GWはヒロといっしょに-1

ゴールデンウィークは28日に休みが取れたので、ヒロといっしょに3泊の予定でちょっとひなびた静かな温泉で湯治をした。29日の午後にヒロが東京で打ち合わせがあるとかで、午前中に私たちは東京に戻ってきていた。
マンションの部屋で昼食をとって、その後ヒロを送り出して、午後はマンションで私はゆっくりと過ごしていた。夕方近くになって、ヒロから急に電話がかかってきた。

ヒロ「聡一、5月7日、一日仕事休めない?」
私「どうしたんだよ。」
ヒロ「その日に休めるんだったら、ハワイに行ける。」
私「ハワイ? どういうことなんだよ。」
ヒロ「なんか打ち合わせであった人が、ハワイツアーに行ける人をさがしてるんだよね。」
私「ゴールデンウィークのさなかに、そんな空席があるのか?」
ヒロ「今年はなんか連休がバラけちゃってて、空きもあるみたいだよ。」
私「とはいえ、ゴールデンウィーク中なんだから、それなりに高いんだろう。3月に海外に行ったばっかりだから、それほど金出せないぞ。」
ヒロ「そっちは心配しないで。俺がぜんぶ出すから。それにちょうどいい機会だから向こうで半日だけ時間貰って、仕事関連の打ち合わせに行くつもり。だから半分仕事みたいなものに聡一をつき合わせるんだから。」
私「それでも、そういうわけにもいかないだろう・・・」
ヒロ「いいんだよ、聡一と楽しく過ごしたくて、このところ忙しく一生懸命仕事したんだからね。」
私「自分の分は出すから、いくらなんだよ?」
ヒロ「今回は俺に出させて。だって忙しくて大切な聡一をけっこうほったらかしにしてたんだから、その埋め合わせだから。」
私「でも、まだ7日に休めるかどうかわからないぞ。」
ヒロ「それっていつわかる?」
私「明日、仕事に行って調整してみるけど、遅くても午後いちにはわかると思う。」
ヒロ「じゃあ、どっちにしろ早めにメールくれるかな。」
私「わかった。」
ヒロ「そんで、今夜は打ち合わせの流れで、たぶん飲みに行くから、聡一と晩御飯食べられないけど、ゴメンね。」
私「いいよ、仕事関係の人脈は大切にしなきゃね。」

ヒロとの電話が終わると、私といっしょに夕食を食べるために早めに帰ってきていたジュンが言った。

ジュン「ヒロちゃん、なんだって?」
私「なんか、急にハワイに行くキップが手に入るらしいんだよね・・・」
ジュン「3日から4日間で?」
私「さすがにそれはムリみたいで、一日休みを取る必要がある・・・」
ジュン「そうなんだ、休みが取れたら、ヒロちゃんと行ってきたらいいよ、オレとは卒業旅行に行ったから、こんどはヒロちゃんと行く番だよね。」
私「それは、今日まで温泉に行ってきたからなあ、ちょっと遊びすぎになるなあ・・・」
ジュン「いいじゃん、とうさんはこれまでずっとオレの面倒見ててあんまり旅行にも行ってなかったんだからね。だからオレも給料もらうようになったし、航空券代の一部くらいは出してあげられるよ。」
私「ジュンの給料は大切にとっておきなさい。お金の件が何とかなったら行ってもいいか?」
ジュン「ゴールデンウィークの後半はオレもいろいろ忙しいから、あんまりとうさんといっしょにいられないみたいだからね。だからヒロちゃんと楽しんでおいでよ。」
私「それじゃあ明日仕事に行って、休みが取れたら行くことにしようかな。」
ジュン「そうしなよ、オレはその間は俊顕といっしょに研修とかの予定あるし、それから直さんのマンションに遊びに行ったりするから、心配しなくていいからね。」

翌30日に仕事に行って、7日の件を相談すると、幸いそれほど急ぎの仕事もなかったので、休みを取ることができた。私はトイレに入って、ヒロに休みが取れたとメールをした。すぐにヒロから返事があって、突然ハワイに行くことになってしまったのだった。

