父の日(後編)

ヒロ「6時から始めるからね、もう少し待ってて。」
ジュン「今日はオレとヒロちゃんで全部準備するから、とうさんと直は手を出しちゃダメだからね。」
私「じゃあ、のどが渇いてるから、パーティーの前に、直とちょっとだけビール飲んでていい?」
ジュン「ビールくらい、いいよ。」

私は缶ビールをふたつ冷蔵庫から出して、直さんとベランダのベンチに並んで座った。

直さん「ぷはーー、冷たいビール、うまい!」
私「今日は直が来るから、プ●モ○冷やしておいた。」
直さん「ホント、うれしいな。でも聡一と飲むんだったら、なんでもおいしいけどね。」
私「もう、直はサラッと殺し文句を言うからなあ・・・」
直さん「えっ、そんなこと言ってないよう・・・」
私「そういうボーっとしてるところが直のいいとこかもね。」
直さん「なんかすげえけなされた気がするけど・・・」
私「してないしてない、ほめてるんだよ。」
直さん「ならいいけど・・・」

しばらくすると、パーティーの準備が終わったと、ジュンが私たちを呼んだ。テーブルの真ん中には、火のついたローソクが立てられたケーキが置かれてあった。

ジュン「父の日のケーキなんだけど、ローソクを立てるのかわかんないけど、とりあえずローソク消しは盛り上がりそうだからね。」
直さん「ぼくも聡一と一緒にローソクの火、吹き消していいの?」
ジュン「もちろんだよ、だって直はオレのお父さん2号だもん。」
ヒロ「俺もいっしょに吹いていい? だって俺はジュンのお父さん3号だからね。」
ジュン「ダメだよ。」
ヒロ「なんでだよ。」
ジュン「だって、ヒロちゃんはとうさんのお嫁さんだから、オレにとっては義理のおかあさんになるじゃん。」
ヒロ「ジュン、本気でなぐるぞ。」
ジュン「もう、ヒロちゃんったら、子供みたいなんだから・・・」
直さん「ジュンはいいなあ、だってお父さんが3人もいるんだからね。そういえば、最近父親が4人いるって話の小説読んだなあ・・・ そうだ、翼もいれたら、ジュンにも4人のお父さんがいることになるね。」
ジュン「ホントだ、それってけっこうすげえ。まあ、しかたないからヒロちゃんもお父さん4号にしてあげるよ。」
ヒロ「ジュンはマジかわいくねえ・・・」
私「ほら、ローソクの火、消すぞ。」

私たちは3人で顔を寄せて、ケーキの上のローソクを吹き消した。そしてヒロが持ってきてくれた本物のシャンパンを開けて、私たちは乾杯した。

ジュン「とうさん、直、父の日、おめでとう、オレ、すげえ感謝してる・・・」
私「子供は親に感謝なんかしなくていいのに・・・」
直さん「そうだよ、ジュン、感謝してもらうためにしてるわけじゃないからね。」
ジュン「でもとうさんだっておじいちゃんに父の日のプレゼントしてるじゃん。」
私「おじいちゃんととうさんはふだん離れて暮らしてるからね、そのぶん父の日だけでもと思ってるだけだよ。ジュンはとうさんといつも一緒にいてくれるから、それだけでとうさんはいいんだけどね。」
直さん「そうだよ、ジュンといっしょにいるだけで、幸せな気分になれるからね。」

準備されたたくさんの料理をゆっくりと食べながら、私たち4人はパーティーを楽しんだ。

そして直さんは、湘南新宿ラインの最終に間に合うように、帰ると立ち上がった。

直さん「聡一、ジュン、ヒロちゃん、今日はありがとう。」
私「今日は着てくれてありがとう、楽しかった。」
ジュン「オレ、直のマンションにいっしょに行くから。」
ヒロ「おお、ジュン、気が利くねえ。」
ジュン「ちげえよ、明日は直のマンションのほうでちょっと用があるから、ついでに泊めてもらうんだよ。」
私「直、ジュンをよろしく。」

