実家に帰省(1)

28日の夜、仕事納めの後、途中の商店街でその日の夕食のおかずを買って、私は急いで帰宅した。
帰るとすぐにご飯を炊いて、味噌汁と作った。ご飯が炊ける間に軽くシャワーを浴びて一日の汚れを落とした。
実家に帰省するので、ジュンと私の二人分の旅行の着替えをバッグに詰めて、いつでも出かけられるように準備をしておいた。
8時頃にジュンが帰ってきた。ジュンも軽くシャワーでからだを洗ってから、私たちは一緒に夕食をとった。
そして一息ついてから、10時過ぎにマンションを出て駅に向かった。天気はいいけど、風がものすごく冷たい。
そして電車で東京駅に向かった。東京駅のバスターミナルから私たちは関西方面行きの夜行バスに乗った。
バスは年末の旅行客で満席だった。私たちは前よりの二人がけの席に並んで座った。
バスの座席はそれほど広くないので、大人の男二人で座るとどうしてもからだを寄せ合わなければならない。
バスが走りだすと、ジュンは仕事で疲れているのか、すぐに私の方に寄りかかって眠り始めた。
私もしばらくするとジュンの方にもたれかかって眠ってしまった。
途中のたぶん浜松近辺のサービスエリアでトイレ休憩があり、一度バスの外に出てからだを伸ばした。そしてまた眠ってしまい、次に起きた時はバスは高速を降りて、京都の郊外を走っていた。
ジュンを起こして、しばらくするとバスは京都駅前に着いた。定刻よりは少し遅れているみたいだったが、朝早いのであまり影響はない。
電車の切符を買って、改札口を入り、駅の中のトイレに入って、用を済ませてから、とりあえず顔を洗ってうがいをした。
駅の中のけっこう大きなカフェに入って、私たちは朝食をとった。
そして電車に乗って黄檗駅まで行って、歩いて万福寺に行った。朝なので観光客はほとんどいない。
寺の中を一周して、駅に戻り、また電車に乗って宇治まで行った。
そして平等院に行くと、まだ閉まっていたので、しばらく待ってから中に入った。
修復が終わり、創建当時の赤い色を取り戻した平等院は、以前よりも格段に美しくなっていた。

私「やっぱり来てよかったな。」
ジュン「うん、以前はちょっとがっかりしたけどね、これはすごい。」
私「それはいいけど、寒いな。そろそろ行こうか。」
ジュン「どっかでお茶を飲もうよ。」

私たちは駅に向かって歩いて、和風のカフェに入った。お茶を飲んで、トイレを借りて、からだが暖まったので、また外に出て駅まで歩いた。

電車に乗って稲荷駅まで行き、フライング初詣をすることにした。
長い鳥居のトンネルを私たちは寄り添うように歩いていった。
そして本殿では初詣のつもりでゆっくりと参拝をした。ジュンとヒロが二人とも幸せに暮らせるように私はお願いをした。
境内を進んで行き、適当なところで引き返して、駅に戻った。今度は京阪に乗ることにしたので、ちょっと歩いて京阪の駅に行った。

各駅停車に乗って、私たちは五条駅で降りた。そして清水寺界隈を、適当に進みながら散歩をした。

そしてよさそうな和食屋さんがあったので、ジュンと昼ご飯を食べた。

私「これからどうしようか?」
ジュン「早めにおじいちゃんちに行こうよ。」
私「そうだな、昼ごはん食べたら、駅に行こうか。」
ジュン「今日は特急混んでるんだろう?」
私「ああ、指定はいっぱい、自由席も今日は超満員だろうな。」
ジュン「乗って時間は、一時間半くらいだっけ?」
私「電車によるけど、ほぼそのくらいだね。」
ジュン「新幹線で行って特急に乗り換えるのは?」
私「こだまだったら座れるかもね。乗り換える特急は50分くらいだから、立ってられないことはない。」
ジュン「じゃあ、もう少し京都を散歩してから、新幹線に乗ろうね。」

私たちはぶらぶらと祇園のほうまで歩き、四条大橋を渡って、四条烏丸から地下鉄で京都駅に行った。
駅で目的地までの乗車券と、新幹線と特急のそれぞれ自由席特急券を買った。
新幹線のホームは混んでいたが、こだまの自由席はまだ空席があったので、私たちは並んで座ることができた。
新幹線は一駅なので、20分くらいで乗換駅に着いた。
乗り換えの特急の発車まではかなり時間があったので、乗換駅始発特急の列にならんだ。なんとか座ることができた。
特急電車は一時間ほどで私の実家の最寄り駅に着いた。
駅には父と母が二人で迎えに来てくれていた。