そして5月3日土曜日、ジュンとふたりゆっくりと朝寝をしてブランチを食べた。ジュンは昼前に俊顕くんの家に行ったので、ひとりになった私は持っていく荷物を確認したりして、ゆっくりと過ごした。午後遅くなってからスーツケースを持って駅に行った。そして電車に乗り、途中の乗り換え駅でヒロと合流し、成田空港に向かった。

ヒロ「今日から4連休のわりには、空港空いてるね。NEXがこんなにもガラガラだとは思わなかった。」
私「まあ、もう夜だからね。」
ヒロ「飛行機に乗ったらすぐに食事が出ると思うけど、それまでお腹減るから、空港でちょっと軽く食べとこうよ。」
私「時間もあるし、カフェでなんか食べよう。」

私たちは軽食をとってから、出国手続きをして、免税店をひやかして時間を潰した。そしてその後飛行機は定刻に離陸した。私たちの席は窓側の二人がけの席が指定されていた。

ヒロ「二人がけの席で良かった。リラックスして過ごせるからね。」
私「ヒロ、窓側に座りなよ。」
ヒロ「一応俺が妻なんだから、窓側に座るほうがいいけど、聡一、窓の外見たいんじゃないの?」
私「いいよ、ヒロが奥に座るほうが安心だ。」
ヒロ「聡一、やさしいね。」

離陸してしばらくすると、飲み物が配られた。私たちはとりあえずビールを飲むことにした。
そしてとくにおいしくもなく、まずくもない機内食が配られたので、他にすることもないので、ヒロと喋りながらゆっくりと食べた。

食事が終わってしばらくすると、ヒロは自然に眠り始めた。私も寝ようとしたのだが、ヒロとの旅行に多少興奮しているみたいで眠れそうになかった。しかたがないので映画を見ることにした。病院で取り違えられてしまった子供の話で、二組の夫婦の苦悩と、取り違えて育てられた子供の当惑が描かれていた。私も、もしもジュンが取り違えられていたとしたら、どうなったのだろうかと考えるとちょっと恐ろしかった。

映画を見終わると、少し眠くなってきたので、多少は睡眠を取ることができた。それでも浅い眠りで、あまり寝た気がしないまま、朝食の時間になっていた。朝食を食べ終わると予定よりも少し早くホノルル空港に着陸した。

眠い目をこすりながらヒロと飛行機を降りて、入国審査をして、荷物を受け取りのところに行くと、すでに荷物はベルトコンベアーから降ろされて、ひとまとめに置かれていた。そして税関の脇を抜けて外に出て、旅行代理店のカウンターに行った。そこで代理店の係員に荷物を預けてから、やってきた送迎の小型バスに他の客と相乗りして、中心街にある代理店のサービスセンターに向かった。

そこでワイキキトロリーの乗車券やらワイキキの情報の載った冊子をもらったりしてから、まだホテルのチェックイン時間には早かったので、ブランチを食べに行くことにした。

私「この時間じゃ、朝食じゃなくてブランチだね。」
ヒロ「ええと、この近くに有名なパンケーキの店があるから、そこでブランチしよう。」

ヒロが日本から持ってきた雑誌を見ながら、私をそのエグスンシングスというパンケーキの店まで連れていってくれた。サービスセンターから歩いて5分くらいだった。

10時過ぎという中途半端な時間にもかかわらず、待っている人がいてすぐには入店できないらしい。1階の受付のようなところで申し込むとページャーを渡された。席が空いたらこれが振動してしらせてくれるという。私たちは店の前の椅子に座ってしばらく待っていた。10分ほどでページャーがブルブルと震えたので、2階のレストランに上がっていくと、テラスの席に案内された。ヒロの言うには、ここの名物はパンケーキと、今流行りのエッグベネディクトという食べ物であるらしい。その2品を注文して、ヒロとシェアして食べることにした。

