ヒロが温泉に連れて行ってくれた

20年以上いっしょに住んでいたジュンがいなくなって、すぐにはその実感がわかなかったのだた、やはり時が過ぎるとじわじわと欠落感が大きくなってきていた。
ヒロがそれとなく気を使ってくれているのはよくわかっていた。だからあんまり落ち込んだ様子をヒロの前ですることができなかった。
10月の連休にヒロが温泉に誘ってくれた。那須の方の以前に一度行ったことのあるホテルをすでに予約しているらしい。
ホテルのコテージでゆっくりとヒロと二人で過ごすのも悪くないかもしれないと思い、私は行く決心をした。

連休最初の日、ヒロの車で私たちは東京を出発した。朝早いのに高速はけっこう混んでいた。
途中のSAでとりあえず朝食をとり、途中で観光をしながら、ホテルのチェックイン時間の少し前に到着した。
フロントに入ると、ちょうどチェックイン時間になったので、とりあえずチェックインを済ませて、私たちは部屋に行った。緑の多い通路を通って部屋に入ると、部屋の中は静まりかえっていた。
部屋の外にはテラスがありその向こうは自然な森になっていた。

私「相変わらずここは静かだね。」
ヒロ「やっぱ隠れ家って感じするよね。空気も澄んでるし。」
私「なんかちょっとだけ昼寝したい気分だね。」
ヒロ「じゃあ、一時間くらい昼寝しようか。」
私「そうだね、がっつり寝たら起きれなくなりそうだから、一時間くらいがちょうどいい。」

私たちは上に来ていたものを脱いで下着姿でベッドに横になった。

私「なんか気分が落ち着くね。」
ヒロ「聡一、最近夜あんまりよく眠れないんだろう。」
私「わかってたんだ。」
ヒロ「そりゃあそのくらいわかるさ。」
私「でも心配しなくていいよ、全然眠れてないわけじゃないから・・・」
ヒロ「とにかく、昼寝できそうならいいね。」
私「じゃあ、ちょっと寝よう。」

私たちは向き合って寝ていた。ヒロがさりげなく手で私を抱き寄せてくれていた。
私は安心して、すぐに眠っていた。

一時間半ほど寝て、私は気落ち良く目覚めることができた。ベッドの隣は空になっていた。
私は上半身を起こしてヒロを探した。ヒロはテラスの椅子に座って何か本のようなものを読んでいた。
私は服を着てテラスに出ていった。

私「ヒロ、先に起きてたんだ。」
ヒロ「30分くらい前に目が覚めた。聡一は気持ちよさそうに寝てたから、起こさなかったけど。」
私「よく眠れたよ、すっきりした。」
ヒロ「露天風呂に行こうか?」
私「ああ、気持ちよさそうだな。」

私たちは部屋を出て、ホテルの広い敷地を歩いて露天風呂に行った。
夕方だったせいなのか、中には一人しかいなかった。
私たちは露天風呂に並んで入った。

ヒロ「ううっ、温泉は効くぜ。」
私「なんか体の芯にまで染み渡る感じだね。」
ヒロ「からだだけじゃなくて、聡一は心も癒されるといいね。」
私「ああ、ヒロ、ありがと。気分いいよ。」
ヒロ「ここには連泊するから、温泉満喫できるからね。」

私たちはだんだんと暗くなっていく空を眺めながら、ゆっくりとお湯に浸っていた。

ヒロ「温泉から出たら、夕食だからね。」
私「なにが食べられるんだろう?」
ヒロ「今日は和食を選んでるんだけど、聡一はそれでいい?」
私「和食か、楽しみだ。」
ヒロ「で、明日の夜はフレンチだから。」
私「そっちも楽しみだね。」

ゆっくりと温泉を楽しんだ後、私たちは一度部屋に戻り、少しだけパリッとした服に着替えて、夕食を食べに行った。和食のほうは食べる人が少ないのか空いていた。
夕食はコースになっていて、会席料理の順でいろんな料理がつぎつぎと出てきた。
おいしい日本酒を飲みながらの会席料理はとても楽しいひとときだった。

ゆっくりと食事を楽しんだ後、一度部屋に戻った。テラスに座っていると風が心地よかった。
しばらく休んだ後、私たちは今度は屋内の温泉に入ることにした。
森の中の通路を通っていくと、温泉のある建物に着いた。
寝る前だったので、それほど長居しないで、私たちは部屋に戻った。

