なにげない週末
ゴールデンウィークがもうこの週末にせまってきて、先週あたりからジュンは旅行に行く準備を少しずつ始めていた。この前の週末はジュンの買い物に付き合ったりして、久しぶりに週末すべてをジュンといっしょに過ごしたのだった。
金曜の夜は、ジュンの方は飲み会があるので帰りが遅いということで、ヒロと晩ごはんでも食べようかと思ったら、ヒロの方も仕事関係の付き合いがあって会うことができなかった。しかたがないので私はマンションに戻って、ひとりで食事をした後、ヴァイオリンの練習をゆっくりしたり、その後は寝間着に着替えてベッドに入って、ベッドボードにもたれて座って読書で時間をすごした。
12時すぎに、読書を止めて寝ようとしたら、ジュンがご機嫌で帰ってきた。
私「ジュン、お帰り。」
ジュン「遅くなっちゃった、とうさん、寝ててよかったのに・・・」
私「本読んでたからね。」
ジュン「オレ、寝る前に軽くシャワー浴びてくる。」
私「いいよ、ゆっくり浴びておいで。」
そしてジュンはベッドの横で着ているものを脱いでクローゼットに入れて、下着姿でバスルームに行った。私はクローゼットからジュンのねまき用のTシャツとパンツを取り出して、バスルームの前に行き、かごの中に脱いで置かれているジュンの昼間着ていたTシャツとパンツを洗濯機に入れて、持ってきた新しいものに取り替えた。
ベッドに戻って本を読んでいると、ジュンがTシャツとパンツだけの姿でベッドに入ってきた。
ジュン「着替え出しておいてくれたんだ。朝までは昼間着ていたのでよかったのに・・・」
私「ジュン洗濯したもののほうが気持ちいいだろう。」
ジュン「そうなんだけどね、洗濯物増えちゃうじゃん・・・」
私「いいよ、ジュンの下着くらい増えてもたいしたことないし、せっかくシャワーを浴びて綺麗になったんだから、下着もきれいなものに替えたほうがいい・・・」
ジュン「とうさん、いつもありがとね。」
私「このくらいの世話くらいで、子供は親にありがとうなんて言わなくていいぞ。」
ジュン「そうだけど、とうさんはオレがなにかするとありがとうって言ってくれるじゃん・・・」
私「そりゃあ、ジュンがなにかしてくれると、とうさんうれしいからね・・・」
ジュン「それはオレも同じだよ、だからありがとうって言いたい・・・」
私「ジュン・・・」
ジュン「とうさん、なに読んでたの?」
私「ああ、これか、宮部みゆきの桜ほうさらって小説だよ。」
ジュン「ああ、それで、カバーがきれいな桜色なんだ。でも桜はわかるけど、ほうさらってなに?」
私「これはね、韮崎あたりの方言のささらほうさらっていう言葉からとったみたいだね。」
ジュン「韮崎って、韮崎高校のあるとこだね。」
私「そう、山梨の長野県に近いあたりだね。そこの出身の人がささらほうさらっていう方言を使ってるんだよ。」
ジュン「どういう意味だろうね。」
私「全部読んでないから、はっきりはわからないけど、いろんなことがありまして、っていうような意味らしい。」
ジュン「そうなんだ、そんで面白いの?」
私「この桜色のカバーみたいに、なんか読んでると心がきれいになっていくみたいな感じかな。」
ジュン「ふうん、オレも後で読もうかな。」
私「読み終わったら貸してやるから、読んでごらん。」
ジュン「ゴールデンウィークは旅行だから、その後、読ませてね。」
私「ゴールデンウィークは楽しんでおいで。でもあんまり翼くんや直さんに甘えすぎるなよ。」
ジュン「オレも自分でなんでもやりたいんだけど、先にふたりともなんでもやってくれちゃうんだよね・・・」
私「あのふたりはジュンに特にやさしいからね・・・」
ジュン「オレも、直さんと翼兄ちゃん大好きだもん。」
私「まあ、楽しんでおいで・・・」
ジュン「とうさんは、どうするの?」
私「ヒロが仕事で関西に行くから、前半はその前にいっしょに関西に2泊くらいするつもり。」
ジュン「でも、ヒロちゃん、仕事なんでしょ?」
