こう。」
ヒロ「まだ寝ない、せっかく聡一といっしょなんだから、やらなきゃならないことがある。」
私「そう言いながらも寝てるだろうが・・・」
ソファにぐったりと寝てしまったヒロを何とか起こして、ベッドに連れて行った。ヒロはベッドに倒れこむように眠ってしまっていた。私もその横に寝転がって、ヒロの寝顔をしばらく見ていた。最初の頃は何があっても、とりあえずエッチをしたがったヒロが、最近は疲れているとはいえ、何もしないまま寝てしまうことがある。こんなふうにだんだんとセックスレスカップルになっていくのだろうかと私は考えた。
翌朝、目を覚ますと、私の顔にくっつくようにヒロの顔があった。まだすっすり眠っていた。私は男性の朝の特徴的な態になっていたが、ヒロはどうだろうかとパンツ越しに触ってみると、ヒロのほうも固くなっていた。ヒロの固い感触を私は少し手で楽しんでいた。
ヒロ「ああ、聡一、気持ちいい・・・」
私「なんだ、起こしちゃった?」
ヒロ「なんか変な夢みててさ・・・」
私「どんな夢?」
ヒロ「なんか寝ている聡一の寝巻きを脱がそうとしてるんだけど、ぜんぜん脱がせられないんだ、俺はずっと前から臨戦態勢になっているのに、できないじゃないかとイライラしていると急に目が覚めた・・・」
私「なんかその夢・・・」
ヒロ「それより俺ションベンしたい、とりあえず、トイレ行ってくる。」
急ぎ足でヒロはトイレに行き、しばらくするとすっきりとした顔で戻ってきた。
私「どうする?」
ヒロ「する。」
私「二度寝をするかってきいたんだけど・・・」
ヒロ「あっちもしたいけど、二度寝もしたい・・・」
私「じゃあ、とりあえず今は寝よう。」
そのまま私たちは気持ちのいい二度寝を楽しんだ。そして昼前に目が覚めた。
私「ヒロ、今日は予定ないのか?」
ヒロ「そうだ、二時から打ち合わせがあるんだった・・・」
私「じゃあ、どっかでブランチでも食って、それから行ったら?」
ヒロ「せっかく聡一といっしょに寝たのに、エッチできなくてゴメン・・・」
私「いいよ、出かけるしたくしなよ。」
交代で私たちはシャワーを浴びて、ブランチを食べるためにマンションを出た。明るいレストランでランチを食べて、そのあとヒロは急いで打ち合わせに出かけていった。雨が降っていたので、私はどこにも寄らずに、うちに帰った。中に入ると、俊顕くんが来ていて、ジュンと頭を寄せ合うようにテーブルに座って、院の勉強をしていた。

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