部屋に戻ると、かなり時間も遅くなっていたので、私たちはベッドに入った。

私「ヒロ、ありがとね、すげえ癒された。」
ヒロ「ならよかった。」
私「なんか眠い、もう寝ていい?」
ヒロ「眠そうだね、いいよねても。本来ならしなきゃならないことがあるんだけど、今はいい。」
私「ヒロも眠いんだろう?」
ヒロ「まあね。聡一、おやすみ。」
私「おやすみ・・・」

最近では珍しく私は自然に眠りに引き込まれていった。

翌朝、私は早くに目を覚ました。久しぶりにぐっすりと寝れれたのか、気分のいい目覚めだった。
隣ではヒロが気持ちよさそうに寝ていた。寝ている間によだれを流したのか、口の端から白い線が下にあった。私は手でその白い線をぬぐって取った。
その刺激でヒロが目を覚ました。

ヒロ「ふわああ、聡一、おはよう。」
私「よく寝てたね。」
ヒロ「聡一、俺の口のあたり触ってた?」
私「ああ、ちょっとね。」
ヒロ「げっ、すげえ朝勃ちしてる、痛いくらい。」
私「ほら、トイレに行っておいで。」
ヒロ「もう、なんか色っぽくないなあ・・・」
私「トイレに行けばすぐに収まる。」
ヒロ「なんだ、聡一も勃ってるじゃん。」
私「朝は男ならだれでもこうなる。」
ヒロ「なんかしたくなってきちゃった。」
私「これは生理現象で、あっちの方じゃないんだけどね。」
ヒロ「ううう、尿意が・・・」
私「先にトイレに行っておいで。」
ヒロ「しょうがねえなあ。」

ヒロが先にトイレに行き、私も続いて行って用をすませた。

ヒロ「まだ早いじゃん、もう少し寝ようよ。」
私「いいよ、朝食まで寝よう。」
ヒロ「今朝はビュッフェにしたから、少し遅くなってもだいじょうぶ。」
私「でも朝食前に温泉に入れるくらいに起きようね。」
ヒロ「うん、それでいいよ。」

私たちは気持のいい朝の二度寝を十分に楽しんだ。
そして9時頃には起きて、露天風呂に朝ぶろに入りに行った。
それからレストランでビュッフェの朝食を楽しんだ。

私「この時間にこんなに食べたら、昼食えないね。」
ヒロ「ホント、調子に乗って食いすぎた。」
私「とりあえず部屋に帰ろうか。」
ヒロ「うん、その後、ちょっとサロンのピアノを借りて弾きたいな。」
私「じゃあフロントに行って、弾く許可を取ろう。」

一度部屋に戻り少し休んでから、私たちはピアノのあるサロンに行った。

ヒロ「聡一、何ききたい?」
私「まずはモーツアルトかな。」
ヒロ「じゃあ、c-durのソナタ。」

ヒロはモーツアルトが20歳くらいのころに作曲したはつらつとしたソナタを弾き始めた。
15分ほどのソナタがあっという間に終わっていた。

私「いいね、このソナタ、第一楽章の展開部がすげえ好きだな。」
ヒロ「ああ、そのあたりは弾いててもグッとくる。ただ二楽章三楽章は、一楽章に比べるとちょっと軽いけどね。」
私「ヒロの演奏、すんげえ良かった。」
ヒロ「次は何がいい?」
私「シューマンはどうなかな?」
ヒロ「いいよ、最近弾いた曲ならすぐに弾ける。」
私「何弾いた?」
ヒロ「クライスレリアーナ。」
私「それ好き。」

今度のシューマンの曲は、30分くらいかかる。私はシューマンの中に引き込まれていた。

私「なんかシューマンの音の諧調が微妙なのにすげえ訴えかけてきた。」
ヒロ「やっぱ、聡一はわかってくれたね。普通のコンサートだともっとメリハリを出して、わかりやすい演奏をすることが多いけどね。」
私「このピアノでよくあれだけ繊細な音が出せたね。」
ヒロ「聡一に俺のホントのピアノを聴かせたかった。」

ヒロとのふたりだけのミニコンサートを終えて、私たちはとりあえず部屋に戻った。

ヒロ「これからちょっと外に出ようか、まだお腹はすいてないけど、お茶くらいはしにいかない?」
私「そうだね、ホテルだけじゃつまらないしね。」
ヒロ「ちょっと離れてるけど、車で行けばいいから、外で食べよう。」