私「ヒロが仕事をしている間は、とうさんはちょっとおじいちゃんの様子を見に行くつもり。」
ジュン「その後は?」
私「ゴールデンウィークの後半はヒロのマンションでまったりする。」
ジュン「ヒロちゃん、オレがずっと日本にいないから、喜んでるんでしょ。」
私「まあ、こんなに長くふたりで旅行したり、いっしょに暮らすことなかったからね。」
ジュン「なんかちょっととうさんを取られるみたいな感じ・・・」
私「こらこら、ジュンはそんなこと考えないで、旅行を楽しんでおいでよ。」
ジュン「もちろんそうするけど・・・」
私「ほらほら、そんな不満そうな顔しないで、機嫌直して、寝なさい。」
ジュン「べつに機嫌悪いわけじゃないって、なんかちょっとヒロちゃんにムカついただけ・・・」
私「とうさんにどんな大切な相手ができても、ジュンはいつまでもとうさんの大切な息子だってことはかわらないんだよ。」
ジュン「うん、わかった・・・」
私「ほら、もうおやすみ・・・」
ジュン「おやすみのキスは?」
私「まったく甘えて・・・」
私は軽くジュンの唇にキスをした。そうするとジュンの方からお返しとばかりにもっと濃厚なキスが返ってきた。
私「ほら、寝るまで抱いててやるから・・・」
ジュン「とうさん、暖かい・・・」
私「ゆっくり寝るんだよ。」
ジュン「うん、おやすみ・・・」
ジュンは子供のように安らかな顔で眠り始めた。ジュンのからだから出るいい匂いが私の鼻をくすぐった。私も満たされたような気分になり眠ってしまった。
翌朝、ゆっくりと寝てた私が目を覚ますと、ジュンはピアノを弾いていた。なんか朝はモーツアルトが似合うのか、ヒロと同じようにジュンもモーツァルトのソナタを弾いていた。
私は起き上がって、シャワーを浴びて、眠気を飛ばしてから、リビングに行った。
ジュン「とうさん、おはよう。」
私「ジュン、早く起きたのか?」
ジュン「30分くらい前かな。」
私「お腹へっただろう、すぐに朝ごはんの準備するよ。」
ジュン「朝はパンだけちょっと食べて、後でどっかに昼食べに行こうよ。」
私「いいよ、なんかおいしいものでも食べようか。」
私はコーヒーを入れて、パンを焼いた。いちおう自作のいちごジャムをたっぷりとパンにつけて食べると、パンだけでもそれなりに満足感があった。
その後、ジュンが選んでくれた服を着て、コンタクトに変えてから、私はジュンといっしょにマンションを出た。
ジュン「オレたち、どう見ても親子には見えないよね。」
私「兄弟だと思ってくれるとうれしいね。」
ジュン「ていうか、恋人同士に見えたりして・・・」
私「それならいいけど、男の援助交際だと思われたりして・・・」
ジュン「それはないね、だってとうさんかっこいいから・・・」
私「ジュンが選んでくれた服がいいんだ・・・」
ジュン「メガネもしてないしね・・・」
私「なんかメガネなしだと、はだかで人前に出たみたいな感じだな・・・」
私たちは電話で予約したビストロに行った。ちょっと駅から離れた静かなところにある店で、あんまりうるさくないと直さんから聞いていたところだった。店に入ると、ヨーロッパの田舎風のインテリアというのだろうか、落ち着いた感じの店だった。
メニューは前菜とメインを、数種類の料理から選ぶようになっていた。私たちは店のおすすめの料理を食べることにした。
ジュン「ここって、直さんのおすすめのとこ?」
私「そう、直さんがおいしくて、値段も手頃だってすすめてくれた。」
ジュン「直さんらしい、ちょっとしゃれた店だよね。」
私「あんまりこういう店には来なかったからね・・・」
ジュン「なんか、女の人と、あとはカップルが多いね。」
私「こういうカジュアルっぽいフランス料理はだいたいそんな感じなんだろうね。」
ジュン「オレたちもカップル。」
私「まあ、ジュンとこういうところに来るのもいいもんだよね。」