私とヒロは酔い覚ましに、直さんとジュンを駅まで歩いて送りに行った。駅の改札でふたりと別れて、私たちはマンションに戻ってきた。

軽く後片付けをしてから、私たちはいっしょにシャワーを浴びた。そして私たちは裸のまま、並んでベッドに横になった。

ヒロ「聡一、しよう。」
私「いきなりだな。」
ヒロ「だってシャワー浴びてる時からずっとおあずけだもん。それに今夜はジュンちゃんがいないから、思い切りやれるし・・・」
私「バスルームでするより、ベッドでゆっくり楽しんだほうがいいからね。それにちょっとガマンしたくらいがちょうどいい・・・」

私は、仰向けに寝ているヒロの上に覆いかぶさって、キスをした。ヒロは私のくちびるが触れる前にまぶたを静かに閉じた。それは私にキスしていいよと態度で示しているようだった。
私は軽いキスから始めて、少しずつ時間をかねてディープキスに変えていった。じっくりとキスをしてから、くちびるを離すしたら、ヒロが少し目を開いた。その目は潤んで、すでに快楽に満たされているような感じだった。
そして私は先を急がないように気をつけながら、少しずつヒロのからだに火をつけていった。
たぶんいつもよりもたっぷりと時間をかけて、私たちは最後の時を迎えた。

ヒロ「聡一、今夜はすげえ情熱的だったね。」
私「そうかな、でもヒロが気持ち良さそうだったんで良かったよ。」
ヒロ「男の生理ってさ、やってる時はすげえ良くても射精しちゃうと急激にさめちゃうじゃん・・・」
私「確かにそうではある・・・」
ヒロ「でも聡一とした後は、エッチな気分はさめても、聡一といっしょにいるってだけで、ずっと満たされた気分なんだよね。」
私「そうだね、そこはからだだけの関係とはまったく違ってるよね。」
ヒロ「なんか眠くなってきた・・・」
私「ゆっくり寝なさい。」
ヒロ「聡一、おやすみ・・・」
私「おやすみ・・・」

ヒロはからだを丸めるようにして、私の胸の前にもぐりこむように頭を近づけてきた。私はヒロの頭を軽く撫でた。こんなところはジュンにちょっと似ているな私は思った。

翌朝、私たちは適度な疲れでぐっすりと寝たせいか、10時ごろまで目を覚まさなかった。

私「ほら、ヒロ、もう10時になるよ、起きよう。」
ヒロ「ふう、なんかよく寝た、もうそんな時間なんだ。」
私「ヒロ、まだ眠いのか?」
ヒロ「もうだいじょうぶ。目が覚めたら、ここが元気になってて、どうしよう・・・」
私「ほら、トイレに行っておいで、そうするとすぐに解決する。」
ヒロ「もう、聡一はしょうがないなあ、俺は誘ってんの。」
私「なに、トイレに誘ってるのか。ウチのトイレは一人しか入れないぞ。」
ヒロ「もう、聡一はいじわるなんだから。もういい、しかたないからトイレに行ってくる。」

そう言うとヒロは大きくなったものを私に見せつけるように起き上がり、トイレに歩いていった。
トイレから帰ってくると、ヒロはまたベッドに入ってきて、私の横に寝た。

私「もう目が覚めてるんだろう。起きようか。」
ヒロ「目は覚めてるけど、もうしばらく聡一の横で甘えたい。」
私「どうしたんだ、今朝はなんかまとわりついてくるね、なんか餌が欲しい猫みたいだ。」
ヒロ「なんだ聡一、わかってんじゃん、俺は聡一が欲しい。」
私「ばあか、爽やかな朝にそんなこと言うな。」
ヒロ「聡一だって大きくしてるくせに・・・」
私「これは朝の生理現象。」
ヒロ「ホントにそれだけ?」
私「ちょっとはヒロのせいでもある。」
ヒロ「そういう聡一、好きだよ。」

私たちはしばらくくっついて寝ていた。ふたりの心とからだが溶け合ったような気分だった。

しばらくして、私たちはとうとう起き上がり、とりあえずコーヒーをいれて飲んだ。その時ジュンから電話がかかってきた。

ジュン「とうさん、俺。」
私「どうした、ジュン。」
ジュン「これからオレは直さんといっしょにランチを食べに行って、ちょっと買い物をしてから帰るよ。だから夕方になるからね。」
私「晩ご飯はウチで食べるんだな。」
ジュン「うん、そうするつもり。とうさんは、今日はどうするの?」
私「これから、ヒロとどっかでランチをして、その後は、ウチでヒロとソナタの練習をする。」
ジュン「ソナタって、何やるの?」
私「フォーレの一番。」
ジュン「いいな、オレもフォーレ好き。こんどオレともやってね、とうさん。」
私「いいぞ。」
ジュン「じゃあ、オレはこれから直さんとランチを食べに行くよ。」
私「直さんによろしく伝えといて。」
ジュン「うん、わかった。」

