社会人のジュンと俊顕くん

金曜日の夜、ヒロは仕事、ジュンは会社関係の飲み会で少し遅くなるということだったので、私は直さんから借りたDVDをぼんやりと見ていた。
10時頃、ジュンから電話があり、一時間ほどしたら、俊顕くんを連れて帰るという。どうしたのだろうと思って待っていると、一時間ほどしてジュンは俊顕くんを抱えるようにして帰ってきた。私たちは俊顕くんを両脇から抱えて、とりあえずはリビングのソファに座らせた。

私「どうしたんだ、俊顕、酔ったのか?」
俊顕くん「俺はぜんぜん酔ってなんかないですよ~だ、ちょっといい気分になってるだけなんで~す・・・」
ジュン「もう、俊顕ったら、すごいピッチで飲むんだもん。だからこんなに酔っちゃったんだよ。」
俊顕くん「だって飲まないわけにいかない酒だったんだから・・・ まあ、ジュンがいるから安心して酔えたけど・・・」
私「ほら、俊顕、水飲め、少しは酔いが覚めるぞ。」

私がコップに入った冷たい水を渡そうとすると、俊顕くんはほとんど眠りかけていた。しかたがないので、私は俊顕くんの口のところにコップを持っていき、水を飲ませてやると、俊顕くんは少し目を開いて、水をごくごくと飲んだ。

私「こりゃ、俊顕のやつ、もうだめだな。寝ちゃったよ。」
ジュン「もう起きないね。」
私「ベッドに寝かせなきゃならないけど、その前にこの高級スーツを脱がせてやらないと、せっかくのスーツがシワだらけになるだろう。」
ジュン「うん、そうだね。ちょっと待って、その前にオレのほうがまずスーツを脱いで着替えてくるから。」

ジュンはベッドルームに入って、スーツを脱いで部屋着に着替えてきた。
そして私たちは眠っしまった俊顕くんのスーツとワイシャツを脱がせて、下着だけにした。

私「相変わらず、俊顕のやつ、エロいパンツはいてるな。」
ジュン「勝負パンツみたいだね。」
私「ジュンに勝負パンツを見せるために、酔いつぶれたとか・・・」
ジュン「まさか。だって俊顕のパンツなんて、なんども見てるし・・・」
私「じゃあ、俊顕をベッドに運ぶか。」

私たちは俊顕くんを両側から支えて、なんとかベッドまで運んだ。ベッドに横になると、俊顕くんは爆睡し始めた。

私「それにしても、俊顕のやつ、寝顔はそれなりにかわいいんだな。昼間はいつも怒ったような顔してる癖に・・・」
ジュン「まあ、俊顕も立場上いろいろ大変なんだよ。昼間は無理して怖い顔ばっかしてるんだから。」
私「まあ、社会人となるといろいろ大変なんだろうけどね。それで、ジュンは大丈夫なのか?」
ジュン「まあね、会社ではいろいろあるけどさ、でも、大変なことばっかじゃないし。それにウチに帰ればとうさんがいてくれるし・・・」
私「なんか困ったことがあったら、すぐにとうさんに言うんだぞ。」
ジュン「うん、そうするよ。」
私「ジュンはどうする、もう寝るか?」
ジュン「金曜だし、もう少し起きてる。とうさん、いっしょにビール飲もうよ。」
私「そうだな、ちょっと飲むか。」

私たちは冷蔵庫からよく冷やしたビールをグラスに注いだ。

私「飲み会でもうかなり飲んでるんじゃないのか?」
ジュン「それほど飲んでないよ。それにとうさんと飲むビールは別腹だし。」
私「若いからって、無理すんなよ。」
ジュン「うん、しないようにする。」
私「まあ、このところ前ほど仕事で遅くなることが多少は少なくなってきたよな。」
ジュン「うん、だいぶ仕事するのに慣れてきたしね。」
私「それにしても、ついこの間まで小さかったジュンと、こうやってビールをいっしょに飲めるようになるなんて、ホントに時が過ぎるのは早い。だから今のこの瞬間を大切にしないといけない・・・」
ジュン「オレは、この先いくつになってもとうさんの子供だからね。まだまだ甘えさせてほしいんだけど・・・」
私「まだしばらくの間は甘えてていいぞ。」
ジュン「とうさんがオレのとうさんでホントよかった・・・」
私「そういえば、俊顕のやつ、あんなに酔っ払って、会社で何かあったのか?」
ジュン「まあ、俊顕はオレと違って、背負ってるものが多いからね。それにオレがとうさんに甘えるみたいに、俊顕には甘えられるひとがいないんじゃないかな。」
私「まあ、俊顕はゲイなのに、跡継ぎを作るために結婚するっていうのも、やっぱ大変かもしれないな。」
ジュン「でもとうさんだってゲイなのに、オレがちゃんとできたじゃん。」
私「でも女の人とエッチするのは、とうさんにはけっこう大変だったよ・・・」
ジュン「やっぱ男の人とするほうがとうさんはいいんだ。」
私「まあね、やっぱエッチするのは、お互いに響きあうものをもってるほうがいいと思うよ。」
ジュン「やっぱ精神的な部分が大切だってことだね。」
私「もちろん、からだの快感も大きいけどね。」
ジュン「快感だけ求めるなら、ひとりエッチでもいいわけだし・・・」
私「ジュン、最近セフレはいるのか?」
ジュン「一応いるけど、なんかあんまり会わなくなっちゃったよね。」
私「まあ今ジュンは仕事が忙しいってこともあるのかもしれないね。」
ジュン「でもけっこう気持ちいい夢見てスッキリすること多いから、オレはだいじょうぶ。まあとうさんにはパンツ洗わせてゴメンね。」
私「若い男の子は夢精するもんだからね、恥ずかしがることはない。」
ジュン「でもとうさんでよかった。もしも女親とだったら、こんな話できないもんね。」
私「とうさんも同じだ、ジュンが息子でよかったよ。なんでも話せるからね。」