ジュンがオレたちもカップルなんて言うものだから、となりの席の女性ふたりが、私達をチラチラと見ていた。ジュンもそれに気づいたみたいで、おもしろがってことさら甘えた声で私に話しかけてくる。
私「こらこら、ジュン、いいかげんにしなさい・・・」
ジュン「いいじゃん、ちょっとくらい甘えてもさ・・・」
私「まったく、徹底的に誤解されるぞ。」
ジュン「だって、おもしろいんだもん、それに誤解されてもいいじゃん・・・」
私「しょうがないやつだ・・・」
ジュン「なんか、すげえ今日は楽しい。」
そのままにしておくとジュンがなにを言い出すか心配だったので、私は話を自然感じで翌週出発するジュンの旅行のほうに誘導した。
私「ジュン、もう旅行の準備はいいのか?」
ジュン「うん、今日ちょっと足んないものを書いたしてあとはスーツケースに詰めるだけ。」
私「それにしても、翼くんには航空券を送ってもらって、とうさんがお礼を言ってたってちゃんと伝えてくれよ。」
ジュン「翼兄ちゃんにはいろんなものをもらったけど、往復の航空券までもらうとは思わなかった・・・」
私「翼くんは、特別ジュンをかわいがってくれてるからなあ。」
ジュン「どうやって翼兄ちゃんにお礼すればいいんだろう・・・」
私「まあ、すぐにはできなくても、いつかジュンが翼くんにお礼できることもあるだろう、そのときでいいと思うよ。」
ジュン「いつになるかわかんなけどね・・・」
私「まあ、行くんだったら楽しんでおいで。ジュンが楽しくしてたら、翼くんも直さんも喜ぶだろう・・・」
ジュン「直さんったら、おとうさん2号のぼくがちゃんと連れてってあげるから安心しなさい、だって。」
私「直さんは頼りなさそうに見えるけど、けっこう芯はちゃんとしてるから、こういうときは頼りになるだろうな。」
ジュン「オレも、かっこいいくせに、けっこうヌケてる直さん、大好き。」
私「まあそういうところが、直さんのかわいいとこなんだろうな。」
食事をしながらワインを飲んだら、二人とも昼酒のせいで少し酔ってしまっていた。
ジュン「なんか眠くなってきちゃった・・・」
私「じゃあ、とりあえず帰って昼寝でもする?」
ジュン「うん、買い物は明日する・・・」
私「今日はぜいたくしてタクシーで帰ろうか・・・」
ジュン「えっ、いいの、タクシーで帰りたい。」
私たちは大きな通りに出てタクシーを探した。土曜の午後なので、空車がすぐに通りかかったので、それに乗ってマンションまで帰った。
ジュン「まだ3時前だから、2時間くらい寝ても大丈夫かな・・・」
私「あんまり寝ると、夜眠れないからね。」
ジュン「うん、2時間で起きる。」
外の天気は曇だったので、カーテンを閉めなくても明るすぎることはなかったので、そのまま私たちは服だけ脱いでベッドに横になった。
ジュン「昼からワイン飲んで、昼寝するなんてなんかすげえぜいたくな時間の使い方・・・」
私「まあたまにはいいだろう。」
ジュン「とうさん、オレ、眠い・・・」
私「ほら、昼寝しなさい。とうさんも寝るから・・・」
私が軽くおやすみのキスをすると、ジュンは気持ちよさそうに目を閉じて、そしてすぐに眠ってしまったようだった。私もつられてそのまま眠ってしまっていた。
5時頃、私は昼寝から目を覚ました。ジュンはまだ気持ちよさそうに寝ていた。あまり昼寝をし過ぎると夜眠れなくなるので、ジュンがちょっとからだを動かした時に、私はジュンのからだを揺すって起こした。
私「ジュン、そろそろ起きたほうがいいぞ。」
ジュン「ふわあぁ、よく寝た・・・」
私「ちょっと寝過ぎちゃったかな・・・」
ジュン「でも気持よく眠れた。」
私「目覚ましにコーヒーでも飲むか?」
ジュン「うん、飲みたい。」
私はコーヒーメーカーで熱いコーヒーをいれた。良い香りが部屋いっぱいに広がっていた。
私「晩メシ、どうしよか?」
ジュン「昼いっぱい食べたからまだあんまり腹へらないね。」
私「まあ、遅めの晩メシにするか。」
ジュン「簡単でいいよ。」
私「じゃあ、冷凍してあるのを温めてハヤシライスでいいか?」
