実家に帰省(2)

実家の風呂は、父親がゆったりと入りたいということで作って貰ったので、普通よりはやや広い風呂場になっている。
ジュンと私というからだの大きな男が二人で入っても、それほど狭く感じない。

ジュン:おじいちゃんちのお風呂は大きいからゆったり入れるね。
私:風呂にゆったりと入るって、贅沢な気分になるよな。
ジュン:バスタブも大きいから温まりそう。
私:こっちは東京より寒いから、ゆっくりと入ってからだの芯まで温まるんだぞ。
ジュン:うん、そうする。

まず私がお湯の中に座って足を広げて、ジュンはその間に、私のすぐ前にくっつくように座った。子供の頃はこの体勢がいちばん落ち着きがよかった。今はジュンのほうがからだが大きくなってしまったので、昔ほどはしっくりとこないのは残念である。ジュンが私にもたれかかってきた。

私:こら、もう、甘えて・・・
ジュン:甘えるのは息子の特権だもん。
私:それにしてもジュンは肌がなめらかだな。
ジュン:とうさんだっていい線いってると思うよ。
私:あとでからだ洗ってやるからね。
ジュン:げっ、からだが温まってきたら、オシッコしたくなった。
私:ジュンは昔と同じだな。いつも温まったころにオシッコしたくなる。
ジュン:オシッコしてくる。
私:そんな濡れたからだでトイレに行ったら、廊下もトイレも滴だらけなるだろうが、それに素っ裸でおばさんと鉢合わせたらどうするんだよ。
ジュン:だって、オシッコしたいんだもん。
私:じゃあ、そこの排水口にしてしまいな。あとで流しておけば大丈夫だろう。
ジュン:とうさんがそう言うなら、するけど、なんか抵抗があるなあ・・・
私:ウチじゃ、いつもしてただろうが・・・
ジュン:ウチだったら慣れてるから平気だけど、おじいちゃんちじゃやりにくいなあ。まあもう我慢できないから、ここでやっちゃうけど・・・

そう言うとジュンはバスタブの中で立ち上がり、洗い場の排水口をめがけて勢い良くオシッコを出し始めた。それを見ていると私は不覚にも少し勃起し始めていた。私は必死で勃起を抑えようとした。
そしてオシッコをし終えると、ジュンは私の足の間に入って、前にくっついて座った。

ジュン:げっ、とうさん、ちょっと硬くなってる。
私:まあ、ちょっとだけだ。風呂で温まると大きくなることあるだろう?
ジュン:なんだそうなんだ、オレに感じたのかと思った。
私:それも少しはある・・・
ジュン:やっぱそうだったんだ。
私:ほら、からだを洗うぞ、お湯から出て洗い場のイスに座って。
ジュン:ふわあい。

ジュンを椅子に座らせて、私は膝立ちになってジュンの後ろから背中を洗い始めた。背中を洗い終えると今度はジュンを立たせて、腰と足を洗っていった。
そしてジュンを108度回転させて、今度は私の方を向かせて、首から順に洗っていった。

私:それにしても、ジュンのモノも成長したね。
ジュン:それなりに経験を積んでるからね。
私:ジュン、いったい何人くらいと経験したんだよ。
ジュン:わかんないけど20人位じゃない?
私:初体験は?
ジュン:大学生になってすぐの頃かな。
私:今もセフレいるのか?
ジュン:いることはいるよ。でも最近はたまにしか会わない相手が多いな。
私:セフレとするのもいいけど、妊娠には気をつけろよな。
ジュン:だいじょうぶ、それにエッチしたくらいで結婚したがるような女はいないから。
私:結婚までにはとりあえずセフレは精算しとけよな。
ジュン:うん、もちろんそうするよ。あっ、げっ、勃ってきちゃった。

私が洗っているとジュンのものがだんだんと大きくなり始めていた。
子供のようにきれいなピンク色なのに、大きさだけは大人のものだった。

ジュン:なんかすげえ出したくなっちゃった・・・
私:ここではムリだ、あんまり長風呂してるとおばちゃんが心配して覗きに来る。
ジュン:うん、わかった。
私:じゃあ、さっさと洗って、温まったら出よう。