ジュンとの電話を終えると、横で電話を聞いていたヒロが言った。

ヒロ「ジュンちゃん、晩御飯まで帰らないの?」
私「うん、なんか直さんと午後は買い物に行くみたい。」
ヒロ「じゃあ、とりあえず夕方までは聡一を独占できるな、ふふふ・・・」
私「なにひとりで笑ってるんだよ。」
ヒロ「とにかく、これからランチデートしようね。」

私たちは電車に乗ってヒロの行きつけのフレンチレストランにランチを食べに行った。フレンチレストランなのでワインがいろいろあったが、午後はソナタの練習があるので、ふたりともいっぱいだけでガマンすることにした。

ゆっくりとランチを楽しんだ後、少し腹ごなしに散歩をしてから、私たちはマンションに帰った。
そして、ヒロと始めてやるフォーレのヴァイオリンソナタ第一番の練習を始めた。とりあえず個別の練習はじゅうぶんにしておいたので、とりあえず通して弾いてみると、たくさんの問題点が明らかになった。

ヒロ「なんか、もう少しうまくいくんじゃないかと思ってたけど、意外に問題点が多かった。」
私「ひとりで練習してるときはけっこういい感じだったんだけどね。」
ヒロ「けっこうこのソナタ、ちゃんとやると難しいんだよね。でも問題点が明らかになってきたんだから、ひとつずつつぶしていくことからやっていこう。」
私「締め切りがあるわけじゃないから、丁寧に問題を解決していける。」
ヒロ「聡一のヴァイオリン、進化してるよ、いっしょにやってると俺も触発されるところが多い。」

私たちはとりあえず2時間ほど練習を続けた。夕方になる前に私たちは、食材を買いに近くのスーパーに出かけた。

そしてヒロと夕食を作っていると、ジュンが帰ってきた。

私「お帰り、ジュン。」
ジュン「ただいま、とうさん。」
私「今日は楽しかったか?」
ジュン「うん、今日のランチは、直さんの知ってる北アフリカ料理を食べに行って、その後、久しぶりに服を買いに行ったんだ。」
私「いい服、見つかったか?」
ジュン「うん、少し買った。それから、これはとうさんに父の日のプレゼントのおまけ。」
私「昨日貰ったものだけでじゅうぶんだったのに・・・」
ジュン「直さんにも同じもの買ったから。それにヒロちゃんにもあるよ。」
ヒロ「えっ、俺にもくれるの?」
ジュン「まあ、ヒロちゃんはとうさん2号半だからね。」
ヒロ「2号半ってなんだよ。」
ジュン「じゃあ、プレゼントいらないんだね。」
ヒロ「いるいる、貰う。」

私たちは父の日のプレゼントのおまけの靴下を貰った。

私「ジュン、ありがとう、すごくとうさん、うれしいよ。」
ヒロ「貰って言うのもなんだけど、俺にはデザインが若すぎない?」
ジュン「だいじょうぶ、精神年齢に合わせたから。」
ヒロ「ジュンちゃん、すげえ意地悪・・・」
ジュン「いらないんだったら、それも直さんにあげるから。」
ヒロ「ううう、貰う。」

なんだかんだ言いながらも、ヒロはうれしそうにジュンからのプレゼントを受け取っていた。

父の日はこんなふうに過ごして終わった。私にとってはとても楽しい週末だった。

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父の日(前編)

先週の土曜の夜の予定は、ずいぶん前からウチでパーティーをするからとジュンに言われていた。直さんも呼ぶつもりだとジュンが言っていたので、たぶん父の日のイヴパーティーでもしてくれるのだろうと予測はしていた。どんなパーティーをするのかは、ジュンもヒロも私には秘密にしているようなので、聞くわけにもいかなかったからだ。