ジュン「うん、ハヤシライス食いたい。」
私「じゃあ、あんまり準備もないから、とうさん、本の続きを読むよ。」
ジュン「オレはちょっとピアノ弾く。」
私はしばらくジュンのピアノを聞きながら、本を読んだ。だんだんと外は暗くなっていった。
遅めの夕食を食べた後、その後私はまた読書の続きをして、ジュンは旅行に備えてガイドブックを読んでいた。ふたりだけの静かな夜の時間がゆっくりと過ぎていった。
私「ジュン、そろそろ寝ようか、12時過ぎたぞ。」
ジュン「オレ、まだ眠くないけど・・・」
私「とうさん、風呂入れるから、ぬるめのお湯にゆっくり入ると、寝られるよ。」
ジュン「じゃあ、とうさんといっしょだったら入る。」
私「ひとりで入れないのか?」
ジュン「ゆっくり入るんだったら、いっしょのほうがいい。」
私「しょうがないなあ、じゃあお湯のセットしてくるから、いっぱいになったら入ろう・・・」
風呂にお湯が入ったので、私たちはバスルームに行った。私は自然にジュンの服を順番に脱がせていった。ジュンの方も当たり前のようにちょっとくすぐったそうな顔をしながら服を脱がされていた。ジュンが全裸になると、先に風呂の中に入れて、その後私も服を脱いだ。そしてバスルームに入り、バスタブにジュンと向い合って私も入った。
ジュン「お風呂、気持ちいいね。」
私「ぬるめのお湯にしておいたから、ゆっくり入れるぞ。」
ジュン「ほら、とうさん、見て見て、オレもちょっと剥けてきたでしょ?」
私「ホントだね、ジュンもだんだんと成長してる・・・」
ジュン「普段から無理やりでも向いておいたほうがいいのかな、でも剥いた状態でパンツはくと生地とこすれて痛いんだよね。」
私「ずっと皮でつつまれてたんだから、まだ亀頭が敏感すぎるんだよ。」
ジュン「やっぱそうなのかな、オレって実はけっこう早漏だったりして・・・」
私「でも問題なくできてるんだろう?」
ジュン「まあね、早くいかないようにいろいろ考えながらしてるし・・・」
私「まあジュンはけっこうオクテだったから、経験をつんでいけばだんだん早漏じゃなくなるよ。」
ジュン「でも最近は前ほどエッチしてないし・・・」
私「ヘンなこと聞くけど、○○さんとはうまくいってるんだろう?」
ジュン「うん、それはだいじょうぶ、まあそんなにはしてないけど・・・」
私「でもするときにお互いに不満があるわけじゃないだろう?」
ジュン「うん、満足してる。」
私「じゃあ、最近はエッチ友達とかいないのか?」
ジュン「ぜんぜんいないわけじゃないけど・・・」
私「まあジュンはモテるからな・・・」
ジュン「とうさんがヘンな話するから、勃起してきちゃったよ・・・」
私「なんかヘンなはなしになってしまったね・・・」
ジュン「げっ、とうさんも勃起してない?」
私「こらこら、つかむんじゃない・・・」
ジュン「おっ、オレがつかんだら、急に膨張し始めた・・・」
私「こらこら、擦るんじゃない・・・」
ジュン「とうさんのこれ、オレ大好き・・・」
私「オモチャじゃないぞ・・・」
ジュン「とうさんもオレのをちょっと触って・・・」
私「しょうがないなあ、ちょっとだけだぞ・・・」
ジュン「あっ、とうさんったら、オレのを触ったら、ビクンと反応してる・・・」
私たちは風呂の中で向かい合って座って、お互いの方を向いて起立しているモノを手で擦りあった。ジュンのは敏感なので私はほんとうにやわらかく触ってやった。それでもしばらく擦っていると、ジュンは小さく呻いて最後を迎えた。
ジュン「はあ、いっちゃった。お湯、汚れちゃったね・・・」
私「シャワーでからだ洗ってから出ようか。」
ジュン「とうさんはださなくていいの?」
私「ジュンのを触っただけでじゅうぶん気持よくなれた。。。」
ジュン「それホント、ならいいけど・・・」
私たちはからだを洗ってから風呂から出た。そして並んでベッドの横になった。ジュンは少し前は眠くないと言っていたのに、射精して気持ちよくなったのか、すぐにクークーと寝息をたて始めた。ジュンのいい匂いがして、私も満たされた気分になり、だんだんと眠っていしまった。