私たちは風呂から出ると、母親におやすみの挨拶をして、そのまま私の部屋にジュンと入った。
ベッドの下に布団が一組敷かれていたので、私たちはその中に横になった。

ジュン:とうさん、暖かい。
私:やっぱ冬は一緒に寝ると暖かくて気持ちいいな。
ジュン:暖かくて気持よくて、またちょっと固くなってきた・・・
私:若いなあ。
ジュン:とうさんだってまだまだ若いじゃん。
私:まあ、それなりにね。
ジュン:ちゃんとヒロちゃんとしてるの?
私:まあそれなりにね。
ジュン:うわっ、とうさん、すげえ固くなってる。
私:こらこら、触るんじゃないって・・・
ジュン:オレのも触ってよ・・・

私はおそるおそるジュンのものに手を伸ばした。ジュンのものもかなり固くなってきていた。

ジュン「とうさん、先っぽが濡れてきてるね、オレに感じちゃった?」
私「しょうがないだろう、ジュンは魅力的すぎる・・・」
ジュン「とうさんだってすげえいい線いってるよ。とくにここが・・・」
私「うっ、ジュン、そんなにいじるなって・・・」
ジュン「なんか感じてくれるとうれしいよね。」
私「ジュンだってちょっと濡れてきてないか?」
ジュン「とうさんが感じてると思うと、オレも気持ちよくなってきた。」

私たちはお互いの固くなったものを、ゆっくりと刺激していった。快感が少しずつ高まっていき、そしてついにすべてが弾けた。

ジュン「うへっ、ベトベトになっちゃった・・・」
私「すぐ後始末するから、ジュンはもう寝なさい。」
ジュン「うん、そうする、とうさん、ありがと・・・」
私「ジュン、ゆっくり寝るんだよ、おやすみ。」
ジュン「うん、おやすみ。」

疲れたのかジュンはすぐに眠ってしまったようだった。私も後始末をさっさとすませて、ジュンの横に寝転んだ。ジュンの体温が心地よかった。

翌朝、義兄が私たちを部屋まで起こしに来てくれた。私たちは寝ぼけまなこで起き上がった。

義兄「ははは、おはよう、ふたりとも元気だねえ、これじゃあ理●が起こしに来れないわけだ。」
私「お兄さんだって朝は同じでしょう?」
義兄「まあそうだけけどね。とにかくトイレでオシッコすれば普通になるだろ。早く着替えて朝ごはん食べにおいで。」

義兄は私のパジャマのふくらんだところを指でチョンチョンと触れて、部屋を出て行った。

ジュン「なんかおじさんって、ホントのとうさんのお兄さんみたいだね。オレもあんなお兄さんなら欲しいなあ・・・」
私「でもジュンには俊顕がお兄さん代わりじゃないのか?」
ジュン「俊顕は一生懸命お兄さんぶってるけど、ちょっとムリしてるところがあるもんな・・・」
私「じゃあ、それならとうさんがお兄さん役もやってやろう。」
ジュン「そうか、そうだね、とうさん兼お兄さん、いいかも。」
私「それより、ジュン、先にトイレに行っておいで、ガマンしてるとからだに悪い。」

私たちは交代でトイレに行き、とりあえず部屋着に着替えて朝ごはんを食べに行った。すでに父と義兄はテーブルに座って、新聞を分割して読んでいた。

私「お父さん、お早うございます。お義兄さんも。」
父「お前もジュンもよく眠れたか?」
ジュン「すげえよく眠れたよ。」
父「そうか、それはよかった。」
義兄「聡一も新聞読むなら、一枚そっちに渡すけど。」
私「今はいいよ、すぐに朝ごはんでてくるでしょ。」

しばらくすると姉にジュンが呼ばれて、母と三人で朝ごはんを運んできた。日本の朝ごはんという感じだけど、塩分の強いものは父の身体に良くないので減らされている。やはり昔と同じようにというわけにはいかないのだろう。

朝ごはんが終わると、母と姉は後片付けと掃除をし始めた。それが終わると二人で買い物に出かけるという。
ジュンは父に連れられて大学の研究室に言ってしまった。
父がいないので、母と姉は外で昼を食べてくるという。