エッグベネディクト
エグスンシングスの名物だというエッグベネディクト

ヒロ「俺、ここのエッグベネディクト、食べてみたかったんだ。」
私「それにしても、ヒロはよく知ってるね。」
ヒロ「この店、表参道とか横浜とかに支店あるんだけど、休日なんかは何時間も並ばないと入れないみたいだよ。ここは10分くらいでは入れたから、こっちで食べるのが正解。」
私「それにしても、べつにまずい訳でもないけど、特に絶品というわけでもないのにね、まあ量は多いけど・・・」
ヒロ「二時間も並ぶと何でもおいしく感じられるんじゃないのかな。」
私「まあ、ハワイの風に吹かれながらの朝食はいい気分ではある・・・」
ヒロ「聡一がよろこんでくれると、俺もうれしい。」

ハワイの風に吹かれながら、私たちはハワイっぽい名物でブランチを楽しんだ。ゆっくりとブランチを食べたあと、まだホテルチェックインまでには時間あったのだけれど、とりあえずカラカウア通りを歩いてホテルに行った。まだ一時間前にもかかわらず、フロントの好意で部屋に入れてくれることになった。

部屋にはいると、窓からは 向かいの建物の先に抜けるように青い海が目に入ってきた。

私「おお、これはきれいな色の海・・・」
ヒロ「あんまり眺望は期待してなかったんだけど、以外に海が見える。ただダイヤモンドヘッドはビルにじゃまされて見えないのが残念。」
私「これだけ見えると十分だよ、ベランダの椅子に座ってのんびり海を見られるなんて、感激。」
ヒロ「俺は1時に打ち合わせがあるから、もう出かけるけど、聡一はどうする?」
私「とりあえずスーツケースが届くのを、べらんだでのんびり海を見ながら待っつよ。そのあとはちょっとビーチまで散歩しようと思う。」
ヒロ「わかった、俺はたぶん夕食までには戻ってこられるだろうから、とりあえず夕方までには部屋に戻ってて。」
私「打ち合わせのほうを優先して、戻る時間は気にしないでいいよ。」
ヒロ「どんなに長引いても5時になったら、こっちの人は打ち合わせなんかさっさと打ち切って帰宅するんじゃないかな。」
私「午後はのんびりしてるから、安心して顔合わせに行っておいで。」
ヒロ「ビーチに行ってマッチョなお兄さんにナンパされても、聡一、ついていて行っちゃだめだからな。」
私「ナンパされるような年じゃないよ、心配しなくても・・・」
ヒロ「こっちの人には日本人は若く見えるんだよ。それに聡一はイケてるからちょっと心配。」
私「ばあか、ビーチを散歩するだけだ。」
ヒロ「じゃあ、ちょっと行ってくるね。」
私「こっちは心配いらないから、しっかり仕事の打ち合わせをしておいで。」
ヒロ「そうだ、出かける前にシャワー浴びなきゃ。」

まだスーツケースが届いてなかったので、ヒロはシャワーを浴びても着替えることができなかった。それでもシャワーを浴びるとからだがシャキっとしたらしく、仕事に向けて顔が引き締まっていた。

ヒロ「じゃあ、ちょっと行ってくるね。」

そう言うとヒロは私に軽くキスをして、部屋を出て行った。しばらくベランダで旅行ガイドを読んでいると、スーツケースが届いたので、私はとりあえず開けて必要な物を出した。そしてハワイ用にジュンが見繕ってくれた短パンに着替えて外出することにした。


theme : 男同士の恋愛
genre : 恋愛

tag : ゲイの父親 ハワイ エグスンシングス

comment

管理者にだけメッセージを送る

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: いつも楽しみにしています♪

なる。さま

ちょっとGWは遊びすぎてしまったと少し反省しています。まあ、それまでヒロが忙しくてあまり会えなかったので、その反動でいろいろ遊びすぎてしまいました。

cyoro さま

ブログを一気に読んでくださり、とてもうれしく思っています。
この先私たちがどうなっていくのかは、私にも予測ができません。いずれにせよ、できるだけブログにアップしていきたいと思っていますので、応援よろしくお願いいたします。
プロフィール

悩む父親

Author:悩む父親
FC2ブログへようこそ!

最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ
カレンダー
05 | 2019/06 | 07
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
FC2カウンター
カテゴリー
メールフォーム
何でもけっこうですので、メールをくださると嬉しいです。

名前:
メール:
件名:
本文:

最近のトラックバック
ブログ内検索
リンク
QRコード
QRコード