だんだんと夜遅くなってきたので、私たちは寝るために、ベッドに行った。ベッドでは俊顕くんが、からだをくの字に曲げて寝ていた。私は俊顕くんをベッドの端の壁際のほうに押し出した。私がかなり強く俊顕くんのからだを押して移動させたので、ぐっすり眠っていた俊顕くんも目を覚ましたようだった。

ジュン「俊顕、起こしちゃったね、ゴメン。」
私「ったく安心しきった顔でグースカ寝やがって・・・」
俊顕くん「このベッド、ジュンのいい匂いがして、すげえ気持よく眠れる。」
私「ったくどんな夢見てたのやら、俊顕、おまえ、すげえ勃ってるぞ。」
俊顕くん「これは、その、ちょっと飲み過ぎてオシッコが溜まったせいですって。」
私「じゃあ、早くトイレ行ってこい。」

トイレからスッキリした顔で俊顕くんが帰ってきたので、私たちはベッドに横になった。
私がベッドの真ん中で仰向けに寝て、その左右にジュンと俊顕くんが私の方を向いてピッタリとくっつくように横になった。

俊顕くん「なんか寒くなってくると、こうやって誰かとくっついて寝ると、暖かくていいなあ。」
私「じゃあ、婚約者にいっしょに寝てもらえよ。」
俊顕くん「まだ結婚してないのにそんなことできるわけないでしょうが・・・ それに俺はどっちかというと男に暖めてもらいたいというか・・・」
ジュン「俊顕、とうさんにくっつくのは仕方ないけど、それ以上はダメだからね。」
俊顕くん「ジュン、だいじょうぶだよ、聡一を取ったりしないから。」
私「ほら、ふたりとも早く寝なさい。仕事で疲れてるんだろう。」

ふたりの食べごろの若い男の子にくっつかれて、その体温といい匂いのせいで、私は激しく勃起してしまっていた。しかしどうすることもできずに、私はじっと他のことこ考えるように努力していた。そうしているうちに、私もだんだんと眠ってしまったのだった。





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高原の温泉に(その2)

高原に来て三日目の朝、私たちはその日の予定を考えていた。

私「さて、今日はどうしようか?」
ヒロ「俺はできたら、ピアノを弾いていたい。暗譜できてるか、念のため確認しておきたい曲があるんだよね。」
ジュン「じゃあ、ヒロちゃんはピアノ練習してなよ。とうさんはどうする?」
私「ヒロの練習を、本でも読みながら聞いてようかな。」
直「じゃあ、ぼくとジュンはどっか出かけよう。」
ジュン「どこに行く?」
直「ちょっと運動不足だから、温水プールに行って泳ぐっていうのはどう?」
ジュン「オレ、泳ぎたい、行く行く。」
直「でも、ぼくたちが車で出かけちゃったら、聡一たちはどこにも行かれなくなるけど・・・」
私「それはだいじょうぶ、出かけるとしても歩いていけるところに行くから。」
直「じゃあ、車で出かけるよ。」
ヒロ「俺は聡一とふたりで昼飯食べるから、直たちもどこかでお昼食べてきなよ。」
直「それじゃあ、ジュン、泳いだ後、どっかでふたりでお昼食べて、そのあと高原美術館にでも行こうよ。」
ジュン「うん、それでいいよ、なんか直とデートするみたい。」
私「直も、ジュンも、ゆっくり楽しんでおいで。」