姉「○吾さんとソウちゃんは、二人で食べに行くなり、冷蔵庫の物を食べるなり、勝手にしてね、あたしとお母さんはお昼をゆっくり食べてから帰ってくるわ。」
母「お父さんとジュンちゃんも大学の人達とお昼を一緒するらしいから。」
義兄「いってらっしゃい。お義母さんもたまにはゆっくりと外食してきてください。」
私「こっちは適当になんか食べてるから。」
母「じゃあ、聡一、お昼代、あげるわね。」
私「そんなのいらないって、お昼代くらい、自分で出すから。」
姉「もう、お母さんは、ホント、ソウちゃんには甘いんだから。」
義兄「お義母さん、お昼代は、俺が出しますから、そのお金はしまってください。」
姉「もう、みんな甘すぎ。ソウちゃん、自分のお昼くらいは自分で出しなさいよ。」
私「はいはい、わかってますよ。」

母と姉は賑やかに買い物に出かけてしまった。

義兄「やっぱ、俺たち二人が余っちゃったね。」
私「兄貴ったら、なんかうれしそうだね。」
義兄「そりゃあ、かわいい義弟と二人っきりになれたんだから、うれしいさ。」
私「かわいいって年でもないんだけどん・・・」
義兄「聡一はいくつになっても初初しいからね、ホント若く見える。」
私「なんか、口説かれてるみたい。」
義兄「みたいじゃなくて、口説いてるけど。」

義兄の訴えかけるような目を見ていると、私は反論する気にならなかった。
私たちは無言で私の部屋に入った。
入るとすぐに私は義兄に抱きしめられた。

義兄「聡一、会いたかったよ。」
私「兄貴、すげえ硬くなってない?」
義兄「けっこう溜まってるからね。」
私「姉さんとはしてないの?」
義兄「このところずっとセックスレスが続いてる。」
私「どうしてだよ?」
義兄「どうもあんまりお互いのからだに興味がなくなったんじゃないかな・・・」
私「じゃあ、どうしてるのさ? 浮気、それとも風俗?」
義兄「浮気なんかできないよ、風俗も好きじゃないし。まあこうやってたまに聡一に会うのを楽しみにしてる。」
私「俺に会うのは年に2~3回じゃん、その他の時はどうしてる?」
義兄「理●がいない時をねらって、こっそりオナニーしてるよ、なんか情けないけどね。でもオナニーしないと夢精しちゃって、さらにカッコ悪いからね。」

私たちはベッドの上に倒れこむように横になった。

私「兄貴、積極的だね・・・」
義兄「早く楽しんでおかないと、誰か帰ってくるとマズい。」
私「俺、今朝、シャワー浴びてないぜ。」
義兄「俺はちゃんと朝シャワー浴びて、きれいに洗ってるから、聡一は安心してしていいよ。」
私「そういうことじゃなくて、俺のほうが臭うかもって言ってるの。」
義兄「聡一の匂いだったらなんだって好きだからだいじょうぶ。」

私たちはふだんよりも早く行為を始めていた。久しぶりの義兄の中に入ると、私はしびれるような激しい快感に全身を震わせていた。
許しあった義兄との行為はもちろん気持ちよかったが、さらに実家で家族のいない間にすることに対してもなぜか私は興奮していた。
義兄もかなり興奮しているのか、喘ぎ声をずっと出し続けていた。
そして私は義兄の中で暴発した。快感がからだの中で爆発したみたいだった。
義兄はちょっとの間、気を失っていた。

私「兄貴、ゴメン、中に出しちゃった・・・」
義兄「俺もそうして欲しかった。」
私「兄貴、中を洗ってきたほうがいいんじゃない?」
義兄「でも、もう少し余韻を楽しみたい。」

男は射精をするとすぐに我に返るが、受けの方の快感はすぐには消えないらしい。
私は義兄を抱き寄せた。義兄は私の胸のところに頭を押し付けてきた。
しばらくすると義兄も元に戻り、私たちは一緒にシャワーを浴びた。

そして、昼になったら、キッチンで仲良く簡単な昼食を作って食べた。
そして二人で軽く抱き合って一時間ほど昼寝をした。

午後3時頃、まずは母と姉が買い物袋をたくさん持って賑やかに帰ってきた。
父とジュンのほうは夕方仲良く帰ってきた。

theme : 男同士の恋愛
genre : 恋愛

tag : ゲイの父親

実家に帰省(1)