そしてパーティー前日の金曜の夜、久しぶりにジュンは定時で仕事を終えて帰宅していた。

ジュン「久しぶりにとうさんとゆっくりと晩御飯を食べられる。今まで忙しくていっしょに食べられなくてゴメンね。」
私「まあ新入社員は覚えなきゃならないことがたくさんあるからね。」
ジュン「大変なこともあるけど、でもけっこう充実してるんだ。」
私「でもがんばりすぎるなよ。」
ジュン「がんばらないと俊顕に置いてかれちゃうよ。」
私「まああいつはそういうことに合うように子供の頃から作り上げられてるんだから、普通はかなわなくてもしょうがないんだよ。」
ジュン「でも、俊顕ったら、仕事だけじゃなくて、ピアノだってすげえもん・・・」
私「そうだけど、でも勝ち負けで決められるようなことじゃないと思うけどね。」
ジュン「そうだね、なんかとうさんと話してると、なんか落ち着いてくる・・・」
私「それじゃあ、久しぶりに一緒に風呂に入るか?」
ジュン「入るよ、うれしいな、久しぶりだもんね。」

私たちは久しぶりにゆっくりとぬるめの風呂に入った。

ジュン「なんかからだが暖まると、勃ってきちゃって・・・」
私「このところ忙しかったら、溜まってるんだろう・・・」
ジュン「あっ、とうさんのも大きくなってきた。」
私「ジュンが勃起させるから、とうさんもつい・・・」
ジュン「とうさんの、触っていい? そんでオレのも触ってよ。」

ジュンに触られて、私のものは急激に固さを増していった。ジュンのものも最大限に大きくなっていた。

ジュン「とうさん、ゆっくりと手を動かしてね、そうじゃないとすぐにイッちゃいそう・・・」
私「わかったよ・・・」

私たちはお湯のなかでお互いのものを、爆発するまでこすりあった。そして出してしまうと、なぜかちょっとバツが悪いような気持ちになりながら、そのままベッドに行った。疲れもあって、ふたりともすぐに眠ってしまった。

そして翌朝、ジュンは疲れが溜まっているのか、10時過ぎまでぐっすりと眠っていた。

私「ジュン、そろそろ起きたら・・・」
ジュン「うわあ、もうこんな時間。」
私「今日もなんかあるのか?」
ジュン「ちょっと持ち帰った資料を読まなきゃならないけど、それほど時間はかからないと思う。」
私「じゃあ、ブランチ作るからいっしょに食べよう。」
ジュン「ブランチって何?」
私「ハワイで食べた、エッグベネディクト。ていうか、似たものね。」
ジュン「おう、それは楽しみ。」
私「ほら、シャワー浴びて、目を覚ましておいで。」

私は買っておいたイングリッシュマフィンと卵をつかって、ハワイで食べたエッグベネディクトを真似て作ってみた。出来上がる頃、ジュンが肌をつやつやさせながら、バスタオルを腰に巻いただけでバスルームから出てきた。

私「こらこら、裸で食べるつもりか?」
ジュン「だってハワイって暑いから、みんな上半身裸で食べてるんじゃないの?」
私「そういうこともあるけどね。じゃあしょうがないなあ、パンツくらい穿いてきなさい。」

私がそう言うと、ジュンはとりあえずローライズのボクサーを穿いてきた。

私「ずいぶんと小さいパンツだね。」
ジュン「夏は暑いからなるべく肌を覆う面積が少ないパンツを直に教えてもらった。ほんとはビキニがよかったんだけど、それだとあまりにもきわどいからね。」
私「まあ、ジュンは肌がきれいだから、小さいパンツも似合うけどね。」
ジュン「そうでしょ、まあとうさんが喜んでくれるとオレもうれしい。」
私「うまくできたかどうかわからないけど、とりあえずエッグベネディクトを作ったから、食べなさい。」
ジュン「おお、これが話題のエッグベネディクトか。」
私「ジュン、食べたことないのか?」
ジュン「このところずっと彼女がいないから、こんな話題のものは食べてないよ。」
私「まあ、ジュンは仕事も忙しかったからな。」
ジュン「これ、おいしいよ。」
私「そうか、こんど本物を食べに行こうか?」
ジュン「なんか並ばなきゃならないんじゃないの?」
私「日本の店はけっこう並ぶみたいだね。」
ジュン「でもとうさんと行ったら、並ぶのも楽しいし・・・」
私「でも並んでるのはカップルばっかりだと思うよ。」
ジュン「じゃあ、オレたちも並んでたら、男ふたりのカップルだと思われるんだ、なんかかっけえ。」
私「ジュンとふたりじゃ、男二人の援助交際と思われそう・・・」
ジュン「だいじょうぶだって、だってとうさんイケてるもん、援助交際なんかするのはイケてない人だけだよ。」