父:ジュン、聡一、よく来たな。こんなに年末に早くから来て大丈夫なのか?
ジュン:うん、大丈夫、その代わり、お正月の午後には東京に戻るけどね。
母:お父さんはあんなこと言ってるけど、いつ来るんだって、うるさいくらいに言ってたのよ。
父:そんなことは言わんでいい、まったくお前はおしゃべりでいかん。
私:二人とも元気そうでよかった。
父:聡一が送ってくれてた薬、ずっと飲んでるからな、もう本調子だよ。とはいえ、この先ジュンと何回会えるか、わからんからな、今のうちに会える時は会っておかないとな・・・
ジュン:おじいちゃんは、オレの子供を抱くまでがんばるんでしょう、もっと元気でいてね。
母:今年も大みそかには、ひ○さんと、それから、ヒロさんも来てくれるんでしょう、にぎやかになお正月になるわね。
私:お姉ちゃんたちは?
母:昨日から来てるわよ、○吾さんは聡一が来るのを待ってるわよ、お父さんとじゃ退屈でしょうからね。

ほどなく車は実家に着いた。玄関を入ると義兄夫婦が出迎えてくれた。

実家に着いた頃はちょうど夕食時だったので、さっそくみんなそろって晩御飯となった。
母と姉とでいろいろ作ってくれていた。

ジュン「すげえ、おばあちゃん、いっぱい作ったんだね。」
母「たいしたことないわよ、それに今日はわたし一人で作ったわけじゃないもの。それに普段はおじいちゃんと二人だから、ほんの少ししか作らないから、たまには思いっきり作りたいの。」
姉「あたしも作ったわよ、ジュンちゃん、たくさん食べてね。」
私「おねえちゃんの料理を安心して食べられる日が来るとは思わなかった・・・」
姉「ソウちゃん、文句あるんなら食べなくていいわよ、でも全部の料理を手伝ってるわよ。
私「だって昔はおねえちゃんはけっこう味音痴だったじゃん。」
姉「ソウちゃんは、結婚してからのあたしの真の姿を知らないから、そういうことを言うのよ。あたしだって結婚する前にはおかあさんに特訓受けたんだから。」
義兄「ざっくりした料理だったけど、味はおいしかったよ。」
私「お義兄さんは、おねえちゃんに優しすぎだと思う。」
母「でも、このところだいぶわたしのレシピを引き継いでるわよ。」
姉「おかあさんにはまだ到達してないけどね・・・」
母「そりゃそうよ、経験の長さが違うんだもの。」
ジュン「でも、とうさんの料理もなんとなくおばあちゃんの味に似てるよ。」
私「いつも作るときは、おばあちゃんの味を思い出すようにして作ってるからね。」
父「そうやって引き継がれていくもんだ。」
母「そうだとうれしいわね。それじゃ、ひ○さんにもお料理のコツを少しでも教えておこうかしら。」
ジュン「うん、そうしておいて。」
姉「ジュンちゃん、いつごろ結婚するの?」
ジュン「ええと、たぶん3年後くらいかなあ、30になるまでにはするつもり。」
姉「ひ○さんはしっかりしてるし、ジュンちゃんはいい子だし、結婚してもソウちゃんみたいになる心配はないわね。」
私「ジュンはだいじょうぶだって・・・」
姉「ソウちゃんは末っ子だったから、みんな甘やかしすぎたのよね・・・」
母「そうでもないわよ、聡一だってがんばったんだから。」
父「ジュンみたいないい子を育てただけでも、じゅうぶんだ。」
姉「もう、おとうさんたちはホントソウちゃんには甘いんだから。」
母「別に聡一を特別甘やかしすぎたわけじゃないわよ、理●は小さいころからしっかりしてて楽だったけど、聡一は小さい頃はからだが弱かったし、手がかかる子だったわね。」
姉「そうだったわよね、しょっちゅう熱を出してたし、すぐにお腹をこわすし、高校生になってもオネショはするし、ホント手がかかったわ。」
母「まあ、理●が聡一の面倒を良く見てくれたから、わたしも教師を続けられたのよ、理●には感謝してるわ。でも聡一は反抗期があまりなかったから、その点は楽だったわねえ。」
姉「そういえばそうだったわね。まあでも、反抗期の年頃もまだ聡一はオネショしてたから、反抗なんかできなかったわよね。」
私「もうおねえちゃん、息子のいる前でオネショの話はやめてくれよ、ったく・・・」
父「聡一だってしたくてしてたわけじゃないだろう、あんまり言ってやるな。」