金曜の夜は、ジュンの方は飲み会があるので帰りが遅いということで、ヒロと晩ごはんでも食べようかと思ったら、ヒロの方も仕事関係の付き合いがあって会うことができなかった。しかたがないので私はマンションに戻って、ひとりで食事をした後、ヴァイオリンの練習をゆっくりしたり、その後は寝間着に着替えてベッドに入って、ベッドボードにもたれて座って読書で時間をすごした。
12時すぎに、読書を止めて寝ようとしたら、ジュンがご機嫌で帰ってきた。
私「ジュン、お帰り。」
ジュン「遅くなっちゃった、とうさん、寝ててよかったのに・・・」
私「本読んでたからね。」
ジュン「オレ、寝る前に軽くシャワー浴びてくる。」
私「いいよ、ゆっくり浴びておいで。」
そしてジュンはベッドの横で着ているものを脱いでクローゼットに入れて、下着姿でバスルームに行った。私はクローゼットからジュンのねまき用のTシャツとパンツを取り出して、バスルームの前に行き、かごの中に脱いで置かれているジュンの昼間着ていたTシャツとパンツを洗濯機に入れて、持ってきた新しいものに取り替えた。
ベッドに戻って本を読んでいると、ジュンがTシャツとパンツだけの姿でベッドに入ってきた。
ジュン「着替え出しておいてくれたんだ。朝までは昼間着ていたのでよかったのに・・・」
私「ジュン洗濯したもののほうが気持ちいいだろう。」
ジュン「そうなんだけどね、洗濯物増えちゃうじゃん・・・」
私「いいよ、ジュンの下着くらい増えてもたいしたことないし、せっかくシャワーを浴びて綺麗になったんだから、下着もきれいなものに替えたほうがいい・・・」
ジュン「とうさん、いつもありがとね。」
私「このくらいの世話くらいで、子供は親にありがとうなんて言わなくていいぞ。」
ジュン「そうだけど、とうさんはオレがなにかするとありがとうって言ってくれるじゃん・・・」
私「そりゃあ、ジュンがなにかしてくれると、とうさんうれしいからね・・・」
ジュン「それはオレも同じだよ、だからありがとうって言いたい・・・」
私「ジュン・・・」
ジュン「とうさん、なに読んでたの?」
私「ああ、これか、宮部みゆきの桜ほうさらって小説だよ。」
ジュン「ああ、それで、カバーがきれいな桜色なんだ。でも桜はわかるけど、ほうさらってなに?」
私「これはね、韮崎あたりの方言のささらほうさらっていう言葉からとったみたいだね。」
ジュン「韮崎って、韮崎高校のあるとこだね。」
私「そう、山梨の長野県に近いあたりだね。そこの出身の人がささらほうさらっていう方言を使ってるんだよ。」
ジュン「どういう意味だろうね。」
私「全部読んでないから、はっきりはわからないけど、いろんなことがありまして、っていうような意味らしい。」
ジュン「そうなんだ、そんで面白いの?」
私「この桜色のカバーみたいに、なんか読んでると心がきれいになっていくみたいな感じかな。」
ジュン「ふうん、オレも後で読もうかな。」
私「読み終わったら貸してやるから、読んでごらん。」
ジュン「ゴールデンウィークは旅行だから、その後、読ませてね。」
私「ゴールデンウィークは楽しんでおいで。でもあんまり翼くんや直さんに甘えすぎるなよ。」
ジュン「オレも自分でなんでもやりたいんだけど、先にふたりともなんでもやってくれちゃうんだよね・・・」
私「あのふたりはジュンに特にやさしいからね・・・」
ジュン「オレも、直さんと翼兄ちゃん大好きだもん。」
私「まあ、楽しんでおいで・・・」
ジュン「とうさんは、どうするの?」
私「ヒロが仕事で関西に行くから、前半はその前にいっしょに関西に2泊くらいするつもり。」
ジュン「でも、ヒロちゃん、仕事なんでしょ?」
私「ヒロが仕事をしている間は、とうさんはちょっとおじいちゃんの様子を見に行くつもり。」
ジュン「その後は?」