その日のそれぞれの行動が決まって、直とジュンは仲良く車で出かけていった。

ヒロ「ふふふ、邪魔モノが消えてくれた・・・」
私「こら、ヒロ、目がスケベ丸出しになってるぞ。」
ヒロ「げっ、考えてることが顔に出ちゃった?」
私「ああ、モロ出てたぞ。」
ヒロ「ねえ、聡一、俺ね・・・」
私「ヒロ、ピアノは?」
ヒロ「ピアノの前に、ちょっとウォーミングアップ。」
私「ストレッチでもする?」
ヒロ「ちげえよ、ったく、聡一ったら、わかってるくせに・・・」
私「わかってるけど、でも先にピアノをさらおうね。暗譜入ってるか確かめるんだろう?」
ヒロ「ううう、ピアノなんか仕事にするんじゃなかった・・・」
私「はいはい、わかったから、まずピアノの前に座ろう。」
ヒロ「しょうがねえなあ、そのかわり、後で、わかってるよね。」

弾く前にはゴネていても、ピアノを弾き始めると、ヒロはすぐに集中していた。私は、少し離れたソファに座って、本を読み始めた。

一時間ほどして、ヒロの練習がキリの良い所で終わったらしく、休憩のためのティータイムを取ることになった。

ヒロ「集中したら、脳が疲れた。なんか甘いもの食べたい。」
私「直が持ってきてくれたクッキーがあるよ。」
ヒロ「直さん、どんなクッキー持ってきてくれたの?」
私「直の言うには、なんか昔風のクッキーだって言ってたよ。まあ、とりあえず食べてごらん。」

私たちは直の持ってきたクッキーを食べ始めた。袋入りの気取らないパッケージのクッキーだった。

ヒロ「おおっ、これ、うまい。」
私「なんか子供のころ食べたようなクッキーがさらに美味しくなったって感じだね。」
ヒロ「高級っぽいクッキーじゃないんだけど、この味、俺好きだ。」
私「紅茶によく合うよね。」
ヒロ「なんか、すげえ疲れが癒やされた・・・」
私「じゃあ、もう少しピアノ弾けるね。」
ヒロ「ううう、ピアノより楽しいことを、し、た、い。」
私「ピアノ弾いたら、後でいいことがあると思うけどね。」
ヒロ「なんか、聡一にいいように操縦されてるような気が・・・」
私「気のせい、気のせい。」

その後、今度はふたりでヴァイオリン・ソナタをちょっとさらった後、私たちは昼飯を食べに外に出かけた。 ちょっと美味しそうなイタリアンレストランがあったので、そこで前菜とパスタのランチを食べた。

午後は、腹ごなしにちょっと離れた牧場まで、私たちは散歩がてら、景色を眺めながらぶらぶらと歩いて行った。

そして散歩から帰った後は、またヒロは譜面を睨みながら覚え間違いがないか、集中して練習していた。私は相変わらずテラスで高原の風を受けながら、本を読んだ。

夕方、ジュンと直が帰ってきて、私たちは最後の夕食ということで、残っている食材を全部使って、いろんな料理を作って食べた。

私「ビールも残ると持って帰らなきゃならないから、なるべく飲んでね。」
直「ようし、今日は寝るだけだから、思い切り飲むぞ。」
ジュン「直、調子にのって飲み過ぎないようにね。」
ヒロ「なんか、直とジュンっちゃんてホントの兄弟みたいに仲いいよね。」
ジュン「だって直はオレのおとうさん2号だもんね。」

夜遅くなってくると、また直さんが酒に酔って、居眠りをし始めたので、宴会はお開きにして、それぞれの部屋に戻った。

ヒロ「明日、もう帰らなきゃならないね。」
私「ホント、早いね。」
ヒロ「ねえねえ、聡一、マジで聞くけど、俺のこと、好き?」
私「いきなり何を言ってるんだよ。」
ヒロ「聡一が俺のことを好きでいてくれたらうれしいなって思っただけ。」
私「いまさら言わなくても、わかってるだろう?」
ヒロ「わかってるつもりなんだけど、やっぱちゃんと確認したいというか・・・」
私「ヒロのこと、好きだよ。」
ヒロ「ジュンちゃんとオレとどっちが好き?」
私「どっちもすげえ好きだよ、まあ好きの種類がちょっと違ってるんだろうけど・・・」
ヒロ「もう、聡一ったら、優等生の答えをして・・・」
私「じゃあ、これだったらどうかな。ヒロはパートナーとして好き、ジュンは息子として好き。」
ヒロ「なんか、まだ納得しきれないけど、まあいいことにしなきゃいけないんだろうね。」
私「ヒロ、愛してるよ。」
ヒロ「聡一、俺も・・・」

ふたりは自然にキスをし始めていた。いつもよりも甘いキスに感じられた。

翌日、朝ごはんを食べたあと、部屋の掃除と、食器を洗って別荘をきれいにした。そして、みんなの荷物と、持ってきていた布団も車に積み込んで、渋滞をなるべく避けようと、早めに別荘を出発した。
途中、混雑しているサービスエリアで軽く昼食を食べて、私たちは東京に向かった。均一料金区間に入って、少し渋滞したけれど、たいした遅れもなく、私たちは午後マンションに帰り着いた。
そして、夕方になる前にマンションに帰りつきたいという直を見送った。

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