私たちは車で、すこし走って、コーヒーがおいしいとホテルのスタッフが教えてくれた店に私たちは行った。
すっきりと抜けるようにおいしいコーヒーをだった。豆、煎り方、そして水、淹れ方、すべてに気を使ったいいコーヒーだった。
高原の済んだ空気の中で美味しいコーヒーをゆっくりと飲んでいると、かなりこころが休まった。

その後、高原をドライブして景色を楽しんだ。高原の上の方は寒いくらいの気温だった。

ホテルに戻って、また露天風呂にゆったりと浸かって、部屋に戻った。温泉で温まった後の冷たいビールはひときわおいしかった。
夕食はフレンチレストランでコース料理だった。

私「それにしても落ち着いた雰囲気だね。」
ヒロ「聡一が気に入ってよかったよ。」
私「このレストランでの夕食付だと、けっこう高いだろう?」
ヒロ「だいじょうぶ、たまにはこういうところで俺ものんびりしたかったからね。」
私「しかし、何品でてくるんだ?」
ヒロ「まずアミューズでしょ、それからオードブルでしょ、それからメインは魚の皿、次が肉の皿、それからデザートだね。さらに足りない場合はデザートの前にチーズも頼める。」

私たちはまずは白ワインを頼んで、アミューズから食べ始めた。そして魚の皿が出てきたときに、別の白ワインを頼んで飲んだ。そして肉には赤ワインを頼んで飲んだ。
魚と肉でお腹がいっぱいになったが、デザートは不思議と食べられるもので、私たちはすっきりとした味のクレームブリュレを食べて、食事を終えた。

部屋に戻ってお腹が落ち着くのを待ってから、私たちはまたライトアップされた森を歩いて露天風呂に行って入った。
照明を少し落とした露天風呂はすごくいい雰囲気だった。

私「それにしても何度入ったんだろう、温泉。」
ヒロ「数えてないよ、まあけっこう入ってるけどね。」
私「ホント、来てよかったよ、すごく癒された・・・」
ヒロ「やっぱ温泉はいいよね、聡一が喜んでくれてよかった。」
私「11月には俊顕にまた別荘に誘われてるんだけど・・・」
ヒロ「うわあ、文化の日がらみだと俺はムリ。だって書き入れ時だもんね、少しはがんばって稼がなきゃ。」
私「そうだよね、ヒロはその頃はいちばん忙しいもんなあ。じゃあ、断ることにしよう。」
ヒロ「行くのは俊顕だけ?」
私「直さんと翼くんカップルも来るんだって。」
ヒロ「じゃあ、聡一行ってきなよ、その頃は俺は仕事で忙しいから、聡一の世話をあんまりできないんだよね、だから、むしろ行ってくれた方が俺としては安心できる。」
私「なら、行ってこようかな。」
ヒロ「そうしなよ、直さんカップルがいるんなら安心だし。」
私「わかった、行くって俊顕に言っとくよ。」

ヒロ「気持ちいいなあ、でももっと気持ち良くなろうって、ベッドが呼んでる。」
私「はいはい、早く寝ようね。」
ヒロ「だから、気持ちいいことって言ってるだろう?」
私「だから、こういうところでの睡眠は気持ちいいだろう?」
ヒロ「もう、聡一ったら、わかってるくせに、焦らすんだから・・・」
私「すこしガマンした後の方が、さらに気持ち良くなるだろう?」
ヒロ「別にガマンなんかしたくても、聡一とするのはすげえ気持ちいいけどね。」
私「スケベだな・・・」
ヒロ「そのほうが好きなくせに・・・」

ヒロが近寄ってきて、私にキスをした。唇を刺激されているだけなのに、下半身にビンビンとひびいてきていた。

ヒロ「なんか、聡一、すげえ感じやすくなってない?」
私「そうかな、ジュンがいなくなって、体質変わったのかな・・・」
ヒロ「そうだとしたら、大歓迎、だって聡一の鉄壁の父親モードが、俺のために恋人モードに変わったってことでしょ、うれしいな。」
私「ジュンがいなくなってちょっとさみしくてヘンなだけだ・・・」
ヒロ「聡一もそろそろ子離れしなきゃね。」
私「なぐさめてくれる?」
ヒロ「もちろん喜んで。俺は父親モードの聡一より、恋人モードで俺に甘えてくれる聡一の方がずっと好きだよ。」
私「まさかヒロに甘えるわけにはいかないけど、いっしょにいてくれるだけでうれしい。」
ヒロ「そういう聡一好きだよ。」
私「なんかすげえ勃っちゃった、ちょっと恥ずかしいな・・・」
ヒロ「ホントだ、すげえ硬くなってる、いつもより大きくなってない?」
私「なんかすげえ気持ちいいんだけど・・・」
ヒロ「少しでもジュンちゃんのこと、忘れられそうだろ。」