28日の夜、仕事納めの後、途中の商店街でその日の夕食のおかずを買って、私は急いで帰宅した。
帰るとすぐにご飯を炊いて、味噌汁と作った。ご飯が炊ける間に軽くシャワーを浴びて一日の汚れを落とした。
実家に帰省するので、ジュンと私の二人分の旅行の着替えをバッグに詰めて、いつでも出かけられるように準備をしておいた。
8時頃にジュンが帰ってきた。ジュンも軽くシャワーでからだを洗ってから、私たちは一緒に夕食をとった。
そして一息ついてから、10時過ぎにマンションを出て駅に向かった。天気はいいけど、風がものすごく冷たい。
そして電車で東京駅に向かった。東京駅のバスターミナルから私たちは関西方面行きの夜行バスに乗った。
バスは年末の旅行客で満席だった。私たちは前よりの二人がけの席に並んで座った。
バスの座席はそれほど広くないので、大人の男二人で座るとどうしてもからだを寄せ合わなければならない。
バスが走りだすと、ジュンは仕事で疲れているのか、すぐに私の方に寄りかかって眠り始めた。
私もしばらくするとジュンの方にもたれかかって眠ってしまった。
途中のたぶん浜松近辺のサービスエリアでトイレ休憩があり、一度バスの外に出てからだを伸ばした。そしてまた眠ってしまい、次に起きた時はバスは高速を降りて、京都の郊外を走っていた。
ジュンを起こして、しばらくするとバスは京都駅前に着いた。定刻よりは少し遅れているみたいだったが、朝早いのであまり影響はない。
電車の切符を買って、改札口を入り、駅の中のトイレに入って、用を済ませてから、とりあえず顔を洗ってうがいをした。
駅の中のけっこう大きなカフェに入って、私たちは朝食をとった。
そして電車に乗って黄檗駅まで行って、歩いて万福寺に行った。朝なので観光客はほとんどいない。
寺の中を一周して、駅に戻り、また電車に乗って宇治まで行った。
そして平等院に行くと、まだ閉まっていたので、しばらく待ってから中に入った。
修復が終わり、創建当時の赤い色を取り戻した平等院は、以前よりも格段に美しくなっていた。

私「やっぱり来てよかったな。」
ジュン「うん、以前はちょっとがっかりしたけどね、これはすごい。」
私「それはいいけど、寒いな。そろそろ行こうか。」
ジュン「どっかでお茶を飲もうよ。」

私たちは駅に向かって歩いて、和風のカフェに入った。お茶を飲んで、トイレを借りて、からだが暖まったので、また外に出て駅まで歩いた。

電車に乗って稲荷駅まで行き、フライング初詣をすることにした。
長い鳥居のトンネルを私たちは寄り添うように歩いていった。
そして本殿では初詣のつもりでゆっくりと参拝をした。ジュンとヒロが二人とも幸せに暮らせるように私はお願いをした。
境内を進んで行き、適当なところで引き返して、駅に戻った。今度は京阪に乗ることにしたので、ちょっと歩いて京阪の駅に行った。

各駅停車に乗って、私たちは五条駅で降りた。そして清水寺界隈を、適当に進みながら散歩をした。

そしてよさそうな和食屋さんがあったので、ジュンと昼ご飯を食べた。

私「これからどうしようか?」
ジュン「早めにおじいちゃんちに行こうよ。」
私「そうだな、昼ごはん食べたら、駅に行こうか。」
ジュン「今日は特急混んでるんだろう?」
私「ああ、指定はいっぱい、自由席も今日は超満員だろうな。」
ジュン「乗って時間は、一時間半くらいだっけ?」
私「電車によるけど、ほぼそのくらいだね。」
ジュン「新幹線で行って特急に乗り換えるのは?」
私「こだまだったら座れるかもね。乗り換える特急は50分くらいだから、立ってられないことはない。」
ジュン「じゃあ、もう少し京都を散歩してから、新幹線に乗ろうね。」