私「ゴールデンウィークの後半はヒロのマンションでまったりする。」
ジュン「ヒロちゃん、オレがずっと日本にいないから、喜んでるんでしょ。」
私「まあ、こんなに長くふたりで旅行したり、いっしょに暮らすことなかったからね。」
ジュン「なんかちょっととうさんを取られるみたいな感じ・・・」
私「こらこら、ジュンはそんなこと考えないで、旅行を楽しんでおいでよ。」
ジュン「もちろんそうするけど・・・」
私「ほらほら、そんな不満そうな顔しないで、機嫌直して、寝なさい。」
ジュン「べつに機嫌悪いわけじゃないって、なんかちょっとヒロちゃんにムカついただけ・・・」
私「とうさんにどんな大切な相手ができても、ジュンはいつまでもとうさんの大切な息子だってことはかわらないんだよ。」
ジュン「うん、わかった・・・」
私「ほら、もうおやすみ・・・」
ジュン「おやすみのキスは?」
私「まったく甘えて・・・」
私は軽くジュンの唇にキスをした。そうするとジュンの方からお返しとばかりにもっと濃厚なキスが返ってきた。
私「ほら、寝るまで抱いててやるから・・・」
ジュン「とうさん、暖かい・・・」
私「ゆっくり寝るんだよ。」
ジュン「うん、おやすみ・・・」
ジュンは子供のように安らかな顔で眠り始めた。ジュンのからだから出るいい匂いが私の鼻をくすぐった。私も満たされたような気分になり眠ってしまった。
翌朝、ゆっくりと寝てた私が目を覚ますと、ジュンはピアノを弾いていた。なんか朝はモーツアルトが似合うのか、ヒロと同じようにジュンもモーツァルトのソナタを弾いていた。
私は起き上がって、シャワーを浴びて、眠気を飛ばしてから、リビングに行った。
ジュン「とうさん、おはよう。」
私「ジュン、早く起きたのか?」
ジュン「30分くらい前かな。」
私「お腹へっただろう、すぐに朝ごはんの準備するよ。」
ジュン「朝はパンだけちょっと食べて、後でどっかに昼食べに行こうよ。」
私「いいよ、なんかおいしいものでも食べようか。」
私はコーヒーを入れて、パンを焼いた。いちおう自作のいちごジャムをたっぷりとパンにつけて食べると、パンだけでもそれなりに満足感があった。
その後、ジュンが選んでくれた服を着て、コンタクトに変えてから、私はジュンといっしょにマンションを出た。
ジュン「オレたち、どう見ても親子には見えないよね。」
私「兄弟だと思ってくれるとうれしいね。」
ジュン「ていうか、恋人同士に見えたりして・・・」
私「それならいいけど、男の援助交際だと思われたりして・・・」
ジュン「それはないね、だってとうさんかっこいいから・・・」
私「ジュンが選んでくれた服がいいんだ・・・」
ジュン「メガネもしてないしね・・・」
私「なんかメガネなしだと、はだかで人前に出たみたいな感じだな・・・」
私たちは電話で予約したビストロに行った。ちょっと駅から離れた静かなところにある店で、あんまりうるさくないと直さんから聞いていたところだった。店に入ると、ヨーロッパの田舎風のインテリアというのだろうか、落ち着いた感じの店だった。
メニューは前菜とメインを、数種類の料理から選ぶようになっていた。私たちは店のおすすめの料理を食べることにした。
ジュン「ここって、直さんのおすすめのとこ?」
私「そう、直さんがおいしくて、値段も手頃だってすすめてくれた。」
ジュン「直さんらしい、ちょっとしゃれた店だよね。」
私「あんまりこういう店には来なかったからね・・・」
ジュン「なんか、女の人と、あとはカップルが多いね。」
私「こういうカジュアルっぽいフランス料理はだいたいそんな感じなんだろうね。」
ジュン「オレたちもカップル。」
私「まあ、ジュンとこういうところに来るのもいいもんだよね。」
ジュンがオレたちもカップルなんて言うものだから、となりの席の女性ふたりが、私達をチラチラと見ていた。ジュンもそれに気づいたみたいで、おもしろがってことさら甘えた声で私に話しかけてくる。
私「こらこら、ジュン、いいかげんにしなさい・・・」