私たちは濃厚なキスを長く続けた後、だんだんと濃厚な行為に入っていった。

ヒロ「オレたち、いつも入れないでしてるけど、聡一がしたいなら入れてもいいよ・・・」
私「そこまでしなくてもじゅうぶん満たされてるけど…」
ヒロ「ならいいけど・・・」
私「もう少し、それは後に残しておこうよ。」
ヒロ「俺、あんまり後ろは感じないみたいなんよね、でも聡一とだったら、いけるかもしれないんだ・・・」
私「無理するな、負担がかかるのはヒロの方だ・・・」
ヒロ「聡一、やさしいね・・・」

実際、私たちはお互いのものをこすり合わせるだけでもじゅうぶんに気持ちよくなれていた。
私たちは少しの時間差でお互いのからだに白い粘液を大量に掛け合った。

ヒロ「男って、出しちゃうとすぐに我に帰っちゃうよね。後ろの快感だと、もっと余韻が残るんだろうな。」
私「そういうやつもいるらしいけどね。」
ヒロ「それにしてもべとべとだ。」
私「そうだね、拭いてあげるよ。」
ヒロ「聡一はこういうことは自然にやってくれるよね。」
私「そうかな、当たりまえのことだと思うけどね。」
ヒロ「ジュンちゃんがなかなか親離れできないわけだ。」
私「そんなことはないぞ、これから10か月も別れて暮らすんだから・・・」
ヒロ「ジュンちゃんは親離れ、聡一は子離れのいい機会かもね。」
私「わかっていてもさみしいものはさみしい・・・」
ヒロ「俺が慰めてあげるよ、そのために俺はいるんだから・・・」
私「ヒロがいてくれてよかったよ・・・」
ヒロ「ならよかった・・・」
私「今だけ、ヘタレになりそう・・・」
ヒロ「いいよ、お父さんモードはもう完全に捨てていいよ。」
私「眠い・・・」
ヒロ「眠るまでハグしててあげるから、安心して寝ていいよ。」
私「それはいつもはわたしのセリフなのにね・・・」
ヒロ「おやすみ、聡一・・・」
私「おやすみ、ヒロ・・・」

私はヒロに抱かれて、その温かい体温を感じて、だんだんと眠ってしまっていた。

翌朝早く私は熟睡の後の気持ちのいい目覚めをすることができた。いつもの朝よりも激しい朝勃ちで下半身が痛いほどだった。
前夜にヒロと満足したはずなのに、そういう時に限って、ひどい朝勃ちがあった。まだやりたりないような気持ちは全然ないのだが、からだはまだ完全には満足していないのだろうか。
私はベッドから起きだして、トイレに行き、ちょっと苦労して用をたした。それにつれて、だんだんとこわばりは収まってきていた。

ベッドに戻ると、ふかふかの枕に顔の下半分を埋めるようにヒロがぐっすりと眠っていた。
ヒロはもうだいぶ前にお肌の曲がり角を過ぎているはずなのに、まだ少年のようにつやつやとした滑らかな肌をしていた。私は指でヒロの顔を少し触った。ヒロはまだ目覚めなかった。
私も、まだ朝早かったので、もう一度寝ることにした。

しばらく寝ていると、私は隣でヒロがもぞもぞと動く気配で目を覚ました。

私「どうした、ヒロ、起きたのか?」
ヒロ「ゴメン、起こしちゃったね・・・」
私「もう8時だから、起きる時間だ。」
ヒロ「もうそんな時間か、でもよく寝た。」
私「朝ごはんの前に、温泉に入りたいな。」
ヒロ「うん、そうしよう。その前にちょっとトイレ・・・」
私「ゆっくり行っておいで。温泉に行く準備をしておくよ。」

私はホテルの敷地内なら歩けるくらいのラフな服を着た。
ヒロが晴れ晴れとした顔でトイレから戻ってきたので、ヒロの着替えが終わるのを待って私たちは露天風呂まで朝のさわやかな空気の中を歩いて行った。
露天風呂は先客もいなくて静まり返っていた。