そんなことを話しているうちに、ブランチを食べ終わった。

ジュン「じゃあ、とうさん、そろそろ直とお出かけしてね。」
私「いいよ。じゃあ直と出かけてくるけど、6時にいっしょに帰ってくればいいんだな。」
ジュン「うん、そうして。」

しばらくして、直さんがマンションまで来てくれた。

直さん「じゃあ、ジュン、聡一を借りてくよ。」
ジュン「じゃあ、とうさんをよろしくね。6時までには帰ってきてね。」
直さん「わかった、それまでちょっとドライブしてくるよ、」
私「じゃあ、行ってくるからね。」

私は直さんを車の助手席に乗せた。

私「6時までどうしようか?」
直さん「ああ、日帰り温泉、予約しておいた。暑いけど、またそういう時の温泉もいいもんだよ。」
私「温泉か、いいね。」
直さん「温泉でちょっとだけだけど、のんびりしよう。」

私たちは車で一時間ほどのところにある温泉に行った。とりあえず客間に案内され、そこで浴衣に着替えて私たちは露天風呂に出かけた。

直さん「いいお湯だね、なんか疲れが消えていくみたい。」
私「やっぱ、空を見ながらの温泉は、気分がすっきりするね。」
直さん「ジュンも連れてくれば良かったかな、だってなんかジュン、このところちょっと疲れが溜まってるみたいだし・・・」
私「直もそう思う?」
直さん「まあジュンは若いから、多少疲れてもだいじょうぶだろうけどね・・・」
私「まあ、まだ新人で慣れないことも多いだろうからね、疲れるのはしょうがないんだろうけど・・・」
直さん「でも、ジュン、なんか顔がキリっとして、成長してるって感じがする。」
私「まあ、まだまだ子供みたいなところも多いんだけどね。」

30分ほど温泉に浸かってから、私たちは部屋に戻って、クーラーの風でからだを冷ました。

私「直、ビール飲んでいいよ、帰りも私が運転するから。」
直さん「う~ん、すげえ飲みたいけど、一人だけ飲んでもつまんないし、それに今夜はジュンがパーティーしてくれるんだろう、だからその時に飲む。」

冷たいお茶を飲んでからだが少し涼しくなってくると、ふたりとも眠くなったので、昼寝をすることにして、畳の上に横になった。
一時間ほどして、目を覚ますと、私の顔のすぐ前に、直さんの無防備な寝顔があった。
直さんがあまりにも安心しきって寝ていたので、私は思わず直さんのくちびるに軽くキスをした。

直さん「あっ、聡一・・・」
私「ゴメン、起こしちゃったね。」
直さん「ううん、すげえ気持ちよく目が覚めたから・・・」
私「帰る前に、もう一度、温泉に入ろう。温泉に入って目を覚まさないと、帰りの車の運転ができない・・・」
直さん「そうだね。」

私たちはまず屋内の熱い温泉に浸かって、目を覚ました。そして、露天風呂に移動して、また外の空気を吸い込みながら、温泉を心ゆくまで楽しんだ。

日帰りでは合ったけれど、温泉をたっぷりと楽しんで、私たちはマンションに帰った。部屋に入ると、ジュンとヒロの準備してくれたパーティー料理がテーブルの上に並んでいた。

tag : ゲイの父親

GWはヒロといっしょに-3

一晩ぐっすりと寝ることができて、翌朝私は比較的早めに目が覚めた。まだ少し時差ぼけが残っているみたいだったが、かなり疲れはとれていた。
目を開けるとすぐ隣でヒロが私のほうを向いて眠っていた。口の端からほんの少しだけよだれが垂れていたので、私は手を伸ばして指でよだれをぬぐった。