ジュン「いいじゃん、ちょっとくらい甘えてもさ・・・」
私「まったく、徹底的に誤解されるぞ。」
ジュン「だって、おもしろいんだもん、それに誤解されてもいいじゃん・・・」
私「しょうがないやつだ・・・」
ジュン「なんか、すげえ今日は楽しい。」
そのままにしておくとジュンがなにを言い出すか心配だったので、私は話を自然感じで翌週出発するジュンの旅行のほうに誘導した。
私「ジュン、もう旅行の準備はいいのか?」
ジュン「うん、今日ちょっと足んないものを書いたしてあとはスーツケースに詰めるだけ。」
私「それにしても、翼くんには航空券を送ってもらって、とうさんがお礼を言ってたってちゃんと伝えてくれよ。」
ジュン「翼兄ちゃんにはいろんなものをもらったけど、往復の航空券までもらうとは思わなかった・・・」
私「翼くんは、特別ジュンをかわいがってくれてるからなあ。」
ジュン「どうやって翼兄ちゃんにお礼すればいいんだろう・・・」
私「まあ、すぐにはできなくても、いつかジュンが翼くんにお礼できることもあるだろう、そのときでいいと思うよ。」
ジュン「いつになるかわかんなけどね・・・」
私「まあ、行くんだったら楽しんでおいで。ジュンが楽しくしてたら、翼くんも直さんも喜ぶだろう・・・」
ジュン「直さんったら、おとうさん2号のぼくがちゃんと連れてってあげるから安心しなさい、だって。」
私「直さんは頼りなさそうに見えるけど、けっこう芯はちゃんとしてるから、こういうときは頼りになるだろうな。」
ジュン「オレも、かっこいいくせに、けっこうヌケてる直さん、大好き。」
私「まあそういうところが、直さんのかわいいとこなんだろうな。」
食事をしながらワインを飲んだら、二人とも昼酒のせいで少し酔ってしまっていた。
ジュン「なんか眠くなってきちゃった・・・」
私「じゃあ、とりあえず帰って昼寝でもする?」
ジュン「うん、買い物は明日する・・・」
私「今日はぜいたくしてタクシーで帰ろうか・・・」
ジュン「えっ、いいの、タクシーで帰りたい。」
私たちは大きな通りに出てタクシーを探した。土曜の午後なので、空車がすぐに通りかかったので、それに乗ってマンションまで帰った。
ジュン「まだ3時前だから、2時間くらい寝ても大丈夫かな・・・」
私「あんまり寝ると、夜眠れないからね。」
ジュン「うん、2時間で起きる。」
外の天気は曇だったので、カーテンを閉めなくても明るすぎることはなかったので、そのまま私たちは服だけ脱いでベッドに横になった。
ジュン「昼からワイン飲んで、昼寝するなんてなんかすげえぜいたくな時間の使い方・・・」
私「まあたまにはいいだろう。」
ジュン「とうさん、オレ、眠い・・・」
私「ほら、昼寝しなさい。とうさんも寝るから・・・」
私が軽くおやすみのキスをすると、ジュンは気持ちよさそうに目を閉じて、そしてすぐに眠ってしまったようだった。私もつられてそのまま眠ってしまっていた。
5時頃、私は昼寝から目を覚ました。ジュンはまだ気持ちよさそうに寝ていた。あまり昼寝をし過ぎると夜眠れなくなるので、ジュンがちょっとからだを動かした時に、私はジュンのからだを揺すって起こした。
私「ジュン、そろそろ起きたほうがいいぞ。」
ジュン「ふわあぁ、よく寝た・・・」
私「ちょっと寝過ぎちゃったかな・・・」
ジュン「でも気持よく眠れた。」
私「目覚ましにコーヒーでも飲むか?」
ジュン「うん、飲みたい。」
私はコーヒーメーカーで熱いコーヒーをいれた。良い香りが部屋いっぱいに広がっていた。
私「晩メシ、どうしよか?」
ジュン「昼いっぱい食べたからまだあんまり腹へらないね。」
私「まあ、遅めの晩メシにするか。」
ジュン「簡単でいいよ。」
私「じゃあ、冷凍してあるのを温めてハヤシライスでいいか?」
ジュン「うん、ハヤシライス食いたい。」
私「じゃあ、あんまり準備もないから、とうさん、本の続きを読むよ。」
ジュン「オレはちょっとピアノ弾く。」