ヒロ「いいな、貸し切り風呂みたい。」
私「ああ、のんびりできるね。」
ヒロ「さっき、俺、すげえ朝勃ちしてた。」
私「それはこっちも同じだよ。」
ヒロ「からだがあったまると、またしたくならない?」
私「そういう時もあるけど・・・」
ヒロ「ここ、幸い、人いないし・・・」
私「ばあか、こんなところでできるか。」
ヒロ「もう、こんなところだから興奮するんじゃないか・・・」
私「さあ、からだが温まったら、朝ごはん食べに行こう。」
ヒロ「もう、聡一は、すぐに話をそらすんだから・・・」
私「また、今夜できるだろう、それまでは、お・あ・ず・け・・・」
ヒロ「もう、俺は臨戦態勢なのに・・・」
私「また、トイレに行ってしてくれば、収まるんじゃない。」
ヒロ「しょうがねえなあ・・・」
私「さあ、朝ごはん食べに行こう。」

温泉からでると、ヒロは本当に勃起してしまっていた。他にだれも入っていなくてよかった。
私たちはいちど部屋に戻り、服を着替えて朝食ビュッフェの会場に行った。
広いガラスに囲まれた明るい会場で、宿泊客が本当に静かに朝食を食べていた。

ヒロ「ホント静かだよね、それなりに人はいるのに。しかも子供が騒がないのがすごい。」
私「確かにここにいる子供たちはちゃんとしつけができてるよね。」
ヒロ「やっぱ、ちょっとだけ高級なところはそういうところが違うね。」
私「ここはやっぱ高いのか、宿泊料・・・」
ヒロ「それなりににね、でも今回は割引とか適用されたから、思ったよりは安かった。」
私「半分負担するぞ。」
ヒロ「いいよ、高いったって二泊だから、それほどの負担じゃないし。それに俺が誘ったんだしね。」
私「なんかなあ、いろいろヒロには気を使わせたね。」
ヒロ「そんなの当たり前だよ、だって俺たち、カップルなんだし・・・」
私「じゃあ、今回はヒロに任せるよ。」
ヒロ「うん、そうしてくれるとすげえ俺もうれしいし・・・」

朝食の後は、私たちはちょっと腹ごなしに、ホテルのまだ行ってない場所を散歩した。自然な森の中を歩くのはものすごく癒された。

部屋に戻って、私たちはテラスの椅子に座ってしばらくまったりとした。

ヒロ「今日はどうしようか? ホテルのチェックアウトまでここでゆっくり読書でもして過ごそうよ、そんでチェックアウトをした後、昼になったらどこかでランチしよう。」
私「帰る途中で、どっかいいレストランがあったら、そこで昼を食べたいな。」
ヒロ「そうだね、そうしよう。」

連休最後の日は休み明けに備えて午後はいろんな準備をしたいというヒロの希望でホテルをチェックアウトするととりあえずは東京方面に戻ることにした。少し渋滞に巻き込まれながらも、それなりに順調にヒロのマンションまで帰り着いた。
帰り着くとヒロはすぐにピアノの練習を始め、私はそれを聴きながら、ソファで船を漕いでしまった。

ヒロ「聡一、眠いんだったら、ベッドで昼寝しなよ。」
私「ああ、寝ちゃってたよ。ヒロは眠くない?」
ヒロ「俺はもう少しピアノを弾いて、それから講義の準備とかもするから、眠くなったら寝るよ。」
私「じゃあ、一時間くらい昼寝するね。」
ヒロ「ゆっくり寝ていいよ。」

私はヒロの匂いのするベッドにもぐりこんで、昼寝をした。ぐっすりと気持ちのいい睡眠をとることができた。
一時間くらい寝てから起きると、ヒロは机に向かって怖い顔をして、パソコンをのぞき込んでいた。
私はコーヒーを淹れて、ヒロに持って行った。コーヒーを飲んだ後、私は旅行中の服や下着を洗濯した。何かしているとさみしさを忘れていられる。まあヒロもいるんだから、さみしいなんて言うと怒られそうなのだが・・・

夕食は近くのスーパーで食材を買ってきて、ふたりで夕食を作って食べた。
ヒロはまた翌日の仕事の準備をすると言って、PCに向かった。私はベッドに座ってノートパソコンを使ってこの文章を書いた。
11時過ぎにヒロの運転する車で私はマンションまで送ってもらった。
私はマンションの前で車から下りて、ヒロの車が角を曲がって消えていくまで見送っていた。
暗いマンションに入ると、ちょっと心細さで胸が痛くなった。リビングに入って携帯を見ると、ジュンのメールが入っていた。

「とうさん、元気? オレは今学校にいます。これから次の講義に出ます。いつも日本のとうさんの方へ気を送ってるから、さみしくないでしょ? 日本時間だと深夜だから、オレからとうさんにはおやすみだね。 ジュン」

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