私たちはぶらぶらと祇園のほうまで歩き、四条大橋を渡って、四条烏丸から地下鉄で京都駅に行った。
駅で目的地までの乗車券と、新幹線と特急のそれぞれ自由席特急券を買った。
新幹線のホームは混んでいたが、こだまの自由席はまだ空席があったので、私たちは並んで座ることができた。
新幹線は一駅なので、20分くらいで乗換駅に着いた。
乗り換えの特急の発車まではかなり時間があったので、乗換駅始発特急の列にならんだ。なんとか座ることができた。
特急電車は一時間ほどで私の実家の最寄り駅に着いた。
駅には父と母が二人で迎えに来てくれていた。

父:ジュン、聡一、よく来たな。こんなに年末に早くから来て大丈夫なのか?
ジュン:うん、大丈夫、その代わり、お正月の午後には東京に戻るけどね。
母:お父さんはあんなこと言ってるけど、いつ来るんだって、うるさいくらいに言ってたのよ。
父:そんなことは言わんでいい、まったくお前はおしゃべりでいかん。
私:二人とも元気そうでよかった。
父:聡一が送ってくれてた薬、ずっと飲んでるからな、もう本調子だよ。とはいえ、この先ジュンと何回会えるか、わからんからな、今のうちに会える時は会っておかないとな・・・
ジュン:おじいちゃんは、オレの子供を抱くまでがんばるんでしょう、もっと元気でいてね。
母:今年も大みそかには、ひ○さんと、それから、ヒロさんも来てくれるんでしょう、にぎやかになお正月になるわね。
私:お姉ちゃんたちは?
母:昨日から来てるわよ、○吾さんは聡一が来るのを待ってるわよ、お父さんとじゃ退屈でしょうからね。