私はしばらくジュンのピアノを聞きながら、本を読んだ。だんだんと外は暗くなっていった。
遅めの夕食を食べた後、その後私はまた読書の続きをして、ジュンは旅行に備えてガイドブックを読んでいた。ふたりだけの静かな夜の時間がゆっくりと過ぎていった。
私「ジュン、そろそろ寝ようか、12時過ぎたぞ。」
ジュン「オレ、まだ眠くないけど・・・」
私「とうさん、風呂入れるから、ぬるめのお湯にゆっくり入ると、寝られるよ。」
ジュン「じゃあ、とうさんといっしょだったら入る。」
私「ひとりで入れないのか?」
ジュン「ゆっくり入るんだったら、いっしょのほうがいい。」
私「しょうがないなあ、じゃあお湯のセットしてくるから、いっぱいになったら入ろう・・・」
風呂にお湯が入ったので、私たちはバスルームに行った。私は自然にジュンの服を順番に脱がせていった。ジュンの方も当たり前のようにちょっとくすぐったそうな顔をしながら服を脱がされていた。ジュンが全裸になると、先に風呂の中に入れて、その後私も服を脱いだ。そしてバスルームに入り、バスタブにジュンと向い合って私も入った。
ジュン「お風呂、気持ちいいね。」
私「ぬるめのお湯にしておいたから、ゆっくり入れるぞ。」
ジュン「ほら、とうさん、見て見て、オレもちょっと剥けてきたでしょ?」
私「ホントだね、ジュンもだんだんと成長してる・・・」
ジュン「普段から無理やりでも向いておいたほうがいいのかな、でも剥いた状態でパンツはくと生地とこすれて痛いんだよね。」
私「ずっと皮でつつまれてたんだから、まだ亀頭が敏感すぎるんだよ。」
ジュン「やっぱそうなのかな、オレって実はけっこう早漏だったりして・・・」
私「でも問題なくできてるんだろう?」
ジュン「まあね、早くいかないようにいろいろ考えながらしてるし・・・」
私「まあジュンはけっこうオクテだったから、経験をつんでいけばだんだん早漏じゃなくなるよ。」
ジュン「でも最近は前ほどエッチしてないし・・・」
私「ヘンなこと聞くけど、○○さんとはうまくいってるんだろう?」
ジュン「うん、それはだいじょうぶ、まあそんなにはしてないけど・・・」
私「でもするときにお互いに不満があるわけじゃないだろう?」
ジュン「うん、満足してる。」
私「じゃあ、最近はエッチ友達とかいないのか?」
ジュン「ぜんぜんいないわけじゃないけど・・・」
私「まあジュンはモテるからな・・・」
ジュン「とうさんがヘンな話するから、勃起してきちゃったよ・・・」
私「なんかヘンなはなしになってしまったね・・・」
ジュン「げっ、とうさんも勃起してない?」
私「こらこら、つかむんじゃない・・・」
ジュン「おっ、オレがつかんだら、急に膨張し始めた・・・」
私「こらこら、擦るんじゃない・・・」
ジュン「とうさんのこれ、オレ大好き・・・」
私「オモチャじゃないぞ・・・」
ジュン「とうさんもオレのをちょっと触って・・・」
私「しょうがないなあ、ちょっとだけだぞ・・・」
ジュン「あっ、とうさんったら、オレのを触ったら、ビクンと反応してる・・・」
私たちは風呂の中で向かい合って座って、お互いの方を向いて起立しているモノを手で擦りあった。ジュンのは敏感なので私はほんとうにやわらかく触ってやった。それでもしばらく擦っていると、ジュンは小さく呻いて最後を迎えた。
ジュン「はあ、いっちゃった。お湯、汚れちゃったね・・・」
私「シャワーでからだ洗ってから出ようか。」
ジュン「とうさんはださなくていいの?」
私「ジュンのを触っただけでじゅうぶん気持よくなれた。。。」
ジュン「それホント、ならいいけど・・・」
私たちはからだを洗ってから風呂から出た。そして並んでベッドの横になった。ジュンは少し前は眠くないと言っていたのに、射精して気持ちよくなったのか、すぐにクークーと寝息をたて始めた。ジュンのいい匂いがして、私も満たされた気分になり、だんだんと眠っていしまった。
tag : ゲイの父親