ヒロ「ふわああ、聡一、おはよう・・・」
私「よく眠れた?」
ヒロ「うん、熟睡できたみたい。あれっ、どうして俺の顔触ってたの?」
私「ちょっとだけ、よだれが垂れてたからね。」
ヒロ「げっ、マジ、やだなあ、聡一にカッコ悪いとこ見られちゃった・・・」
私「何でカッコ悪いんだよ、むしろかわいかったけどね。」
ヒロ「でもやなの、よだれを垂らしてるところを好きな人に見られたくないじゃん。」
私「寝てるときに自然に出てくるんだから、かっこ悪いなんて思う必要ないんじゃない・・・」
ヒロ「そうなんだけど、でも聡一には俺のカッコいいとこだけ見てて欲しいなあ・・・」
私「カッコいいとこもそうじゃないとこも、どっちもまるごとヒロのことが好きなんだけどね。」
ヒロ「うわあ、俺、感激しちゃった、聡一の愛の告白だもんね・・・」
私「ばあか・・・」
ヒロ「俺、ちょっとシャワー浴びてくるね。」

交代でシャワーを浴びたあと、私たちはホテルのレストランに朝食を食べに行った。気持ちのいいテラス席に案内され、私たちはそれぞれ食べたいものを取りに行った。オムレツやらハムやらを皿にとって席に戻ったあと、私はとり忘れたものに気づいて皿を席に置いたまま、もういちど取りに戻った。そして席に戻ってくると、私の朝食が載せられた皿の上には、小鳥が数羽集まっていて、皿の中の食べ物をものすごい勢いでつついていた。私はびっくりして鳥に占領された皿を見ていると、レストランのスタッフが飛んできて鳥を追い払ってくれた。

スタッフ「食べ物を置いたまま、席を離れるとすぐに鳥に食べられますから、気をつけてください。」

そういってスタッフは鳥に荒らされた私の皿を下げてくれた。

ヒロ「あれっ、聡一、まだ食べ物取ってきてないの?」
私「いちど取ってきたんだけど、ちょっと目を放した隙に、皿の上に鳥が何羽も来て、食べられてしまった・・・」
ヒロ「そうなんだ、じゃあ、もういっかい取っておいでよ。」
私「これからは、どっちか一人席にいたほうがいいね。」

私はヒロを席に残して、もういちど食べ物を取りにいった。

私「それにしても、ハワイの小鳥は人を怖がらないね。」
ヒロ「ここに来れば、えさに困らないんだろうね。」
私「でも、なんかハワイらしいよね。」
ヒロ「そうそう、朝食を鳥に食べられたくらいで怒っちゃいけないんだよ、もっとのんびりとしてないと。」

私たちはのんびりと鳥たちに囲まれながら朝食を楽しんだ。そして一度部屋に戻って、ワイキキトロリーの時間を確かめてから部屋を出た。

ヒロ「やっぱ、ホノルルに来たら、ダイヤモンドヘッドにとりあえず行かなきゃね。」
私「今日は天気も良さそうだし、山登りは気持ち良さそうだ。」
ヒロ「山登りったって、ダイヤモンドヘッドは駐車場から30分くらいで上れるみたいだよ。」
私「そうなんだ、海岸から見たらそれなりに高さがありそうだったけどね。」

ワイキキトロリーの席に座って、海沿いの道を風をいっぱいに浴びながら私たちはダイヤモンドヘッドに向かった。
ダイヤモンドヘッドは昔のクレーターの外輪山の一部らしい。トロリーは外輪山の下のトンネルをくぐって、クレーターの中心部にある駐車場に到着した。
入山料を管理事務所で払って、なだらかな登山道を上り始めた。ところがなだらかだったのは最初だけで、だんだんと急な登りになってきて、最後は長い階段を登らなければならなかった。
それでも休み休み登っても30分でダイヤモンドヘッドの頂上に到着した。

ヒロ「おお、すげえ・・・」
私「ああ、これはいい眺めだね。登ってきた甲斐がある。」
ヒロ「海が、ぬけるように碧い。」
私「きれいな色の海だね。」
ヒロ「きれいな海と、高層ビル群、ハワイだなあ。」
diamondhead.jpg


私たちは二人並んで柵にもたれて、しばらく海を眺めていた。
下りは登りに比べるとはるかに楽で、周りの景色を楽しみながらゆっくりと私たちは登山道を下った。駐車場まで下りてきて、トロリーにまた乗って、しばらくいくとヒロがここだと言ったので、私たちは降りた。
しばらく歩いて行くと、ハワイっぽい外観の店が見えてきた。