私「もういいんだけどね。」
ジュン「とうさんも子供の頃があったんだあ、なんか不思議。」
義兄「聡一くんの子供の頃のかわいかった話は、理●からさんざん聞かされたから、俺はジュンちゃんよりも聡一くんの子供の頃のことに詳しいかも。」
私「どうせ、おねえちゃんは変なことばっかりお義兄さんに言ったんでしょ・・・」
義兄「でもね、理●が聡一くんの話を嬉しそうにするのを聞くと、兄弟がいるのっていいなって思ったよ、俺は一人っ子だからね。」
ジュン「オレも一人っ子だから、おじさんのその気持良くわかるな。」
母「理●のところに子供がいたら、ジュンちゃんも従兄弟がいて良かったのにねえ・・・」
父「お前はすぐにしょうもないことを言うからいかん。ジュンみたいにいい孫がいるんだから、ないものねだりをするんじゃない。」
母「それは良くわかってるんですけどね・・・」
義兄「私のちからが及ばずすみません・・・」
姉「あたしたちも頑張ったのよ、不妊治療って想像以上に大変だったんだから。」
父「言っても詮無いことは、もう言うな。孫はちゃんとジュンがいるから、それでじゅうぶんと思わなきゃならん。」
母「そうだわねえ、孫のいない人もいるんだから、ウチはまだいい方だわね・・・」
ジュン「オレが結婚したら、子供は二人作るつもりだから、おじいちゃんおばあちゃんにはひ孫が二人できると思うよ。」
父「そうか、それは楽しみだ。それまではおじいちゃん、どうしても頑張らないといけないな。」
母「遠からず、ひ孫が抱けるなんて、夢みたいだわね。」
父「ジュンとひ○さんとの子供だったら、きっといい子になるだろう、楽しみだ。」
姉「そうなると、ソウちゃんがおじいちゃんになるのね、やあだ・・・」
私「おねえちゃんだって、その子から見たらおばあちゃんみたいなもんなんだからな。」
姉「わたしは、ジュンちゃんの子供にはおねえさんって呼ばせようかしら。」
私「子供に嘘を教えるのはやめたほうがいいよ。」
姉「うるさいわねえ、ったくソウちゃんは昔はかわいかったのに、今は憎たらしことばっかり言うようになって・・・」
義兄「いいなあ、俺も遠慮無くなんでも言い合える兄弟が欲しかったな。」
姉「欲しいんだったら、ソウちゃんをあげるわよ。」
義兄「じゃあ、ホント聡一くんは貰ったからね。」
姉「こんなので良ければどうぞ。」
私「あのねえ、おねえちゃん、勝手に決めるなよ、ったく・・・」
義兄「お許しも出たし、これで聡一とは義兄弟じゃなくて、ホントの兄弟になれるわけだ。」
私「それはうれしいけどさあ・・・」

いろんな会話をしながら、私たちは賑やかな夕食を終えた。
私とジュンは前の夜が夜行バスの中だったので、早めに寝ることにした。

母「お父さんが出たら、あたなたち、すぐにお風呂に入っちゃいなさい。」
私「うん、そうするよ。」
母「今年はいつもよりは寒くないみたいだから、お布団少なめにしてるけど、寒かったらもう一枚出してあげるわ。」
ジュン「寒かったらとうさんの布団に入るから、だいじょうぶだよ。」
母「聡一もそれでいいわね。」
ジュン「ていうか、最初からとうさんといっしょに寝るし。」
母「じゃあ、そうしなさい、親子だから平気よね。」

私とジュンは寝る前にいっしょに風呂に入った・・・




theme : 男同士の恋愛
genre : 恋愛

tag : ゲイの父親

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恒例の年末年始ですね。今年も賑やかになりそうですね。早速ジュンちゃんとお風呂いいな。義理の兄さんも気になります。続編楽しみにしてます。

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Re: タイトルなし

たけろー様

いつもコメントありがとうございます。
この続きはできるだけ早くアップできるようにがんまりますので、よろしくお願いします。
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