ほどなく車は実家に着いた。玄関を入ると義兄夫婦が出迎えてくれた。

実家に着いた頃はちょうど夕食時だったので、さっそくみんなそろって晩御飯となった。
母と姉とでいろいろ作ってくれていた。

ジュン「すげえ、おばあちゃん、いっぱい作ったんだね。」
母「たいしたことないわよ、それに今日はわたし一人で作ったわけじゃないもの。それに普段はおじいちゃんと二人だから、ほんの少ししか作らないから、たまには思いっきり作りたいの。」
姉「あたしも作ったわよ、ジュンちゃん、たくさん食べてね。」
私「おねえちゃんの料理を安心して食べられる日が来るとは思わなかった・・・」
姉「ソウちゃん、文句あるんなら食べなくていいわよ、でも全部の料理を手伝ってるわよ。
私「だって昔はおねえちゃんはけっこう味音痴だったじゃん。」
姉「ソウちゃんは、結婚してからのあたしの真の姿を知らないから、そういうことを言うのよ。あたしだって結婚する前にはおかあさんに特訓受けたんだから。」
義兄「ざっくりした料理だったけど、味はおいしかったよ。」
私「お義兄さんは、おねえちゃんに優しすぎだと思う。」
母「でも、このところだいぶわたしのレシピを引き継いでるわよ。」
姉「おかあさんにはまだ到達してないけどね・・・」
母「そりゃそうよ、経験の長さが違うんだもの。」
ジュン「でも、とうさんの料理もなんとなくおばあちゃんの味に似てるよ。」
私「いつも作るときは、おばあちゃんの味を思い出すようにして作ってるからね。」
父「そうやって引き継がれていくもんだ。」
母「そうだとうれしいわね。それじゃ、ひ○さんにもお料理のコツを少しでも教えておこうかしら。」
ジュン「うん、そうしておいて。」
姉「ジュンちゃん、いつごろ結婚するの?」
ジュン「ええと、たぶん3年後くらいかなあ、30になるまでにはするつもり。」
姉「ひ○さんはしっかりしてるし、ジュンちゃんはいい子だし、結婚してもソウちゃんみたいになる心配はないわね。」
私「ジュンはだいじょうぶだって・・・」
姉「ソウちゃんは末っ子だったから、みんな甘やかしすぎたのよね・・・」
母「そうでもないわよ、聡一だってがんばったんだから。」
父「ジュンみたいないい子を育てただけでも、じゅうぶんだ。」
姉「もう、おとうさんたちはホントソウちゃんには甘いんだから。」
母「別に聡一を特別甘やかしすぎたわけじゃないわよ、理●は小さいころからしっかりしてて楽だったけど、聡一は小さい頃はからだが弱かったし、手がかかる子だったわね。」
姉「そうだったわよね、しょっちゅう熱を出してたし、すぐにお腹をこわすし、高校生になってもオネショはするし、ホント手がかかったわ。」
母「まあ、理●が聡一の面倒を良く見てくれたから、わたしも教師を続けられたのよ、理●には感謝してるわ。でも聡一は反抗期があまりなかったから、その点は楽だったわねえ。」
姉「そういえばそうだったわね。まあでも、反抗期の年頃もまだ聡一はオネショしてたから、反抗なんかできなかったわよね。」
私「もうおねえちゃん、息子のいる前でオネショの話はやめてくれよ、ったく・・・」
父「聡一だってしたくてしてたわけじゃないだろう、あんまり言ってやるな。」
私「もういいんだけどね。」
ジュン「とうさんも子供の頃があったんだあ、なんか不思議。」
義兄「聡一くんの子供の頃のかわいかった話は、理●からさんざん聞かされたから、俺はジュンちゃんよりも聡一くんの子供の頃のことに詳しいかも。」
私「どうせ、おねえちゃんは変なことばっかりお義兄さんに言ったんでしょ・・・」
義兄「でもね、理●が聡一くんの話を嬉しそうにするのを聞くと、兄弟がいるのっていいなって思ったよ、俺は一人っ子だからね。」
ジュン「オレも一人っ子だから、おじさんのその気持良くわかるな。」
母「理●のところに子供がいたら、ジュンちゃんも従兄弟がいて良かったのにねえ・・・」
父「お前はすぐにしょうもないことを言うからいかん。ジュンみたいにいい孫がいるんだから、ないものねだりをするんじゃない。」
母「それは良くわかってるんですけどね・・・」
義兄「私のちからが及ばずすみません・・・」
姉「あたしたちも頑張ったのよ、不妊治療って想像以上に大変だったんだから。」
父「言っても詮無いことは、もう言うな。孫はちゃんとジュンがいるから、それでじゅうぶんと思わなきゃならん。」
母「そうだわねえ、孫のいない人もいるんだから、ウチはまだいい方だわね・・・」
ジュン「オレが結婚したら、子供は二人作るつもりだから、おじいちゃんおばあちゃんにはひ孫が二人できると思うよ。」
父「そうか、それは楽しみだ。それまではおじいちゃん、どうしても頑張らないといけないな。」
母「遠からず、ひ孫が抱けるなんて、夢みたいだわね。」
父「ジュンとひ○さんとの子供だったら、きっといい子になるだろう、楽しみだ。」
姉「そうなると、ソウちゃんがおじいちゃんになるのね、やあだ・・・」
私「おねえちゃんだって、その子から見たらおばあちゃんみたいなもんなんだからな。」
姉「わたしは、ジュンちゃんの子供にはおねえさんって呼ばせようかしら。」
私「子供に嘘を教えるのはやめたほうがいいよ。」
姉「うるさいわねえ、ったくソウちゃんは昔はかわいかったのに、今は憎たらしことばっかり言うようになって・・・」
義兄「いいなあ、俺も遠慮無くなんでも言い合える兄弟が欲しかったな。」
姉「欲しいんだったら、ソウちゃんをあげるわよ。」
義兄「じゃあ、ホント聡一くんは貰ったからね。」
姉「こんなので良ければどうぞ。」
私「あのねえ、おねえちゃん、勝手に決めるなよ、ったく・・・」
義兄「お許しも出たし、これで聡一とは義兄弟じゃなくて、ホントの兄弟になれるわけだ。」
私「それはうれしいけどさあ・・・」

いろんな会話をしながら、私たちは賑やかな夕食を終えた。
私とジュンは前の夜が夜行バスの中だったので、早めに寝ることにした。

母「お父さんが出たら、あたなたち、すぐにお風呂に入っちゃいなさい。」
私「うん、そうするよ。」
母「今年はいつもよりは寒くないみたいだから、お布団少なめにしてるけど、寒かったらもう一枚出してあげるわ。」
ジュン「寒かったらとうさんの布団に入るから、だいじょうぶだよ。」
母「聡一もそれでいいわね。」
ジュン「ていうか、最初からとうさんといっしょに寝るし。」
母「じゃあ、そうしなさい、親子だから平気よね。」

私とジュンは寝る前にいっしょに風呂に入った・・・




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