ヒロ「おお、ここだ、ここだ。」
私「ここって、何屋さん?」
ヒロ「ちょっと歩いて疲れたたから、ちょっとおやつに甘いものを食べよう。」
私「甘いものって?」
ヒロ「最近日本でも話題のマラサダ。」
私「そういえばガイドブックで見たような気がする、マラサダって・・・」
ヒロ「この店も日本に出店して、けっこう人気があるんだよ。」

ちょっとだけ列に並んで、ヒロはマラサダを買ってきてくれた。私たちは店の外のベンチに座って、マラサダを食べた。

ヒロ「これって、以前聡一とみなとみらいで行ったカフェデュモンドのベーニェに似てるね。」
私「揚げパンのふわふわのって感じが似てると言えば似てる。まああっちは四角だけどね。」
ヒロ「ベーニェよりもさらに柔らかいね。」
私「口に入れるととけそうだ。」
ヒロ「なんだか朝のビュッフェで食べすぎちゃってるから、俺はお昼はこのマラサダだけでいいな。」
私「そうだね、昼ごはんは食べられそうもない。」
ヒロ「この後、どうしようか?」
私「とりあえずワイキキビーチで少し泳ごうか。」
ヒロ「まあ一回はビーチでのんびりしなきゃね。」
私「昨日、ダンたちに会ったビーチに行ってみる?」
ヒロ「いいけど、ダンってさ、いい男なんだけどさ、すげえスケベな目で俺を見るからなあ、それがちょっと・・・」
私「それだけヒロが魅力的だってことだろう?」
ヒロ「まあいいや、あの二人の水着姿もちょっと見てみたいし・・・」
私「ふたりともけっこう筋肉質だった・・・」
ヒロ「もう、聡一ったら、ちゃんと見るところは見てるんだから・・・」

私たちはブラブラと歩いてビーチに向かった。昨日来たあたりに着いたので、わたしはビーチを歩きながらダンたちをさがした。

私「今日は来てないみたいだね。」
ヒロ「まあ、いいんじゃないの。聡一とゆっくり日光浴できるね。」

私たちは砂の上に、持ってきたレジャーシートを広げた。そしてとりあえず水着になって、シートの上に座った。

ヒロ「あれっ、聡一、いつもプールで着てる競パンじゃないんだ。」
私「あれはプールで泳ぐ時用だからね。それにこんな明るいところではちょっと恥ずかしいと言うか・・・」
ヒロ「だって、こういうところでは水着は見せるために着るもんだよ。」
私「まあ、そうかもしれないけどね・・・」

ヒロはきれいな色の競パンを穿いていた。そういうパンツだとけっこうモッコリが目立つのでどうしてもそっちに視線がいってしまう。

私「なんかすげえいろっぽいというか、エロい水着だね。」
ヒロ「これはモッコリが目立つように、ちょっと前がゆるめになってて、さらにインナーの布をはずしてるからね。」
私「プールじゃ、そんなの穿いてなかっただろう?」
ヒロ「プールだとガチで泳ぐから、ぴったりした競パンをはいて、それにインナーであそこをサポートしないと泳ぎにくいじゃん。」

荷物があるのでとりあえず交代で私たちは海に入った。そこにダンたちがやってきた。

ダン「やあ、ここに来れば会えると思ったよ。」
エド「俺たち、隣にいい?」
私「もちろんいいよ。」
ダン「なんかふたりとも細いからだだね。」
エド「ダンは華奢な少年が好みだからねえ、ヒロ、おそわれないように気をつけろよ。」
ヒロ「俺はだいじょうぶだよ、だって少年じゃねえし・・・」
エド「本物の少年に手を出したら犯罪だろう、その点、ヒロは見かけはすげえ少年みたいに若くて細いのに、でも実際は手を出しても年齢的にはだいじょうぶなわけじゃん。ダンの獲物としては最適なんだからな。」
ダン「こらこら、エド、なにカリカリしてんだよ、昨夜はちゃんとかわいがってやったじゃないか。」
エド「カップルとしての義務を果たしてくれてありがとう、すげえ義務的なエッチ、すてきだったよ。」
ダン「エドは昨夜はソウと寝たかったみたいだ・・・」
私「えっ、ええと、私はエッチにはあんまり自信がないから、たぶん期待に応えられない、と思う・・・」
エド「うわあ、ソウってすげえ面白い。なんかますます興味がわいてきた。」
ヒロ「ダンとエドだったらカッコいいから、俺たちじゃなくても、他にいくらでも相手してくれるカップルいるだろう?」
ダン「エドは、ウキヨエを見てから、日本人のアレに興味深々みたいなんだよね。」
エド「やっと、エッチしてもいいって思えるレベルの日本人カップルに出会ったんだもんね。」
ヒロ「言っとくけど、浮世絵はすげえ誇張されてるんだからな、きっと実物を見るとがっかりするよ。」
エド「実際に見てみないとわかんないじゃん。」
ヒロ「とにかくオレたちはその気はねえからな。」
エド「ヒロってけっこう怖い。」
ヒロ「エドは俺より年下だろうが、日本じゃな、年上の言うことはなんでもきくもんなんだぞ。」
ダン「そうなのか、なんかいつもソウのほうがヒロの言うことをきいてるような気がするんだけど・・・」
エド「ははは、ホントだ、ヒロのうそつき。」
ヒロ「うるせえ・・・」
ダン「そうだ、今夜もいっしょにディナーしないか?」
エド「今日は日本料理を食べに行くから、ちょうどいいよ。」
私「日本料理って?」
ダン「ええと、熱せられた大きな鉄の板の上で料理するらしい。」
エド「テパンヤキ、とかいうの、ある?」
私「ああ、鉄板焼きだね。」
ヒロ「日本に行ったとき、食べたことなかったの?」
ダン「ええと、スキヤキ、テンプラ、スシとかは食べたけど、テパなんとかは食べてない。」
エド「テパンヤキだよ、なんかすげえ面白いレストランらしいんだよ。」
私「でも、予約しないでだいじょうぶかな?」
ダン「いまからちょっと電話してきいてみるよ。」

ダンは携帯を取り出して、レストランに電話してくれた。

ダン「4人でだいじょうぶだって。」
エド「じゃあ、今夜もいっしょにディナーだね。」
私「場所はどこなんだろう?」
ダン「○○センターの近くだよ。」
ヒロ「そこなら、俺たちのホテルからも近い。」
エド「日本人といっしょに日本料理を食べるなんて楽しそう。」
ヒロ「俺たちはいちどホテルに戻るけど。」
ダン「俺たちはしばらく日光浴をするよ。」
私「じゃあ、夕食楽しみにしてるから。」

私たちは二人と別れて、歩いて一度ホテルに帰ってシャワーを浴びて海水を洗い落とした。

ヒロ「これからハワイ名物のショッピングセンターに行ってみる? その近くにドンキのホノルル店もあるらしい。」
私「へえ、ドンキってハワイにもあるんだ。売ってるものは日本と違うのかな。」
ヒロ「こっちでしか変えない面白いものもあるらしい。それにお土産も安く買えるみたいだよ。仕事場で配るお土産はドンキでいいかなって思ってるんだ。」
私「ショッピングセンターって、アラモワナショッピングセンターのこと?」
ヒロ「そうだよ、聡一、知ってるんだ。」
私「来るときの飛行機の中で暇つぶしに読んだ旅行ガイドで見た。なんかすごい大きいらしいね。」
ヒロ「とにかく、ホノルルに来たら、一度は行かなきゃね。」

私たちはホテルを出て、ワイキキトロリーに乗ってホノルルの街を回りながらショッピングセンターに向かった。

アラモワナショッピングセンターは大きくて、いろんな店が入っていた。私はジュンと直さんたちへのお土産にちょっとしゃれた柄のアロハシャツを買った。そしてヒロとは、お互いにアロハシャツをプレゼントしあった。

そしてショッピングセンターを出てちょっとあるいてドンキホーテに行った。大きな店内では、日本のものから、ハワイらしいものまでいろんなものが売られていた。

ヒロ「うわあ、この弁当、日本のと変わらないね。」
私「まあ、日系の人も含めて、こういうものの需要があるんだろうね。」
ヒロ「俺は、ハワイと言えばマカダミアチョコをお土産に買っていく。」
私「このくらいの値段だと、気軽に買っていけるね。」

チョコレートをいっぱい買い込んで私たちは、ワイキキトロリーに乗って、荷物を置きにホテルに戻った。

夕食の約束まで少し時間があったので、わたしたちはコンビニで買い込んできたビールをベランダのイスに並んで座って、海を眺めながらゆっくりと飲んだ。



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